皆さん、お世話になっております。

 

 昨日11/30、「さよなら虐待Power to the Children」は盛会のうちに終了しました。

まずはじめに、このイベント開催にご支援ならびにご尽力をお寄せくださった皆様に

厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

 またイベントの告知、イベントの内容をご撮影(放送)頂いた

NHK福岡プロデューサーN様、並びに取材班の皆様、ありがとうございました。

(12/4水曜日、18:10~ロクいち!福岡にて放送)

 

 

 では早速、イベントの概要をお知らせ致します。

 

講師:フリーラーター今一生氏

パネリスト:弁護士、後藤富和氏

パネリスト:NPO法人アコア 和根崎行枝

親への手紙朗読:ふくおかac 杉山佐和子

    〃      ふくおかacの仲間 アキ

 

■講演は「親への手紙の朗読」で始まりました。

 虐待の現実、虐待サバイバーの生き辛さを知って頂けたと思います。

 

■今一生氏講演

 

 

【施設や職員を増やせば。虐待件数が増えるだけ】

 

 ・虐待相談件数はここ数年でうなぎ登りに増加していますが、

  児相に繋がれる子ども達が少ない。

 

 ・虐待問題に携わる職員が少ない為、増加する虐待に対応できない。

 

 ・やっと施設に保護され、または里親に引き取られても、

  施設や里親に虐待されるケースが相次いでいる。
   子どもは常に、虐待の危険にさらされ安心出来る場がない。

 ・児童養護施設に保護された子ども達の進学率が極端に低い(12%。一般では55%)

  被害者である子ども達の未来が閉ざされている。

 

 ・増加する相談件数に対応する為、児相の職員は過労から7割以上が10年も続かず

  辞めている。(プロフェッショナルになる為には最低10年を要する)

  スキルが低い職員が辛うじて対応しているのが現状。

 

 ・ 消防車を増やしても火事が減らないように、虐待が起こった後の相談事業に

  予算を割いても虐待は後を絶たない。

  法律、社会システムを根本から改革することに注力すれば虐待はなくなる。

 

 

【虐待通報から、親権事件になるのは超レアケース】

 

 ・通報によって児相に保護されても、実際に親権停止に至る事例は

  2万件の通報に対して400件にも及ばない。 

 

 ・学校教育で子どもの権利が教えられていない。

 

  ※子どもの権利※

 

   ア)生きる権利ー健康に生まれ、安全な水や十分な栄養を得て、健やかに成長する権利。

  

   イ)守られる権利ーあらゆる種類の差別や虐待、搾取から守られる権利。教

              育を受ける権利。休んだり遊んだりする権利。

              様々な情報を得、自分の考えや信じることが守られる権利。

              自分らしく成長する権利。

  

   ウ)育つ権利ー教育を受ける権利。休んだり遊んだりする権利。

              様々な情報を得、自分の考えや信じることが守られる権利。

              自分らしく成長する権利。

              集まってグループを作ったり、活動する権利。

  

   エ)参加する権利ー集まってグループを作ったり、活動する権利。

 

   以上の、子どもの権利4柱について、子ども達は教育されていない。

 

 

【虐待かどうかは、子ども自身が判断する権利を持っている!】

 

 ・子ども本人にも、親権停止を請求する権利があるのに、この権利について、子どもは学校でも

   家庭でも教えられていない。 

 

 

■講師・今一生氏からの提案■

 

 ・親権を迅速に、また煩雑な手続きなしに円滑に制限する法律の施行。

 ・子ども自分の権利(子どもの権利4柱)や、どんな事が虐待なのかをを学ぶ

   教育システムの構築。

  

 ・厚生労働省は、心理的虐待、身体的虐待、・ネグレクト、性的虐待を「虐待」と定めているが

  子どものお小遣いやお年玉を取り上げる。子どもが自分のお小遣いで購入した子どもの

  資産を破壊する、捨てる。成長した子どもへの経済的搾取を経済的虐待として認めてるべき。


 ・また親の思想信条(または宗教)を子どもに押しつけ、子どもから選択の自由を奪うことも

  文化的虐待として認めるべき。


 ・ 父子手帳を発行して「子どもの人権=子どもの権利4柱」を学ぶ機会をつくる。

 ・「子育てシェア」の拡大。仲の良い親同志が、子どもを預けたり預けられたりすることにより

  親の負担が減り、子どもは「他の家庭」と自分の家庭との「比較」ができる。

 

 ・子どもに「避難場所」を教える。(児童相談所の場所)


 ・ 子どもに「親への手紙」を書いて貰い教師が真摯に受け止め対応する。
 

 ・どんなことが虐待にあたるかを子どもが学習できるように

  「日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?」を学校図書館に置く。

 ・親の元から逃げ出したくても、子どもに経済力がなくては逃げられない。

  子どもに「起業教育および支援」を行う。(現在、10代の若者が実際に企業している)


 ・ 誰もが親権者になれる制度「親権フリー制度」を作る。
    子どもが自分の権利として「自分を守ってくれない親を排除し、新しい親権者を選べる」
 
  ・ 【ラスボスは親権】親権の壁は厚くて高い。

  父母二人だけに子育ての責任や監護権を持たせている現状では、子どもを守れない。

 ・親から性的虐待を受け、親に対して訴訟を起こそうとしても時効や民事時効の壁がある。
 

  ・家出を「非行」と断じていることへの疑問。

  虐待を受けている子どもにとって家庭は地獄。家出は自主避難の一手段。

 

 

【虐待予防策を考えるなら、虐待サバイバーの声を聴いて欲しい!】

 

  専門家達が虐待問題を解決できない原因は、虐待サバイバー抜きに予防策を考える為
   是非とも虐待サバイバーの声を聴いて欲しい。

 

 

 

【講師・今一生さんからの提案】

 ・成人した被虐待経験者は、自立支援金の受給資格を与え、親から独立できるようにする。


  ・虐待による治療費は、診断書を役所に出すだけで全額返還され、虐待親に請求される。

 ・親に虐待されて育った人は、時効なしに親を相手取った損害賠償請求ができる

 ・10歳以上に起業を学べる機会を提供し、自主避難の資金を作れるようにする。


 ・自分を虐待した親の介護や扶養義務を破棄できるようにする

 ・虐待された子どもに、虐待親の親権停止を求め、

 虐待親を排除し新しい親を選択する自由を付与する。

 

 

 【パネリスト後藤富和氏ご意見】Feecebookより引用
 

 社会や学校は、社会が思う理想的な家庭像に基づいて作られている。
その空気の中、子どもは自分の家は違うと言えない雰囲気に包まれている。その典型は親への感謝を強いる「二分の一成人式」。
学校は、親や教師に従順な子どもを作るシステムになっている。「素直な子」が自分の気持ちに素直な子ではなく、親や教師に口答えをしない子にすり替わっている。異論を排除。シャンシャンを好む。
学校は、教師に平気で文句を言う生意気な子を育てる場になって欲しい。教師や地域の方にはそれくらい大きな心を持って欲しい。
「人に迷惑をかけない」×
「人に迷惑をかけても良い」と徹底して子どもに教えるべき。
学校が虐待を容認する場にすらなっている。教師による不合理な指導。部活動による長時間の説教。長時間立たせて罵倒するなど。
私たちにできるのは、あらゆる暴力を許さないという毅然とした態度を貫くこと。たとえ親であっても、教師であっても、躾名目であっても、肉体的暴力じゃなくっても、あらゆる暴力を許さない。
暴力を成功体験として語らないことも重要。

 

【ディスカッション】

 

 今年は8名の議員さんが参加されました。議員さんへの質疑応答、虐待サバイバーからの発言など、活発なディスカッションが行われました。

参加者の皆様からアンケートを通じて様々なご意見、ご感想を頂いております。

アンケートは後日、ブログアップさせて頂きます。

 

 以上、まずはイベントの内容をご報告させて頂きます。

また、収支報告書も完成次第ブログアップさせて頂きます。

(1週間~10日ほどお時間を頂戴したく、お願い申し上げます)

 

 最後に、このイベントに誰でも負担なく参加出来るよう「参加料無料開催」を実現に

導いてくださった、支援者の皆様をご紹介させて頂きます。

 

◆東亜工業株式会社様
◆寺カフェケンポー参加者の皆様
◆小川かおり様
HI
◆弁護士・國嶋洋伸様
◆弁護士・井下顕様
◆弁護士・中原昌孝様
◆弁護士・山本一行様
◆弁護士・羽田野桜子様

◆弁護士・佐川民様

◆弁護士・松浦恭子様
◆高山慶子様◆ゆっこ様
FM
KH 様
◆浅色デザイン様
◆Area・O 様
UM 様
◆あきもとのりあき様
◆行政書士トマト法務センター様
MT 様T様◆ゴータイ様
◆森田文弥様
◆M様
T様
◆向後潤一様
◆いのうえしんぢ様
◆百武恵子様
◆城戸 匠様
T・Y様

 

皆様、誠にありがとうございました。m(_ _)m

 

 

               さよなら虐待@福岡事務局

               主催:ふくおかac 杉山佐和子

               共催:NPO法人アコア 和根崎行枝