発達障害の女の子には成長に応じてどのような兆候や困りごとが現れるのか、発達に応じて紹介していきます。
【乳幼児期】
一般的に、「自分が男である、女である」という意識が芽生え始めるのは、3~4歳とされています。しかし、乳幼児期では、「女の子かつ発達障害だからこそ、このような困りごとが起こる」ということは少ないようです。自閉症の場合こだわりというよりは感覚の過敏性が見られたり、新しいところが苦手、等の傾向が見られる場合もありますが、男女共通して見られる特徴が現れることがほとんどです。これは、性意識がまだはっきりとはしていないこと、このくらいの年齢では発達障害であると明確にわかるわけではないためです。
一方で、症状や困りごとがわかりにくいことから、言葉や知的な遅れがない場合、気づかれにくいことも多いので、注意が必要です。
【学童期】
小学生くらいになると、より高度な社会性が求められたり、学習時間が長くなったりすることから、発達障害による困り感を強く感じる子どもが多いようです。
また、小学校高学年になると、女の子ならではの人間関係や、それに伴う暗黙のルールなどが増えたり、早い子では第二次性徴が見られたりするため、女の子としての生きづらさも徐々に感じ始める傾向にあります。例えば、以下の困りごとが現れます。
・友達、先生の話を聞かない
・忘れ物が多い
・整理整頓が苦手
・時間や活動の変更への対応ができない
・授業に集中することができない
・話し始めると止まらない
・友達との会話についていけない、周りから敬遠されてしまう
・人の言うことをすぐ信じてしまい、からかいを受けてしまう など
【思春期】
女の子の思春期は、10~12歳ころから18歳までとされています。この時期は心身ともに子どもから大人に変化していきますが、そうした変化に戸惑いを感じたり、周りからの目を気にしてしまったりします。学童期で生じた困りごとのほかに、思春期ならではのこんな悩みを抱える可能性があります。
・女性下着の着用を嫌がる(本人の衣服へのこだわり、手先が不器用でブラジャーのホックを留められない、ブラジャーのワイヤーを痛がるなど)
・生理用ナプキンの着用を嫌がる、定期的な交換ができない
・生理痛やPMS(月経前症候群)の影響を強く受ける、不安になってしまう
・異性の前でも生理や下着の話を平気でしてしまう
・女子グループから浮かないように、無理に合わせすぎて疲れてしまう
・周りとの違いに気づき、落ち込んでしまう
・異性との距離感がうまくとれない など
なお、学童期や思春期で多く挙げた第二次性徴にまつわる悩みや、女の子特有の人間関係についてのサポート方法に関しては、次の章で詳しく解説します。
【成人】
成人になると、就職や結婚、子育てなど自分自身でさまざまなライフステージを超えていくこととなります。まだ幼い子どもがいる家庭では、子どもが歩んでいく将来に期待しつつも、大きな不安を感じているところも多いかもしれませんね。
人によっては、成人になってこのようなライフイベントを経て、自分の特性の偏りに気づくこともあります。
・家事を段取りよくできない
・片づけができない
・お金や書類の管理が苦手
・子育てがうまくいかず、感情的になってしまうのを止められない
・恋人や結婚相手、またその家族とうまく関係を築けない
・ご近所づきあい、ママ友づきあいが苦手
・仕事でのミスが多く、周りの人から責められてしまう
・何かハマるととことん依存してしまう(酒、ギャンブル、ショッピング、インターネットなど)
・自分への自信のなさから不幸な恋愛をしてしまう(金銭を貸してしまうなど) など
このように女の子は成長につれて、特有の問題にぶつかりがちです。
そのうえ、親とはいえどこまで踏み込んで説明すればよいかわからないこともあると思います。次回は女の子の子育てでつまずきがちな「人間関係」「心と身体の変化」「身だしなみ」の3点について子どもに教えるポイントをお伝えします。