こないだアップしたこの記事に
こんなコメントをいただいた

このコメントを読んで
漢方のクリニックで
毎日外来してた時のことを思い出した


その時はいろんな疾患を診たくて
あえて専門は婦人科だということはふせて
診察してたんだよね

いろんな臓器と臓器の関わりを診たくて


例えばコメントにもあるように


皮膚疾患をよくしたければまずは腸を
とか
頭痛の治療にむくみの治療
とか

皮膚だから皮膚だけを
頭痛だから頭だけを


という治療じゃなくて全身の流れをみて
治療をしたくて
あえて婦人科医だということを
ふせてたんだよね


で、男女年齢問わず
1ヶ月に何百人って患者さんを治療して

その中にはやっぱり
不妊治療されてる方も多かった


婦人科でがっつり不妊治療されてる方から
まずは漢方で不妊治療したいという方まで
いろんな方がいたんだけど


まぁあたしの場合外来で話す内容も
ちょっと特殊だったんだけど

とりあえず外来の内容は置いといて

診察、処方について気づいたことがある


やっぱり不妊を主訴に受診される方々の
メイン処方は


血の流れをよくするもの
老廃物の排出を手助けするもの
あとは
暖めたり、臓器のむくみをとるもの


とかが多いんだけど


婦人科でがっつりホルモン剤を使ってると
やっぱりむくみやすくなったり
溜め込みやすくなるため

冷えや便秘、ニキビ
胃腸の動きが悪くなることが多い


あと意外に多いのが
ホルモンの急激な変動による不眠ね




こういう症状の補助療法に
漢方はとても有効だとあたしは思ってて


婦人科での治療に漢方を併用するだけで
あたしの外来に来てた患者さん達は
結構すぐ妊娠してた


なんなら婦人科で治療する前の人も
結構すぐ妊娠する人が多かった


で、その時あたしが使ってた薬ってのが


子宮、卵巣に対してよく作用する漢方
胃腸の動きをよくする漢方


なんだよね


西洋薬はどちらかというと
分泌を抑制したりとか
粘膜を保護したりとか
動きを整えるとか

ひとつの役割にひとつの処方


ってイメージなんだけど、漢方は


細胞ひとつひとつの負担を減らして
細胞ひとつひとつの質をあげて
細胞ひとつひとつの動きをよくする

その結果

胃腸そのものの動きをよくする


ってイメージなんだよね


で、子宮や卵巣に対しての漢方って
意外に胃に負担がかかることがあるから

一緒に胃腸の動きを高めてくれる薬を
併用することで


意外に妊娠率が高くなったんだよね


まぁ漢方薬には
いろんな種類の胃腸の薬があって

ひとりひとりに合う薬が違うから
ここに処方書いて
それを合わない人が飲むと逆効果だから
あえて書かないけど


別に胃腸の働きは漢方薬飲まなくても
食事の種類や量をちょっと気をつけるだけで
いくらでもよくすることは可能だから


自分にあった食生活を
自分で探して
自分の胃腸と向き合い、相談する
っていう生活をすることが大事だよね


いいと言われてるものが
自分にとっていいものかどうか
なんて自分で試さなきゃわからないし


他人がすすめるものが絶対じゃない


ただあたしは診療を通して
やっぱり子宮と腸は連動してるんだな
ってことを再確認したから


その上で自分の胃腸、子宮にとって
何がいいもので何がよくないのか
他人に聞くのもいいけど
自分自身との相談が
必要なんじゃないかと思うんだよね


自分のことは自分にしかわからない


じぁ自分にとっていいか悪いかを
判断するにあたって何が必要か


あたしが漢方の診察をする上で
重きを置いてる項目は

排出力

つまり

排尿の回数、量
排便の回数、量、形状
生理の量、痛み、期間


のポテンシャル

胃の状態は問診と
お腹を触ればだいたいわかる


でも排出力に関しては
最近のトイレ事情に悩まされてる


本人が排便、排尿、経血を確認する前に
勝手に流れちゃうんだよね(笑)


排出されたものの量や状態だって
自分を知るための大事なツール


食べたものが食べた分
ちゃんと排出されなければ便秘だし


下痢ひとつにしても
ちゃんと消化されてるのかされてないのかで
全然評価が違う


そういうちょっとしたことを
自分が知ってるかどうかだって
漢方では妊娠率に関わってくる


腸の状態を知ることが
子宮に対する治療に影響するから


汗をかく、かかない
ガスがたまりやすいかどうか
冷たいものや牛乳飲んだら下痢しやすい

とかとかとか


ほんのちょっとした日常が
妊娠率をあげる情報なんです


それを自分が知らなきゃ受診したところで
効果なんかでるわけがない

だって

自分のことは自分にしかわからない


それを医者という他人に伝えるには
まず
自分が自分を知るしかない


胃が丈夫だと言ってる人の胃が
診察してみたら悲鳴をあげてるとか


快便ですって言ってる人のお腹診察したら
めちゃめちゃ便が溜まってるとか


生理の量は普通ですって言ってる人が
実はめちゃめちゃ量が少なかったり
実はめちゃめちゃ量が多かったりするとか


全然よくある


だからの排便、排尿、生理の状態
自分にとって心地よい生活を送れているのか


まずはこっから自分で自分を知る



それが妊娠率をあげる一歩だと
あたしは日々思ってます



病は気から

とはよく言いますが

そもそも気を作ってるのが腸だとしたら

病は腸からです


いくらがんばっても生理の状態は
月に1回しか把握できない

でも

腸の状態は毎日確認できる


まずは日々の排便、排尿から
自分を知ってみてください


これは妊娠してからも大事なことです


なので今から知っておいて
無駄はないですよ


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