fatboy slim

流浪の実話シリーズ。今回も実際に起きた出来事である・・・・・。 




この「FatBoy Slim(ファットボーイスリム)」のジャケットを見ると、あの夜の出来事を思い出さずにはいられない・・・・・。


数年前のある夜、深夜徘徊中、24時間営業の大型CDショップにふらっと立ち寄った・・・・・。


何か、こう、脳天にガツン!とくる新しくて刺激的な音源はないものかと、音的欲求不満な夜だ・・・・・。


普段は、まずHIP HOPか、R&Bの新譜をくまなく試聴CHECKする自分・・・・・。


しかしその夜に限っては、HOUSE MUSICが聴きたい気分だったのかもしれない・・・・・。


CLUB MUSIC~(HOUSE系)の新譜試聴機コーナーに向かって、自然に身体が引き寄せられた。


試聴機に眼をやると、最近リリースされて間もない「FatBoy Slim」を大プッシュしているのがわかる・・・・・。


さらに、試聴機が設置された壁面の真上には、このCDのジャケットデザインの・・・・・「背中に翼を生やした、Fat Boy(ヘビー級の肥満少年)」のディスプレイ立体造作物が天井から吊り下げられている。

CDの内容をレビューした文章が、POPの紙製カードに店員の手書きで熱く書かれている・・・・・・。


サラッと目を通してみれば・・・・・多少表現オーバーとも言えるキーワードのオンパレードではある・・・・・。


まずは「世界一のお祭りオトコ参上」・・・そして「全世界のパーティー・ピーポーが待ちわびた決定盤」


「脳天直撃の最終兵器音源」・・・・・・なるほど、これがホントなら、まさに今、自分が欲求している


「かなり・・・超ヤバイ音!」に違いない・・・・・と、期待に胸をふくらませつつ、ヘッドフォンを頭に装着・・・・。


試聴機の「FatBoy Slim」が入っているDISC1を選択し、続いてPLAY(再生)のボタンを押した・・・・・。


流れ出した1曲目・・・・・2曲目・・・・・3曲目・・・・・予想はしていたが、久しぶりに聴くあまりにも気持ちがいい音


である・・・・・。ひとり目をつぶって「音のダム放流のるつぼ」に自分自身、すっかり飲み込まれていた・・・・・。


液晶ディスプレイには・・・・・「PLAYING  TRACK4・・・」


確か、4曲目が終わろうとする、そのときだった・・・・・


突然、閉ざしていた眼に映っていた暗闇に、稲妻のような閃光が走った・・・・!


同時に、何かがぶつかる衝撃音が耳の中で響きわたる・・・・・!


痛いという感覚は最初、まったく感じなかった・・・・・。


自分でもいったい何が起きたのか、理解できなかった・・・・・。


ボクシングのKOシーンをスローモーションで再生したかのように自分の身体が床に崩れ落ちて行く・・・・・。


床に仰向けに倒れている自分は、急なこの事態をまだ把握できていなかった・・・・・。


薄れゆく意識の中で、うっすら眼に映った光景は、床に仰向けに倒れている自分を取り囲み・・・・・


上からのぞきこんでいる5、6名の人達・・・・・。なにやら心配そうな表情をして自分を見おろしている・・・・・。


ただ床に倒れている自分・・・・・状況をまだ把握できない・・・・・。


あの自分に対する衝撃音の正体はいったい何だったのか・・・・・。


自分は今、何がどうなっているのか・・・・・この状況・・・・・。


意識モウロウの中、きわめて冷静にさっきまでの記憶をたどろうとした・・・・・。


そのとき遠くから聞き覚えのあるサイレン音が聞こえてきた・・・・・・。近づいてくるのがわかる・・・・・。


「ピーポー・・・ピーポー・・・ピーポー・・・ピーポー・・・ピーポー・・・・・・・・」・・・・・救急車のサイレンである・・・・・


言葉にすると「ピーポー・・・ピーポー・・・」


たしかさっきこの言葉、何かどこかで見た覚えがあるな・・・・・。そこで記憶がつながった・・・・・。


「そうそう・・・・・パーティー・ピーポー!・・・・だ!・・・・・思い出した・・・・・FatBoy Slimだ・・・・・!」


「確かオレはここでFatBoy Slimのヤバイ音を試聴していたのだ」・・・・・記憶がフラッシュバックした・・・・・


なおも、さきほど試聴態勢に入る前にしっかりとその存在を確認していたはずの・・・・・・


試聴機の真上の壁面から天井におおげさにディスプレイされていたはずの・・・・・・


「翼の生えたヘビー級の肥満少年君」がその場所に・・・・・・・・・・・


なんと・・・・・「い・な・い・で・は・な・い・か」・・・・・・・・・・・・!!


その瞬間・・・・・視界の片隅に何かが映りこんだ・・・・・・。いやな予感・・・・


仰向けの状態で倒れている自分の横に・・・・・・添い寝・・・・・しているではないか・・・・・・・!!!


こいつが・・・・・この・・・・・「肥満少年」が自分の脳天を直撃してきたのだ・・・・・


こんな話、あってもいいのか・・・・・・聞いたことないぞ・・・・・・出来過ぎだろ・・・・・・?自問自答。


これははたして夢か・・・・・現実か・・・・・・?


今まで感じていなかった、しびれるような痛みが、コメカミから前頭部にかけて広がる・・・・・・。


そのとき思った・・・・・・これは現実だ・・・・・・。


あのおおげさな宣伝言葉「世界一のお祭りオトコ参上!脳天直撃の最終兵器」というくだりは・・・・・


まんざらウソでもないよ!って納得してる場合かよ・・・・・・勘弁してくれよ・・・・・・ったく。


ピーポーピーポーうるさい音鳴り響かして、自分の事、迎えにきてるQQ車・・・・・。


何が起きたんだ??て街の野次馬たちが退屈しのぎに騒いでるにちがいない・・・・・。


いったいどうしたら・・・・・このお祭り騒ぎを回避できるのだろう・・・・・・??


都会のど真ん中で、突然不幸に襲われた・・・・絶体絶命のピンチ・・・・・・。


加害者である「翼の生えた肥満少年」はグラサンをかけたまま奇妙な笑顔でオレの横に添い寝したまま・・・・・。



そのとき救急隊員らしきオトコが、倒れたままのオレの視界に登場した・・・・・。











・・・・・・パーティー・ピーポーな夜は・・・・・後編へとまだ続く・・・・・!


では・・・・また・・・・近日公開予定・・・・・SEE YOU!!