9月、朝日新聞で「過去最大級のリストラ」が始まる…現役記者たちが明かす苦悩と現実
中高年社員は面談必須
全国紙で最多、4100人を超える社員を抱える朝日新聞社内が、いま不安に包まれている。この9月、過去最大級のリストラが始まるのだ。 【写真】元朝日新聞エース記者が衝撃の暴露「朝日はこうして死んだ」 「『希望退職』と銘打ってはいますが、45歳以上の社員は全員が上長と面談しなければならない。今後のキャリアについての要求が提示され、納得できなければ、面談が複数回に及ぶ場合もあるといいます」(40代記者) 同社の「労働組合だより」によれば、会社側は退職強要を否定しているものの、パフォーマンスの悪い社員が狙い撃たれる可能性は高い。前出の記者が続ける。 「去年の1月にも『選択定年』が実施されて110人ほど退職しましたが、これはあくまで希望者を募るものだった。しかし今回は、全ての中高年社員が辞めるか辞めないか選択を迫られる。対象の世代は、口には出さないけれど悩んでいますよ」
ふるわれる大ナタ
朝日新聞は依然として苦境にある。'20年度の決算で458億円もの赤字を出したことを受け、前述の選択定年を実施したほか、「業務連携支援センター」なる部署も設置した。昨年5月に朝日新聞を退職し、著書『朝日新聞政治部』を上梓した元記者の鮫島浩氏が言う。 「これは、扱いにくいベテラン記者にコピー取りなど単純作業を割り当て、プライドをくじく部署です。記者職ではないため、給料も下がります。社内では『上司に睨まれるとここへ送り込まれる』と、皆戦々恐々です」 こうしたリストラの大ナタをふるっているのは、社会部出身の常務取締役・角田克氏だという。 「このところ朝日のスクープが少ないのは、誤報を出したり世間の批判を浴びたりして、角田さんに睨まれたら終わりだから。統一教会問題なんてネタの宝庫なのに、リスクを恐れて誰もやりたがらない」(40代デスク) ただ今回の希望退職では、退職金に加えて最大5000万円の「一時金」も支給される。「泥舟に乗り続けるより、手厚い退職金をもらって転職したほうがいいかも」(前出と別の40代記者)という声もある。少なからぬ記者が、人生の岐路に直面することになりそうだ。9月、朝日新聞で「過去最大級のリストラ」が始まる…現役記者たちが明かす苦悩と現実(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース