2024年7月3日追記:現在私のインパラSSを売りに出しています。

 

 

 

シボレーインパラSSはシボレーカプリスの高性能バージョンとして、1994年〜1996年までの3年間のみ販売されたスーパースポーツ(SS)バージョン。GMがこれまでに生産した最高のオールラウンドの車のうちの1台と賞賛されている名車です。

 

 



Chevrolet IMPALA SS




 

近年ネオクラシックカーブームもあって程度の良い車輌は、200万円台後半から価格応談と高額車輌の仲間入りをしました。昔カスタムして流行った反動でその多くがスクラップ行きとなり、現存する台数が減ったのもその一因だと思います。

 

当方のインパラSSは2010年に中古で購入しました。ハイドロ歴はなかったもののいろいろとカスタムされていたので、購入して直ぐに前後の足回りとブレーキを全て新品の部品に替え、プラグやプラグコードなど点火系部品も新品に交換しました。1箇所1箇所確実に直してインパラSS本来の性能を目指しながら地味にアップデートを心がけ、その間ATのオーバーホール、エアコンコンプレッサーまわり交換、ラジエターやウォーターポンプの交換、ディストリビュータにモジュール交換など多くの箇所の対応に追われました。それでも部品はGM純正、ACデルコ、MOOG等信頼出来るものを選んで、大半は国内調達の1/4程の金額で購入できる(できた)個人輸入で頑張り、アップデート箇所としてヘダース・マフラー・ブレーキ・ショックアブソーバー、延長コントロールアームなどなど、車輌購入費を除いても300万円以上の金額とそれに伴う手間暇が掛かっています。

 

 

 

正直途中で手放したいとも何度も思ったことがあります。

それほどの事があったにも関わらず、実際に13年以上維持して思うことは、
1995年に戻って新車で購入したいほど魅力的な車

 

5700ccもの大排気量V8エンジンを積んだ最後のフルサイズセダン。アクセルをそれほど踏まなくても太いトルクで“ズロロロロッ”と低音の心地いいV8エンジンの排気音と共に加速します。天気の良い日に窓を開けて60kmぐらいでクルージングすれば、嫌な事はみんな飛んで行ってしまうほど爽快です。

どれ程のハイパワーをもっていてもそれを楽しめる環境はかなり限定されてしまいます。このインパラSSは法定速度でも十分にアメ車を楽しめる貴重な車輌です。そして高速走行になれば大排気量で余裕の加速とクルージングをこなし、とても疲れにくくロングドライブも得意です。ファッションや一時の迷いではなく、愛情を持って維持出来る方に乗ってもらえると、インパラSSも幸せなのではないでしょうか。

 

 

インパラSSお薦めの部分

●大きさを感じさせない意外と小回りの効くハンドリング

●運転視界の良さ

●デジタルインパネとコラムシフトは90年代の雰囲気抜群

●今みるとシンプルで格好いい横に長いシンプルなダッシュボード

●GM最後のフルサイズFRセダン

●適度にやれていてもさまになるラギッドなアメ車らしいデザイン
●447Nmの太いトルクに任せて60kmでも楽しめる心地いい走行
●太いトルクに乗った加速は笑みが浮かぶ程気持ちいい5700cc自然吸気エンジン
●直進安定性の良さとクルーズコントロールで楽な高速走行
●旧車ながらエアバッグやABSとそこそこの安全性を持った装備
●車の機嫌が良いときには見れば見るほど惚れ直すデザイン
●コインパーキングや洗車機もギリギリ納まる絶妙な横幅
●後方にはインパラのマスコットエンブレムだけしかなく一般人には車種不明(笑)
●カーイベントなどでしか見かけることの無くなった絶滅危惧車種

 

インパラSSを維持して気になったこと

●製造からもうじき30年経つので補記類や消耗部品の定期的交換が必要

●修理できるショップも激減、信頼して修理を依頼できるショップはかなり稀少

●円安と物価高で2010年頃より2倍近くになった部品代

●近年ACデルコ製の部品が激減!唯一の選択であるデスビが枯渇!!

●チープな内装と本当に本革かと疑うほどの劣化しやすいレザーシート

●中古車購入時にはショックやボールジョイントなど足回り関連の交換必須

●エンジンや足回りを掲載していない販売車両は高確率で地雷!知らんけど

●全塗装でピカピカの中古車は要注意!知らんけど

●毎年5月に搾取される10万円超えの時代錯誤と狂気のクソ自動車税

●車検時搾取される、13年経過・18年経過で重加税されるクソ自動車重量税

 

 

 

そんなこんなで色々ありますが、アメリカ人が愛する自然吸気のOHV大排気量V8エンジン車は、実際に乗ってみないとその良さが伝わらないのが歯痒いところです。速い車は他にも沢山ありますが、気持ちよく走れる車は本当に少ないと感じます。トルクがあるからこそ少しアクセルを踏んであげればスーッと加速する感じがとても心地よい車です。憧れがあるなら是非実際に手に入れて実感してください。愛情を持って手を掛けてあげれば生涯の良き相棒になってくれますよ。