侑子は、徹の後に付いてステージに向かっていた。





通路には、関係者スタッフが何人か居た。 その人達を横切って歩いていた。


その時、紺のスーツを着た男が居た。 ちょうど、侑子が男の目の前に来た、その時だった。


「あんた、一度、死にかけたんだってな。」
「調べさせてもらったよ。 五年前の一家心中事件の生き残りだったんだな。」


その言葉を聞いた瞬間、侑子の顔から血の気が引いた。


「貴様ー! 何のつもりだっ!」


徹は、その男の襟首を掴んだ。 そして、そのまま首を絞め殺さんばかりとまで詰め寄った。


「お前は、木下幸也。」


その男は、写真週刊誌ブルーマンデーの木下幸也だった。 以前から侑子を狙っていた。


その瞬間、侑子はステージとは逆方向へ、逃げ出すかの様に駆け出した。


「侑子ー!」


徹は、侑子に叫んだ。


「悪いね、これも仕事なんでね。 使わせてもらうよ。」


木下幸也の手には、既に侑子の記事が印刷された週刊誌が出来上がっていた。


そこに、祐介がやって来た。









つづく…