前回のブログでたんぽぽ鍼灸院さんに教えていただいた鍼治療とお灸を早速家に帰って舌痛症(舌のしびれ)への効果を試してみました。
試したのは、せんねん灸というお灸と、井穴刺絡(せいけつしらく)、円皮鍼、舌の上に載せる鍼(名前を忘れてしまいました)です。
舌の上に載せる鍼は、鍼と言っても円皮鍼ような丸い形状のものに凹凸があるような感じで鍼っぽくなく、貼るタイプのものなのですが、帰りの車の中で舌の上に載せて2時間程度様子をみたところ、効果のほどはよく分かりませんでした。
その後も何度か試しましたが、結果は同じでした。
せんねん灸の舌痛症への効果
まず、冷え性改善のためのせんねん灸(三陰交というツボ、両足に1日1回)ですが、慌て者な性格で待っていられないため、何度も火傷しかけるという事態に陥ってしまい、情けないお話ですが、1ヶ月程度で頓挫してしまいました。
井穴刺絡の舌痛症への効果
次は、いよいよ舌痛症に効果があると言われる井穴刺絡(せいけつしらく)です。
専用の鍼をツボに刺して少量出血させるというやり方なのですが、初めのうちはなかなかうまく血が出せずに苦労しました。
血液恐怖症があるので怖かったですが、たくさんやっているうちに血を見るのに慣れて行きました。
何が効くのかが分からないので、色々な場所を試しました。
★★★ 井穴刺絡のツボとその効用 ★★★
【交感神経を抑えるツボ】 H6・F4 発熱や高血圧など、全身にかかわる症状に
【副交感神経を抑えるツボ】 H5・F5 いわゆるアレルギー症状に
【心臓のツボ】 H3 動悸・頻脈など、心臓の症状に
【肺のツボ】 H1 風邪や肺炎など、呼吸器の症状に
【胃腸・膵臓のツボ】 左F1・F6 胃腸や膵臓など、消化器の症状に
【肝臓のツボ】 右F2・F6 飲み過ぎや肝炎など、肝臓の症状に
【腎臓・膀胱のツボ】 F3 腎臓や膀胱など、泌尿器の症状に
※ はりきゅう中村さんのブログ「心と身体のツボ」より引用
たんぽぽ鍼灸院さんに電話で相談しながら進めていきました。
進めていくうちにひとつびっくりしたことがあるのですが、
上の、★★★ 井穴刺絡のツボとその効用 ★★★に
【交感神経を抑えるツボ】H6・F4と
【副交感神経を抑えるツボ】H5・F5
がありますが、それ以外にも
F1は【胃やすい臓の交感神経を抑えるツボ】
だそうですが、なんと、
F1は【胃やすい臓の交感神経を抑えるツボ】は、
【副交感神経を抑えるツボ】
と一緒に井穴刺絡をしても良いそうです!
「【交感神経を抑えるツボ】と【副交感神経を抑えるツボ】を一緒に治療したら体が混乱するのでは?」
と、たんぽぽ鍼灸院さんに聞いてみたところ、
H6・F4は、【全器官の交感神経を抑えるツボ】なので、
H5・F5【副交感神経を抑えるツボ】
と一緒に治療したら問題あるけど、
F1は【胃やすい臓の交感神経を抑えるツボ】は、
胃やすい臓の交感神経のみを単独で抑えるので、
H5・F5【副交感神経を抑えるツボ】
と一緒に治療しても問題ないそうです。
臓器によって交感神経が働きすぎてたり副交感神経が働き過ぎてたりするなんて、人間の体はなんて複雑なんでしょう!!
顔の押していたいツボも試してみるように言われましたが、顔はなかなかうまくできずに、最終的には手足のみの治療となりました。
色々な場所を試しながら、井穴刺絡を続けてみたところ。。。なんと、何をやっても良くならなかった舌痛症の症状が少し楽になってきました!
刺して効果のあった場所は、
・副交感神経の異常興奮を抑えるツボ H5・F5
・心臓のツボのツボ H3
でした。
アレルギー症状を抑える副交感神経のツボが効果があったということは、化学物質過舌痛症が化学物質過敏症とほぼ同時に発症したことと何か関係があったのでしょうか?
また、自律神経の働きは日によって違うので、効果のあるツボも日によって違うこともあるそうですが、私の場合はその違いはよくわかりませんでした。
舌痛症に効果のあった井穴刺絡のツボ
しかしこの井穴刺絡、はじめの内は続けてやって少しずつ回数を減らしていくのが原則だそうで・・・
やらないとまた元に戻るということが続いてしまい、効果はあったものの残念な結果に終わってしまいました。
たんぽぽ鍼灸院さんのいう通り、既往歴が5年と長く、脳が痛みを記憶してしまってるのでなかなか難しいのでしょうか・・・?
円皮鍼の舌痛症への効果
残念な結果に終わってしまった井穴刺絡でしたが、顔の押して痛いツボと井穴刺絡のツボに貼る円皮鍼の方が私には効果が高いことが分かりました。
実はこの円皮鍼、プロのスポーツ選手の間でも効果があると言われており、あの羽生結弦選手も首元のツボに鍼を貼って競技をしているそうです。
しかし、顔に貼ると目立つので、一度取り忘れたまま外出してしまい、ガソリンスタンドのお姉さんに変な目で見られてしまいました・・・。
肝心の円皮鍼の使い方ですが、コメカミや頬、顎の下、首筋、肩などの周辺を押さえてツボを探し、最も痛い点がツボなので、円皮鍼を貼り、その上から、やさしく指で、トン♪トン♪トン♪と、タッピングします。
すると、はりきゅう中村さんのブログに書かれていたとおり、舌のしびれが楽になってきました。
しかも、井穴刺絡よりも効果がありました!
数値でいうと、10段階中6〜9だった舌のしびれが、4〜6くらいまで減りました。
舌痛症に効果のあった顔のツボは、
① 眉頭
② こめかみ
③ 耳の周辺
④ 顎の下
でした。
① 眉頭と② こめかみは、押すと痛すぎるので、本当に軽く抑える程度にとどめました。
③ 耳の周辺は一番良く効くので、車で移動中の信号待ちなど時間が空いた時にすかさず指で押しました
④ 顎の下は効果は弱いですが、押すといくぶん楽になりました。
舌痛症に効果のあった顔のツボ
舌痛症に効果のあった井穴刺絡のツボは、実際に血を出して試した井穴刺絡のツボと同じ場所でした。
舌痛症に効果のあった井穴刺絡のツボ
ということで、私の舌痛症の原因は、顔の筋肉のコリと自律神経の乱れだということが分かりました。
本当に何をやっても軽減しなかった舌のしびれだったので、やっと治療法が見つかったと思ったのですが、円皮鍼は常に貼っていないとしびれが元に戻ってしまい、やりすぎると効果が薄れていくというのが難点でした。
その後、もっと良い治療法に出会えたので、円皮鍼は半年ほどでやめてしまいました。
また、特に自覚症状はなかったのですが、金属アレルギーも心配でした。
でも、鍼治療に出会ったことで、舌痛症の原因が自律神経の乱れと顔や顔の周辺の筋肉の緊張だということが分かったので本当に良かったです。
原因不明の不調というのは、本当に気持ちが悪いものです。
顔のツボ押しは、円皮鍼なしでも押して効果があるので今も続けています。
ただ、症状が重いときは指先のツボ刺激だけでは難しいので、指先のツボ刺激は、後に症状がかなり緩和されてから取り入れるようになりました。
はりきゅう中村さんのブログによると、指で押して痛い場所が効果があるそうなので、舌痛症でお悩みの方は、指先のツボ刺激をぜひ試してみてください。