ピーコックバス・短知見 | 南米・鳥獣虫魚・探遊
2012-10-01 08:16:11

ピーコックバス・短知見

テーマ:ピーコックバスの研究

ケルベリーとピキティの棲み分け


自らを自然学者と称した京大の天才奇人、今西錦司博士の理論に、ダーウィン・ドクトリンをも否定しようってまで展開する、「棲み分け」ってのがある。主旨の一つに、「生物個体の認知機構とコミュニケーションによって構成され、同種個体は種社会を形成する…」、がある。


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奇才、今西博士


ホモ属のサピー種♂は、古代から性欲が強すぎた故、別種のはずのネアン♀美女と混じって現代型サピーを創っちゃったけど(笑)、種のソーシャルってのは、独自の空間軸&時間軸を持っているから、近縁の生き物が同じ場所に棲んでいたとしても、それらは、簡単には交配することがな~い。


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トカンチンス河の景観


アラグァイア・トカンチンス水系の中流~上流の湿地やラーゴ(湖沼)、付随する中小河川には、シクラ(ピーコックバス)属の2種が混泳している。ケルベリーとピキティである。


ケルベリー

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ピキティ

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グランデは、まだこの2種のハイブリッドは観たことがない。かなりしっかり、「棲み分け」をやっているのだろう。8月にアラグァイア河のバナナル島付近に入ったとき、これに関する知見を少し得た。ケルベリー種は、ピキティ種よりもトロンと止まった水の沼に多かった。死に水ってほどでないにしても、かなり酸欠っぽい泥水質のとこでルアーに出るのは、ほとんど黄色いケルベリーだった。


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泥濁り止水のケルベリー


一方ピキティは、流水部あるいは流水がからむ沼に多かった。これは一つの「棲み分け」内の空間の違いだろう。オーガニズム的に、イエロー系のほうが酸欠に強いという特性があるのか?


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酸素豊富水のピキティ


多種・他種のピーコックバスが混泳する水域がいろいろある。たとえば、ネグロ河である。テメンシス、オリノセンシス、ニグロマキュラータは、ほとんど同じ場所で釣れてくる。グランデには、まだそれらの種の持つ独自の時空の違いについての知見を持っていないが、必ずや「棲み分け」があるはずだ。11月にネグロ河に入る予定がある。新知識をなにか見つけることができたらウレシイね。


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