先週の金曜日(1月9日)、品川のお寺を回ってきました。
京浜急行の青物横丁駅から少し南に行くと旧東海道に出ます。この道に面しているのが品川寺(ほんせんじ)です。
長禄元年(1457)に太田道灌によって創建され、承応元年(1652)に将軍家綱によって伽藍が築かれたと伝えられますが、江戸六地蔵の第一番の像があることでも有名です。
江戸六地蔵は、深川に住んでいた地蔵坊正元が地蔵に祈願して難病が治ったことに感謝して建立を発願したもので、第一番の品川寺像は宝永5年(1708)に造営されました。
江戸六地蔵は新宿の太宗寺や巣鴨の真性寺などにも建立されたのですが、それらとは違い品川寺像は笠をかぶっていません。
本堂。モダンな建築です。
こういう建物、実は好きです。
品川寺のすぐ近くには千躰荒神と呼ばれる海雲寺があります。
島原の乱が起こった時、鍋島藩主が荒神に祈って出陣したところ、荒神が千人の将兵に化身して彼を守ったところから、鍋島家では荒神を祀るようになったと伝えられます。その像を本尊とするところから海雲寺は千躰荒神堂と呼ばれるのです。
本堂。拝殿風の造りになっています。
青物横丁から大井町駅へ向かう途中には北条時頼によって創建された海晏寺もあります。
1月11日(日)には柴又の帝釈天(題経寺)へ行きました。
言うまでもなく渥美清主演の『男はつらいよ』の舞台になったところです。
柴又駅の前に立つ寅さんの銅像。
この日は三連休の中日で、前日に『男はつらいよ』がテレビで放映されたこともあって、参道はお祭のような賑わいでした。
立派な山門です。
参拝の行列が山門前から続いていました。
正面に見えるのが帝釈堂です。
昭和4年(1929)に建てられたもので、古いものではありませんが、彫刻がとても素晴らしいのです。
これらの彫刻は『法華経』に説かれる譬喩(ひゆ)・たとえ話を表わしたものです。
境内を裏に抜けて少し行くと江戸川に出ます。
ここにある渡し船が歌にもなっている「矢切の渡し」です。『男はつらいよ』にも時々出てきますね。