展望室の見学
福間を出たところで、先頭の5号車に向かいます。
5号車の展望室、1号車のサロン室は今回の運行では入れ替え制になっていて、出発〜23:30までは30分ごとの入れ替え制、深夜帯は閉鎖、明朝は事前に指定された時間に見学することができるようになっています。
ちょうど22:00〜の回が始まるところだったので来てみました。
ということで、こちらが5号車の展望室です!
土足禁止の空間は通常の座席スペースとは全く違う雰囲気。
一番前に大きな展望窓が取ってあり、その後ろには大きなソファが並んでいます。
展望窓の向こうには黒いDE10の姿が見えます。
展望窓側から室内を見るとこんな感じ。
ゆったりと過ごすことができそうな空間。
照明の配置も面白いですね。
展望窓側にはテーブルが置いてあり…
そこには今回限定の特製スタンプとカモノハシのイコちゃん、そしてミャクミャク様!
万博をテーマにした列車とあってもちろん居ました。
展望窓からDE10越しに景色を眺めます。
時折、駅の明るい光の中を通過していく姿はかっこいいですね〜
しばらくすると列車は折尾に停車。
ここもドア扱いがある駅。
30分の入れ替え時間が来たところでホームに降りてみます。
発車は22:47。27分とけっこう長く止まります。
配布されたサボとミャクミャク様を並べて飾っている方がいました。
かわいいですね!
折尾の駅名標と一緒に。
対岸のホームから編成全体を。
明るい駅なので撮りやすいです。
ちょうどEH500牽引の貨物が通過していきました。
駅の照明に明るく照らされるサロンカーなにわ。
それはまさしく夜行客レの雰囲気。
後ろ側からも撮ってみます。
ちょうど813系の普通列車(2357M 普通久留米行き)がやってきました。
九州の普通列車と並ぶのは面白いですね。
続いてやってきたのは大分行き最終のソニック59号。
一瞬の組み合わせを見せて去っていきました。
車内に戻るとき、窓に何やら紙が貼ってあるのに気づきました。
車内に入ってみるとそこは洗面所。
虫が入るので窓を開けないでください、というお願いでした。
折尾を出たところで、次は1号車に向かいます。
1号車は全室がサロンカー。
こちらも土足禁止です。
5号車よりもさらに豪華な1号車。
なんとなく北斗星のロビーカーを思い起こさせる雰囲気ですね。
5号車とは異なり、展望窓側には丸テーブルと椅子が装備されていました。
その後ろにはソファとテーブル。
ホテルのラウンジスペースみたいですね。
その後ろには…エレクトーン(電子オルガン)が!
しかもこれ、STAGEAだ…!
なつかしい…使ってましたよこれ…
さすがに電源は入っていないようでしたが、演奏される機会もあるんでしょうか?
2号車側には大きなカウンターも設置されていました。
私が初めてサロンカーなにわに乗った「サロンカーなにわ乗車体験ツアー(長門市号)」ではここで山口県の銘菓(かすた…月でひろった卵など)を販売していた記憶がありますが、今回は使われていないようです。
代わりに大阪DCの装飾が施されており、スタンプも置いてありました。
もちろんここにもミャクミャク様が鎮座されていて、その横の写真は…1970年の万博時に運行された113系快速万博号だそう。
このために東京地区から転入した113系を使って運行が開始されたのがあの有名な新快速で、この万博号は新快速のご先祖様といえる存在なのかもしれません。
壁や天井には大阪DCのの宣伝ポスターが貼ってありました。
そうそう、1号車にはこんなぬいぐるみも登場していました(所有者に許可を得て撮影)。
恋する小惑星の真中あおちゃんのぬいぐるみです。
実は日付が変わる翌15日はあおちゃんのお誕生日らしくお祝いするのだとか。
手に持っている自作の「サロンカーまなか」のヘッドマークもかわいいですね。
少し時間より早く見学を終え、外へ。
八幡の駅名標と1枚。
一番前にも行ってみましたが雨がちょっと強め…
濡れないうちに退散しました。
夜見るDE10、かっこいい…!
後ろからも1枚。
811系リニューアル車と1枚。
後ろからも。
かりそめの減光
車内に戻り、23:30、八幡を発車。
ここでおやすみ放送が流れ、減光するとの案内がありました。
放送が終わると減光され、薄暗くなります。
このまま朝まで暗く…と思いきや、下関で再び車内灯がフル点灯になるそうです。
なんのために減光したんでしょうか(笑)
減光してからすぐ、列車は小倉に停車。
運転停車でドアは開きません。
11分の停車の後、静かに発車しました。
続いて停車したのは九州最後の駅、門司。
ドア扱いがあり、消灯後にも関わらず多くの方が出てきました。
やっぱりまだまだ寝ないですよね(笑)
ホームには関門トンネルについての説明書きがありました。
関門トンネルは太平洋戦争中の1942年~1944年に開通した日本初の海底トンネル。
今でも地域輸送のほか物流の要として日々活躍しています。
案内板の近くにはなぜか水たまりがあって、水鏡になっていました。
こうなると考えることは皆さん同じ。
水に映るサロンカーの姿を写真に収めていました。
先頭でも1枚。
下関まであと少し、最後のひと頑張りの前のひとやすみをするDE10の姿でした。
反対側ホームからサロンカーを撮っていると、
415系の回送がやってきたので一緒に。
続いてきらめき14号の885系がやってきました。
編成全体を。
すでに日付が変わっているような時刻ですが、乗客以外の方もサロンカー撮りに訪れていてびっくりしました。
深夜の29分間の停車はあっという間。
0:30、門司を発車しました。
客レで関門トンネル
門司を出ると、いよいよ列車は九州を離れます。
坂道を下り…
トンネルに入りました!
全長3604m、九州と本州とを結ぶ関門トンネルです!
減光された車内を照らすトンネル灯。
普段は415系1500番台でしか乗れないこのトンネルを客レで走る…
特別感がありますね~
トンネルを抜け、本州側に出ると車窓左側に下関総合車両所運用検修センターが見えてきました。
瀬戸内色の115系が停まっているのが遠くに見えます。
続いてEF65や黄色・赤色の電車も見えてきて…
列車は下関に到着しました。
深夜の機関車付け替え
下関ではここまでPPで牽引してきたDE10を切り離し、本州区間用のEF65を連結する機関車付け替え作業が行われます。
すでに駅の営業時間は終了していますが、一大イベントである機関車付け替えを見られるようドアを開放します。
ということで車内灯が再び点灯。
乗客のほとんどが今や珍しくなった付け替え作業を見ようと先頭に集まります。
まずは作業員さんがやってきてここまで牽引してきたDE10のブレーキホースを外し、解放テコを扱います。
安全確認が終わったら…
緑色のライトを振って合図すると、軽く汽笛を鳴らしDE10が前に進みます。
ここで点検が行われ、
ややあってDE10はホームから去っていきました。
一旦幡生方に行ったDE10は転線し向こうの線路を回送されていきました。
機関車がいなくなったところで、5号車を1枚。
サロンカーなにわ純正マークがきれいに見えるのはこのときだけです。
本州区間の機関車がやってくるのを待っている間にも時折貨物列車が通過していきます。
夜中でも眠らない物流の大動脈なのです。
しばらくすると側線にEF65が現れました。
…あれ!?
よく見たらヘッドマーク付いてる…!?
この運行に先立つこと3ヶ月前、大阪~下関間のサロンカーあさかぜという団臨が運行され、その復路、EF65には赤富士ヘッドマークという珍しいHMが掲出されました。
このとき、どうやら線路内に無断侵入して設置されているタイガーロープを引っこ抜いた人がいたらしく…
その影響でそれ以降のサロンカー団臨では一切ヘッドマークの掲出が行われることがありませんでした。
サロンカーEXPOの往路にあたるサロンカーみずほでも全区間掲出が行われず、今まで牽引してきたDE10にも掲出がなかったことからてっきり掲出はないものと思ってましたが…
しばらくするとEF65がゆっくりとホームにやってきました。
入換灯を点灯し、
係員の誘導でさらにゆっくりとサロンカーに近づき…
やがて軽い連結音を立てて停止しました。
先頭に回ると…
やっぱりヘッドマーク付いてる…!

純正のサロンカーなにわマークをアレンジし、ミャクミャクの赤青をあしらった特製マーク。
赤い「EXPO」の文字が誇らしげです。
前照灯が点灯したところでもう1枚。
やはりヘッドマークが付いていると締まりますね~
ということで、こちらがここから終点の大阪まで牽引するEF65 1113号機。
ここからはEF65が単独牽引のため機関車が切り離された最後部。
明るく輝く専用ヘッドマークを掲げている姿をやっと撮ることができました。
先ほどまで牽引していたDE10も傍らで休憩中。
これからまた関門トンネルを越えて九州へと戻っていく前のひとやすみです。
ふと目を向けると駅のすぐ近くの港は漁船の明かりで光り輝いていました。
みんなが寝静まる時間に煌々と輝く光景はとっても印象的でした。
1:40、牽引機をEF65にバトンタッチしたサロンカーEXPOなにわは下関を発車しました。
ここから深夜の山陽本線をひたすら東上していくことになります。
下関を出ると再び減光されました。
リクライニングシートをいっぱいまで倒して…
おやすみなさい。
続きます。
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