こんにちは。Bibakoです。


今日は、この旅行のメインイベント『娘の大学の卒業式』であった。





これまでのブログで、私は、子供の子育てもシンガポールでは何が大切なのか?を念頭に、2人の我が子達を育ててきた。

うちの夫は、いろいろな家庭の複雑な背景もあり、シンガポールの学歴社会で生きるには難しい状況の人であった。
しかしながら、夫は頭が良い人で、たぶん、大卒でないだけでIQは私より高い人である。

だから、大卒でなくとも、シンガポールの学歴社会の中で、『商売』(ビジネス)というステージで、自分ができる範囲の事を考えてやり遂げ、現在は、小さな会社を経営している、叩き上げの社長である。

彼は、強運の持ち主なので、こんなシンガポール🇸🇬の学歴社会の中で、大卒の方々と同じ、いや、それ以上稼ぎ出す男に成長した。そんな人は、シンガポール中探しても、そんなにたくさんはいないと思う。彼は私の自慢の夫でもある。

私は、2人の子供達を、シンガポールの学歴社会に打ち勝てる様に導き『稼げる大人』にする事を目標にしてきた。

私のブログをご存知の方々は、シンガポールのローカル学校やシンガポールの教育システム、教育の在り方など、詳しく、私の子育て経験と教師経験の観点から書いてきた。

また、2人の我が子達は、それぞれ個性がありどの様な方法で導くと、勉強に対する過度なストレスを感じる事なく、勉強ができる様になるのか?など、ローカル学校の攻略を、私独自の方法で子供達に行ったところ、2人とも、それなりに稼げる大人に成長してくれた。

これは、子供達の実力もさる事ながら、私の子育ての努力の賜物であると、自負している。


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さて…

うちの娘は、自分で言うのも何だが、小さな頃から頭が良い子であった。
私的には、それなり苦労はあったが、彼女は自分で自分がわかるタイプだったので、勉強に関しては、何も私は苦労らしき苦労はなかった。

娘は、本来ならNUS(シンガポール大学)を目指していたのだが、彼女の中で思った事があり、進路を海外の大学に変更した。

私的には、せっかく入学できるチャンスや成績が足りているにも関わらず、UKの大学を選んだ事に対して、娘とやりあったことは何度もあった。

でも、娘は一旦自分が決めた事はテコでも動かない、考えは絶対曲げない、夫と全く同じタイプであったので、私はシンガポール大学への入学は諦めて、娘の好きな様にさせた。

その結果、彼女が卒業したのは、ロンドン大学のキャンパスの1つの姉妹校でもある、ロイヤルホロウェイ大学(ロンドン大学カレッジの1つ)に編入学して、そこを卒業した。

娘は、シンガポールのプライベートスクールで、ロイヤルホロウェイ大学の彼女が目指すコースのDiplomaをとって、それを持って、この大学の3年生に編入学を果たした。

大学は、2年間で卒業の予定が、彼女は早く勉強を終わらせたいという事で、1.5年間で全て終わらせて、事実上は去年の10月で大学を卒業して、シンガポールの企業に就職した。現在は、シンガポールで働く社会人である。



今回の卒業式は、去年の時点で、既に娘は大学から卒業証明を発行されていたが、式典だけに参加するために、今月ロンドンに訪れた。

彼女はロンドンが大好きで、イギリス人の彼を捕まえて、結婚してここに住みたいらしい。また、卒業のときも、本当は、ロンドンで就職したかったようだが、私がシンガポールでの就職を強く希望したため、彼女は想定外の就職の苦労を強いられる事になり、大学で勉強した事とは、畑違いの仕事にはなったが、やっと就職して働き始めた。


シンガポールは、国立の4つの大学しかない。しかも、政府をあげて、就職の時まで保護している。私はそれを知らなかったために、娘の卒業した大学は、NUSには劣るが、世界ランキングでも上位であり、日本のランクでいうと、京都大学くらいかな?世界ランクでいうと、早稲田や慶応よりも高いランクの大学である。


それでも、シンガポールの就職活動のときは、シンガポールの大学を卒業している方々の方が優遇されていた。

こんな事になるなら、娘はロンドンで就職させた方が、苦労しなかったかも?しれない。私の大きな誤算であり、娘には未だに申し訳なく思っている。


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娘の大学は、ロンドン郊外の静かな住宅街の中にある。自然に囲まれていて、都会の喧騒を避けたとても環境が良い立地にある。

ただ、学生さん達にとっては、ロンドン市内の繁華街に遊びに行きたいときは、電車で40-50分かかるので、いいんだか?悪いんだか?

娘の大学のキャンパスは、まるで『ハリーポッター』の学校のような感じで、古い建物でなんとなくイギリスらしい🇬🇧雰囲気のキャンパスであった。

いよいよ、卒業式が始まった。イギリスの衛兵の💂‍♂️🇬🇧の格好をした人が始まりを告げるファンファーレをトランペットで奏でる。

教会系の学校であるため、卒業式はチャペルで行われた。パイプオルガンやコーラスもあり、とても素敵な卒業式典だった。








私はやっと子育てを全て終えて、2人の子供達を大人に仕上げたと、肩をなでおろしたのである。このあとは、本人の問題である。


結婚するも良し、しないも良し。ただ、親の望みとしては、いい人に巡り会えて幸せな結婚をしてもらって、孫の顔を見せてもらいたいと言う感じだ。


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私は自分が親になって初めて、親の有難みや親の苦労を知る事になる。
また、今回、大人になった娘と2人で、3週間もヨーロッパ旅行をして、頼もしい娘の姿や幼い頃から変わらない手がかかる部分など、改めて感じる事ができた。


子育ては、その最中は、子供が早く大人になってくれたらいい…と思い、いざその時が来たら、寂しいと思い、また、一人前になったと実感できると、『あーやっと私の役目は終わったかな?』と、安心したりもする。

さらには、娘にも感謝した。

娘とは、性格が全く違うので、赤ちゃんの頃から、私は娘に対して悩み事が多かった。意見の食い違いで、喧嘩する事も多く、この旅行の最中も、ボロクソに叱られて、なんなく、腹立たしいところもいっぱい持った娘だけど、本当は心優しく、冷静で頭も良く私にはない良い部分もたくさん持っている。

これから、どんな人生を歩むのか?私は、もう、見守るしかない。
そして、娘が、幸せな人生を送る事を心から祈るのであった。