女人化研究所掲載作品(Re-Printing)
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悟志は追い詰められ、動揺していた。
袋の中には女性でもためらうほどのヒラヒラのついた
女の子の水着が入っていた。
「それを着ろ」という・・・
到底受け入れないことだった・・
雪子は
悟志がスカートのついた水着を着ることに激しく躊躇っているのを見透かしたかのように薄笑いを浮かべながら
悟志に提案をする
「じゃ、スカートのないあたしたちと同じスクール水着でもいいわ」
「その水着、今から言う場所のロッカーに有るから、どっちを着るかは
そこで決めて、ついでにそのロッカーの前で着替えてきくれる?」
「その場所は・・・・」
「この新築の校舎の隣にある旧校舎の廊下の奥に
むかしの部室の部屋があるの。 簡単な立ち入り禁止の柵があるけど
気にしないでそこを越えて入ってね。
その奥の部屋の正面に『さなえ』って書いてる
ロッカーの中にスクール水着が入ってるわ。
少し古びてるかもしれないけど
丁度あなたと同じ体型だったの・・・・・・。
さぁ早く決めてね!
スカートフリフリ のか スクール水着か
二つに一つよ、 さぁ
悟志は追いつめられていた、どうしてか二者択一にされ、
どちらにしても女性の水着を着なければならないという状況に強制的にさせられてしまっていることに
気づく余裕は悟志にはなかった。
それほどに雪子の気迫が強かったのである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日も暮れようとした、暗がりの立ち入り禁止の廊下へと消えた悟志。
30分かかかっただろうか
やがて変わり果てた姿になって現れた。
「あらぁ~そっち着ちゃったのぉ?」
悟志は迷った結果、
フリフリの水着より地味なスクール水着の方を選んだ。
以前誰かが着ていたものらしかったが悟志にはサイズは雪子の言うとおりぴったりだった。
初めての女性の水着を着た悟志は股間のやりどころと
お尻に食い込む感覚が気になってしかたがないが
スカート付きの派手なものよりかは
ずっとマシかと思っていた。
女性の水着なのに・・・・・・・。
しかし雪子は
むしろそれを計算してたかのようだった。
恥じらう男の悟志。
雪子は嘗めるように軽蔑のまなざしで見つめていた。
そして、その軽蔑の眼差しがすぐに悲しそうな眼差しに一瞬変わったことに悟志は気づかない。
そう・・悟志はこのとき 「呪の水着」を自ら着てしまっていたのであった・・
その「呪い」の災いはすぐに悟志に現れて来た
どうしてか、花がたっぷりの女性用の水泳帽を被り、女性用のスクール水着を着せられてしまった悟志、・・・・・
気のせいか仕草や容姿、体型がいつしか女性っぽく なっていく・・・・ことに悟志は気づかない。
しかし、ふと横手に現れた廊下の大きな鏡に
映る自分の姿に
今の自分の置かれている状況が そこにすべて映し出され時
愕然とする悟志であった。
まず目に入ったのは、初っぱなに被せられた水泳帽であった。
花がめいっぱい頭を覆い、
おでこから襟足にかけて耳と髪がすべて納められ
そのシルエットは別人のような頭の形となっていた。
その容姿と拘束感に
「一生取れない・・・、一生こんな頭のままかも」
という錯覚をもたらすほど刺激的であった。
それは男としての理性を粉々にしてしまう魅力があった。
そしてスクール水着の妖艶なシルエット・・・
「あたし、こんなにお尻大きかった?」

知りもしない女性の名前が頭を過ぎった。
続 く