広島訪問の意義 | 都南 雷太のブログ

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元サラリーマン、退職後の年金暮らしです。平成30年は、3月に母が死に、続いて私ががんになって入院、4月には父が死ぬという大変辛い年でした。10か月の入院加療で何とか生還しましたので、脳トレのつもりでたまにですがブログを書きたいと思います。

昨日とうとうアメリカの現職の大統領オバマさんが被爆地広島を訪問した。このことの意義を考えてみたい。


テレビでオバマ大統領が原爆資料館に入ろうとするところ、被爆者の方とハグしているところ、核のない世界を目指そうという演説をおこなったところ、歴史的な映像を見た。


オバマさんは大統領に就任してすぐプラハで核のない世界を目指そうという演説をして、ノーベル平和賞を受賞した方だから、大統領の任期2期8年を和平実現のために力を注ぐのだろうと思って見ていたが、まさか被爆地に来てくれるとは思わなかった。


オバマさん個人なら被爆地に来ることも、今回はしなかったが謝罪することも自由だろうが、軍産複合体といわれるアメリカで、国民の世論もまだ原爆投下は正しかったという人が多い中、よく思い切って広島に来たものだ。


普通の政治家なら選挙を意識するから、軍人の不評をかうような真似はしないのだろうが、オバマ大統領はそれを押し切って来たのだ。


まあここのところは池上彰さんが言われるように、大統領の任期が間もなく切れる、二期やったからこれで終わる=選挙がない、よってあえて困難なことにチャレンジできたのだと思う。


日本でも、例えば国会議員で終戦記念日に靖国神社参拝を行う方がいる。真に慰霊のためと思って参拝する方が多いと思うが、中には日本遺族会の票が欲しくて参拝する方もいるんじゃないか。少なくとも遺族会から総スカンをくらったら大きく票を減らすだろうからね。


アメリカの大統領が広島に来たから今度は安倍首相がパールハーバーを訪問したらどうかという話があるが、選挙を意識したら遺族会の不評をかうような真似をするだろうか。たぶん慎重になるだろう。


オバマ大統領の残り任期は8か月。これからどう頑張っても任期中に核をなくすことはムリであろうが、今後就任する大統領がオバマさんの和平政策を継承して行けば、核のない世界が一歩ずつ近づいてくるだろう。


そういうことで、いろいろな障害を乗り越えてまず訪問してくれたこと、つまり道なきところに足を踏み入れたことがオバマ大統領の一大功績。


広島訪問の意義はこれだろうね。


第二、第三の訪問する大統領が続くと、道なきところに道路ができる。


このような和平政策が今後とも継承されるよう願うものです。







H28/5/29 都南 雷太