市長は今回の記者会見で、例によって子供のような小理屈で中国新聞を罵倒し、切り抜き動画用の場面を作って見せました。

市長にとってみれば、最近切り抜き動画用のネタがなかっただけに、張り切りようも相当なものでした。



中国新聞は1月31日の朝刊で、2022年の議会だより11月号の先川議員の記事と議事録が比較できる記事を掲載しています。

市長は、自分の発言が記載された議事録を恣意的に切り取っていると主張しているのです。

中国新聞が掲載した市長が発言した議事録の部分です。



私が就任してから丸ごとの令和3年度22件、令和4年度、今ですが8月までまだ5か月の時点ですが15件でした。(以下略)



ところが、市長は、議事録の前段と後段の部分が落ちていることを問題にします。



〔前段〕(元市長は)平成30年度は、全部で15件、令和元年度17件

(中国新聞の引用部分あり)

〔後段〕(元市長が)必死に勉強して80点という横で、いや、(市長は)勉強してないけど100点取っちゃいましたみたいな。(以下略)

 


記者会見でも、市長は次のように主張しています。(要約)



切り抜き2次情報の取り扱いは気を付けなければならない。

これ、ひどい切り抜きだと思いますよ。

元市長の実績を示さないと、(自分は)100点取っているのに「それなりにやっているが」という風に市民が感じてしまう。

憲法21条から派生する知る権利、これはいい加減なことを伝えることではない。

間違ったことを伝えちゃダメなんですよ。




つまり、「憲法21条から派生する知る権利」まで持ち出して、自分の実績を誇示できる前市長の実績を載せないと、「間違ったことを伝える」と息巻いているのです。

新聞の紙面も限りがあるので、市長の意に沿うようにできないのは当たり前のことです。



しかも、市長は賞賛される一方で中国新聞や議員は誹謗中傷される切り抜き動画は許容し、自分の主張の一部カットされた記事は許せないと言っているのです。

論理に一貫性のないあまりに身勝手な小理屈であることがわかります。

市長は、自分さえよければ、他人はどうなっても構わないようです。



今市長には、「選挙ポスター代金を踏み倒す業者泣かせの市長」、「大ウソをでっち上げた市長」というレッテルが張られ、それが市民に浸透してきています。

このままでは、市長選挙どころか自分の人生が暗転する危機を迎えています。



この状況を挽回したい市長は、自ら動画配信を始めましたが、1月の再生数は、19万回、19万回、15万回と減少傾向をたどっています。


何とかしたい市長が、動画のネタを提供する起死回生の一手として、後先見ずに打ったのが、「議会だより予算削除」をめぐる議会との対立劇だと見るのは、見込み違いなのでしょうか。