大震災で休館していた水戸芸術館の専属楽団「水戸室内管弦楽団」の定期演奏会が9、10日に茨城県水戸市で開かれる。約5カ月ぶりとなる公演を前に、楽団員たちは連日、熱のこもったリハーサルを続けている。
楽団は5日、芸術館で4日間にわたるリハーサルを始めた。国内外のオーケストラで首席奏者やソリストとして活躍する演奏家たち30人近くが、1日6時間の練習に取り組んでいる。指揮者なしの演奏会のため、楽団員同士が意見を出し合い、曲をつくり上げる。
今回の定期演奏会は、芸術館の再開を飾る。楽団員たちは公演2日目の10日、日中の水戸公演を終え次第、2台のバスで東京に移動。サントリーホールで午後7時に開演する震災チャリティー公演に臨む。クラシックとしては異例の1日2公演の強行スケジュールだ。
楽団員代表の堀伝(ただし)さんは「壊れたホールも市民のみなさんのおかげで早く直った。茨城、そして東北が震災から立ち上がるお役に立てればうれしい」と話す。主にコンサートマスターを務めるバイオリンの豊嶋泰嗣さんは「みなさんに安らいでもらえるよう、ただただ心を込めて演奏したい」。東京公演の収益は、被災地の復興のために寄付される。
演奏する曲目はバッハ「管弦楽組曲第1番ハ長調」、ハイドン「ピアノ協奏曲ニ長調」など。欧州在住のピアニスト小菅優さんが客演する。水戸公演のチケットは水戸芸術館の予約センター(029・231・8000、午前9時半~午後6時)で発売している。(栗田有宏)
