今回は、アキタカターンズと南沢議員について、新しい事実が出てきましたので紹介します。



1.南沢議員は、議員に当選後アキタカターンズを退社していますが、退社後の出資金はどうしたのでしょうか。



出資をした社員(役員)が退社するときには、通常出資金はその社員に払い戻されます。

ところが、南沢議員が退社しても、出資金は当初の20万円のままですから、次の二つのケースが考えられます。


① 新しく就任する役員に出資金を譲渡する。


② 社員(役員)は退くが、出資金はそのままにしておく。



関係者への取材によると、新たに就任した社員(役員)は「出資する必要はないと言われた」と証言していますので、実態として南沢議員が出資したままになっていると思われます。

つまり、南沢議員はアキタカターンズの出資金の半額を実質的に持つ関係者だということになります。



2.南沢議員がアキタカターンズにどのように関わっているのかという資料も出てきました。



南沢議員が退社した直後の2020年12月4日付けで地方創生推進課の担当職員あてに提出した「令和2年度安芸高田市地域おこし協力隊募集企画提案書」を入手しました。

それによると、差出人は、「合同会社アキタカターンズ 本件担当 南沢克彦」となっています。

たしかに、南沢議員はアキタカターンズの社員(役員)ではありませんので、議員の兼業禁止には触れませんが、出資金の半額を実質的に出している有力従業員として直接業務を担当しており、深い関係にあることがわかります。



この時の提案書では、2021年度に採用する協力隊員の業務を3件設定しています。


① 市場に出ていない農産物を活かすプロジェクト


② ジビエの真価を引き出すプロジェクト


③ 中山間地域振興(高宮川根地区)を図るプロジェクト



この提案がそのまま市の計画書になり、募集業務に移っていきます。



その結果、この3件のうち、①と③のプロジェクトは、前々号で指摘した「癒着」、「出来レース」で採用されたA協力隊員とB協力隊員が従事しています。

②のプロジェクトは、令和4年度の採用になりましたが、これも南沢議員の友人が従事しています。



ここに見えるのは、


① この協力隊員募集業務には南沢議員が深くかかわっている。

むしろ、南沢議員の意向に沿って進められている。


② 南沢議員は、自分の友人の都合に合わせた業務を設定し、協力隊員に仕立て上げている。

③ 最も重要なのは、南沢議員は、契約額と協力隊員の委託額(報酬等)まで提案し、それがそのまま市の計画になっている。


ということです。



「癒着」、「出来レース」そのままの姿がここに見えます。