「けいおん!!」最終回(第24話)の感想その1【希望の空に翼広げて】 | 抹茶コーラ飲むですか?

「けいおん!!」最終回(第24話)の感想その1【希望の空に翼広げて】

皆さん、こんにちは。


今日の記事は「けいおん2期」の感想です。最終回(第24話)です!


TBSアニメーション・けいおん!!公式ホームページ



大幅に遅くなってしまいました(^▽^;)

映画化が決まった安心感ですっかり脱力してしまい、なかなか記事に手を付けることができなくて・・・。

本当に今さらのUPなんですが、それでもOKという心の広い方は読んでやってください!





☆『けいおん!!』最終回「卒業式!」の感想


またしてもアメブロの文字数制限に引っ掛かってしまったので、二部構成にします(^_^;)

こちらの記事では「全体の感想」までを載せておきたいと思います。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回

脚本:吉田玲子

絵コンテ:山田尚子

演出:山田尚子・坂本一也

作画監督:堀口悠紀子



全ポジション、もはや今までのローテーションとか完全無視です(坂本さん以外は)。

山田監督、シリーズ構成の吉田さん、そして総作画監督の堀口さんという最強メンバー3人が揃いました。



●脚本は吉田さん


第1話「高3!」、第3話「ドラマー!」、第6話「梅雨!」、第9話「期末試験!」、第12話「夏フェス!」、第17話「部室がない!」、第21話「卒業アルバム!」、第23話「放課後!」で脚本を担当。


意外なことに吉田さんはアニメ1期・2期を通して山場となる回を一度も担当して来なかったんですよね。

1、3年生のときの学園祭の担当は村元さんでしたし、2年生のときの学園祭(1期の最終回)の担当は花田さんでした。今考えてみるとちょっとビックリです。

2期の最終回という最高の山場にしてついに吉田さんが登場した!と言えるのではないでしょうか。



●絵コンテは山田監督。演出は山田監督と坂本さん


山田監督は第1話「高3!」で絵コンテ・演出を担当。また、第3話「ドラマー!」で絵コンテを担当。

坂本さんは第6話「梅雨!」、第12話「夏フェス!」、第18話「主役!」で絵コンテ・演出を担当。


1期の最終回では石原さんが絵コンテ・演出の主体になっていた感じだけれど、今回は山田監督が自ら積極的に作り上げたみたいですね。

公式HPのコメントによると「たくさん描きたいことがありすぎて、コンテ用紙の前でジタバタとのた打ち回った最終回」とのこと。



●作画監督は堀口さん


今までの担当回は、第1話「高3!」、第16話「先輩!」となっております。


さすが堀口さんの担当回ですね。キャラの可愛さや作画の安定感が圧倒的でした!

アバンタイトルを観ている時点で「あ、今回は堀口さんが作画監督だろうな」って直感した視聴者は多かったのではないでしょうか。私もそうです。







■ストーリーの要約


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓


いよいよ卒業式当日。

揃って遅刻してしまったり、唯のストッキングに穴があいてドタバタしてしまったりと、軽音部の4人は最後までいつも通りな感じ。

式の後、3年2組はクラスメイトみんなで書き上げた色紙をさわ子先生にプレゼントする。

さわ子はその場では涙をこらえたが、みんなが帰ったあと教室の黒板を見て号泣。自分への感謝のメッセージが黒板いっぱいに書き込まれていたからだ。

そして軽音部の5人は言うまでもなく部室に集合。

梓は最初は明るく元気に振る舞っていたが、先輩たちの卒業証書を見つけた瞬間に感情が爆発してしまい、その場で泣き崩れてしまう。

唯たちはそんな梓に対して優しい言葉をかけ、「天使にふれたよ!」という曲をプレゼントするのだった。


該当する原作エピソード:あり(コミックス4巻)







■全体の感想


さて、いよいよ最終話でした。
私がどうこう語る前に、まずは山田監督のコメントに目を通していただきたいです。↓


「第1期の頃からずっと彼女たちの“今”を描きたいと思っていたので、過去や未来に縛らないで卒業ってこんなものかとあまり仰々しくならないようにしたいですね。(中略)彼女たちらしくひょうひょうとした感じになればいいなと」(『アニメディア10月号』より引用)

「卒業式は、あっけらかんと明るくさわやかに描きたいなと思いました。なので、とてもさわやかです!ラストも『おしまい』ということばでしめました」(『娘TYPE Vol.12』より引用)
「いろんなことをコネコネ考えましたが、やはり唯たちには最後まで唯たちでいてほしい。前を見てぐんぐん進んでいく彼女達に回想は必要ありません。ずっと輝いて今を走り続けているのがいちばんけいおん部らしいです」(公式HPのコメントより引用)


卒業式だからといって、唯たちが変に湿っぽくなったりすることはない。前を向いて走り続けている唯たちは、最後の瞬間までいつも通り。
山田監督のこうした想いが見事に表現された最終回でした。



抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


今まで「けいおん!!」が貫き通してきた姿勢がまったくブレていないのが素晴らしいと思います。

唯たちは決して泣かないんです。


もし唯たちがここで「寂しいよ!」なんて言って泣き出したら、おかしいですよね。

なぜかと言うと3年生4人は最早、何が幸せなのか、そして何が大切なのかということを理解し、それをしっかりとその手の中に握り締めているからです。軽音部での3年間を通じて、大きく成長したからです。


したがって、物思いにふけるようなシーンもほとんど必要ありませんでした。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


唯一、軽音部の3年生たちが複雑な表情をするのは、ここのシーンくらいでしょうか。

卒業式会場に様変わりした講堂を見たそのとき、いろいろな想いがそれぞれの胸に込み上げて来たことでしょう。

名残惜しさや、悲しさも確実にあったはずです。しかし、この表情は感傷から来る表情ではありません。

卒業という事実にしっかりと向き合い、今この瞬間を噛みしめている表情です。


高校生活が終わってしまう、卒業しなければならない、軽音部から引退しなければならない・・・これは凄く辛いことだし、寂しいことだけれど、唯たちはそういう気持ちに少しも負けることなく、ちゃんと前を見据えることがすでにできているのです。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


そんな強い娘たちが今更クヨクヨ悩んだり、沈んだりするようなことはありません。
だから、3年生4人が泣き出してしまう姿が描かれないのは当然だし、自然なことなのです。これは、第21~23話の唯たちの様子からも明らかです。


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しっかりと前を向いて胸を張って卒業して行く・・・そんな姿こそが、まさに今の唯たちそのものだったのです。

とても淡白に、でもとてもとても丁寧に、卒業を迎える3年生たちの姿が描き抜かれていたと思います。



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さて、その一方で、残される側の気持ちは複雑です。


今回は、卒業生視点、梓視点、さわ子先生視点、そして第3者視点と、多くの視点が入り混じった構造のお話になっていたわけですが、その中でどれに一番力点が置かれていたかと聞かれれば、間違いなく梓視点だったと思います。

なので、ここからは梓視点を追いながら考察を書いて行こうと思います。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓

振り返ってみると、アニメ2期は本当に梓の心情描写に重きが置かれていましたね。


作品のテーマとして唯の成長という側面が前半はかなりプッシュされていましたが、町内会でのライブや軽音部のOGとの出会い、そして夏フェスなど、様々な出来事を通じて唯という主人公の成長物語には比較的早い段階で一区切りが付きました。


それと同時に唯はある意味、あの第20話を以ってほとんどもう「けいおん!!」の主人公を降りているんですよね。いや、梓にその座を譲ったという表現が適切でしょうか。

あれこれ悩んだり、不安になったり、視聴者と切ない感情を共有したり、成長過程が描かれたりする立場のキャラは梓へとほぼ完全に移行するわけです。

(第21話「卒業アルバム!」でも唯は大活躍したりしますが、あれは何と言うか後日談みたいなものだと私は解釈しています。)


そしてこの最終回でも、卒業に対して未だにキチンと気持ちの整理を付けることができていない梓の視点というものに非常に重要な意味が与えられてくるのです。



抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓

梓は決して弱い娘ではありません。


第22話「受験!」で梓は卒業までの時間をみんなで笑って過ごしたいということを誓いました。
これは凄いことですよ。
本当は辛くて、寂しくて、目の前の現実から目を背けたくなるはずなのに、梓は最終的には逃げませんでした。あのとき確かに「大好き」がいっぱい詰まったチョコを先輩たちに渡すことができました。


私はあの第22話が梓視点の総決算だったと思っています。梓が未来に向かう一歩をついに自ら踏み出せた瞬間だったと思います。


でも、そうだけれどやはり、いざ卒業という現実に直面したとき抑え込めない感情はあるわけです。
これはもう仕方ない。理屈じゃない。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


卒業式当日。

梓にはもう、軽音部の先輩たちしか見えていない状態です。


遠くから見た先輩たちの姿は、その距離以上にとてもとても遠く感じられました。

そうか、自分はもうあの4人と一緒に高校生としての時間を過ごすことはできないんだ。楽しかった日々も、思い出をいっぱい作り上げた日々も、ついに終わりを迎えるんだ。

・・・風に吹かれながらふと心によぎるのは、そんな当たり前でシビアな現実。


それでも梓は明るく振舞って、強がってみせて、先輩たちをしっかりと笑顔で見送りたいと考えました。

純や憂のさりげない支えもあり、なんとか部室にまで足を運ぶことができました。とても強いです。
しかし、卒業証書が入った筒がイスに置いてあるのを見つけた瞬間、ついに心の中で何かが弾けてしまうわけです。押し殺して来た感情が一気に梓の心全体を支配します。


胸の奥底から湧きあがってきた言葉は、決して言ってはいけない言葉でした。絶対に口にしてはいけない禁断の言葉。

ダメだ・・・絶対に、言っては・・・ダメ、なのに・・・


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓

「卒業しないでください」


それは、卒業する3年生への祝福も、笑顔で見送るという覚悟もすべて放棄した、自分勝手な一言。ただのワガママ。
梓の心の中には最早、これ以外なにもありませんでした。
このワガママが梓の全てでした。


梓はこの一年間、この本音をずっと心の中に押し殺して来たのです。
大好きな先輩たちと離れたくない。ずっと一緒に軽音部にいて欲しい。


初めてそれを明確に自覚したのはいつごろだったでしょうか。

修学旅行で一人だけ軽音部に残されてしまったときかもしれませんし、夢と現実が曖昧になったような第13話「残暑見舞い!」のころだったかもしれません。
いや、もしかしたら第1話で新入部員獲得に躍起になっていた時点でもうすでに強く意識していたのかもしれません。


いずれにせよ、梓の心の中にはこの「卒業しないで!」という思いがあまりにも長く居座り続けていました。
そしてそれは卒業が近づくにつれて梓の心を確実に支配して行くものでした。



それと同時に、この梓の痛切な言葉は、私たち視聴者が抱いている感情の代弁でもありました。

ついに「けいおん!!」が終わってしまう、唯たちが遠くに行ってしまう・・・嫌だ、寂しい!

梓の気持ちが私たちには泣きたくなるほど強く伝わって来ます。

お願いだよ・・・卒業しないで!終わらないで!ずっとずっと「けいおん!!」を観ていたい・・・。



抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓

「もう部室片付けなくても、お茶ばっかり飲んでても叱らないから・・・卒業しないでよ」


ずっと言いたかったんです。でも言えなかったんです。
いや、梓は頭の良い娘だから、ちゃんと分かっていたんです。
この本音は絶対に口にしてはいけないんだと。自分の都合しか考えていないワガママ過ぎる一言だと。自分がこれを口にしたとしても絶対に現実は変わらないんだと。そして何より、大好きな先輩たちを困らせてしまうことになるんだと・・・。


だからこそ、梓はあの学園祭ライブでは泣きませんでした。決して涙を見せませんでした。
あのときの梓は確かに笑顔で唯たちを堂々と「見送る」ことができたのです。完璧な後輩でした。


でも卒業証書の筒を見つけ、卒業という現実を目の前に突き付けられたとき、ついに言ってしまいました。
頭では分かっていたのに、絶対に抑えなくちゃいけなかったのに・・・もう心の中は完全に崩れていました。


卒業しないで!一人にしないで!・・・これからも軽音部にいてよ・・・!

それは梓の最初で最後のワガママ。心からの、悲痛な、叫び。



抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓


この梓の涙とワガママ・・・一体誰が責められようか。いや、責められるわけがありません。
ずっと我慢して、強がって、笑ってみせて・・・でもようやく自分の本当に言いたかったことを吐き出すことができたんです。
心に押し隠してきた本音をついにぶつけることができたんです!


本当にワガママですよ、卒業する相手に投げかけてはいけない一言ですよ。
でも梓に言ってあげたい。よく最後の最後で言えたね、と。
だって、大好きな先輩に自分の本音を言えずに終わるなんて悲しいことだから。もし言えなかったとしたら、一生悔いが残ってしまうと思うから。

どんなにワガママでも伝えるべきことはきっとあると思うんだ。


寂しさをこらえ、一人になってしまう孤独への恐怖とずっと戦い続けてきた梓。
今は、泣いていいんだよ。ワガママを言っていいんだよ。誰も君を責めたりはしないよ。

どんなに見苦しくてもさ、自分勝手でもさ、逃げずに「大好き」を唯たちに届けた君は本当に立派だよ。


先輩たちはそんな君の姿をきっと優しく見守ってくれるよ。



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抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


さて、そんな梓の泣き崩れる姿を見た唯たち。
多少心配こそするものの、まったく動揺はしていません。


唯たちはもう分かっていたんです。梓が本当に自分たちを慕ってくれていたんだということを。
そして、一人になってしまうのがとても辛いんだということを。


そういう気持ちを理解していたからこそ、梓が泣いてしまうということはある程度覚悟していたんでしょうね。
だから、変に慰めたりすることなく、そっと写真を差し出します。この写真がすごく印象的でした。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回

5人で撮った写真をあげればいいのに、わざわざ自分たちが一年生のときに撮った写真に梓を貼り付けた物を渡しているんですよ。
写真の中に映った4人は、今の梓よりも年下。まだ梓と出会っていないころの4人です。


でも、学年が違っても、付き合いの長さが違っても、この5人が軽音部で出会った大切な仲間同士であることに違いはない。
今も昔もこれからも、ずっとずっと5人は一緒なんだよ!


この写真には3年生たちからのそんなメッセージが込められていました。



そして、5人の強い絆を確かめるもの・・・それは音楽だ。

だから演奏するんだ。いつものように息を合わせて、一緒にさ。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


アニメ1期の第1話で「翼をください」を演奏してスタートした軽音部。
ちっぽけで、右も左も分からなくて・・・でも希望とワクワクに満ち溢れる中始まった日々。

本当にいろいろなことがありました。練習ばかりに熱心に打ち込んできたとは到底言い難い。ライブではアクシデントも多かったし、ときにはケンカしてしまうようなこともあった。


けれどもあの日「翼をください」と願った4人は3年後の今日、確かな翼を手に入れ、ついに空へと大きく羽ばたきました。
大空に羽ばたき、天使と出会いました。その天使とは、仲間とのかけがえのない絆。軽音部でのキラキラと光る日々の思い出と、未来への新たな希望。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 澪 抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 律
抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 ムギ 抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 唯

「でもね会えたよ 素敵な天使に

卒業は終わりじゃない これからも仲間だから

大好きって言うなら 大大好きって返すよ

忘れ物もうないよね ずっと永遠に一緒だよ」


たとえどんなに向かい風に吹かれても大丈夫。一緒ならきっとどこまでも飛んで行ける。
さぁ、梓も一緒に!俯いているヒマはないよ!一緒に飛ぼうよ!これからもずっとずっと!!

大丈夫だよ。だって梓の背中にもホラ、美しい翼があるのだから・・・!



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抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓


唯たちの高校での最後の新曲は、梓の胸に届きました。確かに、届きました。


梓の先ほどの涙には、寂しさや辛さや悲しさしかありませんでした。

ついに先輩たちが卒業してしまう・・・嫌だ!


でも、梓が今流した涙はもう違います。
寂しさや悲しさが完全に消えたのかと言えば、おそらく嘘になるでしょう。この涙にはまだそういう気持ちが何パーセントかは残っていたはずです。
先輩たちとの別れは簡単に吹っ切れるほど軽いものではありませんし、単純なものでもありません。


しかし、悲しみの何倍も、いや何十倍も強く梓の心を満たしたのは、紛れもなく先輩たちへの感謝と尊敬と大好きの気持ちでした。

梓は悲しみを忘れたのではありません。先輩たちのメッセージを受け入れる覚悟を決めたのです。先輩たちのメッセージを信じることにしたのです。先輩たちへの大好きの気持ちを決して忘れないと誓ったのです。


そうだ、離れても5人の絆は絶対に消えたりなんかしない。

5人がたとえ別々の空の下に居たとしても、放課後ティータイムの曲を口ずさめば、きっといつだってユニゾンで歌えるはずだから・・・!


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回 梓

「あんまりうまくないですね!」


唯が軽音部への入部を決めたときと同じイスに座り、同じように曲に耳を傾け、そして拍手を送った梓。


口から出てきた感想の言葉もまた、偶然かそれとも必然か、あのときの唯とまったく同じでした。

もしかしたら梓は唯が入部したときのエピソードを先輩たちから聞いていたのかもしれませんね。で、唯のあの言葉が気に入ったからこの場で同じ言葉を使ってみたと。・・・可能性は高いと思います。


しかし、私は、3年前の唯のあの言葉と今日の梓のこの言葉は偶然にシンクロしたのだと信じたいです。
音楽は学年を越えて、時間を越えて、理屈とか説明とかそういう概念も越えて、軽音部5人の心を一つに繋ぐものだと思うから。



抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


先輩たちに勇気をもらい、演奏の輪の中に加わる梓。私たち視聴者と一緒に寂しさを共有するのはここまでで十分です。

そうだよ梓、君はその輪の中で楽しそうに演奏しているのが一番似合う。


3年生と2年生?卒業生と在校生?一人だけ残される立場?

違うだろ!そんなこと以前に、君は放課後ティータイムのかけがえのないメンバーの一人なんだ!軽音部の大切な大切な一員なんだ!

それは今も昔もこれからも絶対に変わることのない事実なんだよ。


最高に幸せじゃないか。こんなに嬉しいことはないじゃないか!

もう大丈夫だよね。梓はきっと、唯たちと同じように前を向いてどこまでも飛んで行ける。

希望の空に翼広げて・・・!



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もうお別れだ。唯たちの3年間が終わる。ついに「けいおん!!」が終わる。
でも、今は全然悲しくないんだ。梓が唯たちの輪の中に加わって行く姿を見届け終わると、不思議と満たされた温かい気持ちになってくる。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回

「私たちの曲、聴いてくれる!?」


これが唯たちから私たちへの最後のメッセージ。
「さよなら」でも「じゃあね」でもなく、「曲を聴いてくれるかな?」なんです。

なんて前向きで、明るくて、今を全力で駆け抜ける唯たちらしいポジティブなメッセージだろうか!


そうだ、信じようじゃないか。

私たちの大好きな軽音部のみんながくれたこのメッセージを、信じようじゃないか!

卒業は終わりなんかじゃない、これからもずっと唯たちの音楽は鳴り響き続ける。
そして、唯たちが届けてくれた音楽は、私たちの心の中でもずっとずっと生き続けるんだ。間違いない。


何も辛いことなんてないよ。だって、唯たちは「これからも仲間だから」「ずっと永遠に一緒だよ」と教えてくれたんだ。約束してくれたんだ。

だから私たちは忘れない。唯たちがくれた大好きを、絶対に、忘れない。



最後に校舎に鳴り響くのは、聴き慣れた「ふわふわ時間」。いつものようにのんびりと、ゆったりと、「けいおん!!」は幕を閉じました。

ありがとう、「けいおん!!」、ありがとう。

何度ありがとうと言っても足りないくらいだよ。でも、何度でも言わせてくれ。本当に、ありがとう。心から、ありがとう・・・!


軽音部のみんな、大好きだ!いや、私たちは大好きをもらったんだ。それならさ、大大好きって返すよ!大きな声で、返すよ!



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抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!!最終回


桜高校に咲いた桜は、新しい春を迎えようとしています。

新入生がまた入学して来ます。


その新入生の中に一人の少女がいました。

フラフラして、ドジばかりして、自分が何をしたいのかすら分かりませんでした。

そんな彼女が向かった先はなんと、楽器の経験がないにも関わらず軽音部で・・・。


抹茶コーラ飲むですか?-けいおん!1話 唯


紡がれるのは、小さな世界の小さな物語。どこにでもありふれた平凡な高校生の日常。

でもそれは、何物にも絶対に代えられない、キラキラと輝く青春の物語。


                                                          おしまい☆






感想その2へ続く。

その2では、さわ子先生や和ちゃんなどに焦点を当てます。

もう書き終わっています。日付が変わる頃にUPします。


追記:

感想その2、UPしました。→「けいおん!!」最終回(第24話)の感想その2【さわ子先生、和、ありがとう!】




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