「おはよー、ユメ!」
「あー、リナ、やっときた!おそいよお。10分遅刻!」
「ゴメン、ゴメン!セットに手間取っちゃった。今日は学校じゃないしね。」
「確かに、なんか今日いつもより美人。」
「ありがとー。」
「私もなんかしてきたら良かったなあ。」
「なにいってんの!ユメはいつもかわいいよ。」
「そお?じゃ、いいか!行こう!」
「電車で、3つめだったよね。」
「お金、もってきた?」
「もちろん!でも、私電車初めてなんだ。」
「へえー、まあでも私もそんなに乗らないな。」
「遠くあんまりいかないもんねえ。」
「ねえ。」
私は中学2年生の安藤リナ。今日は親友の藤島ユメちゃんと、模試を受けに行きます。塾主催の、高校入試の模試です。会場は私立高校で、私の住む地域からは地下鉄で3駅。私にとって初めての地下鉄です。ちょっと緊張。季節は秋から冬に変わる時期で、今日は寒いかな。ユメちゃんは制服の冬服にタイツを履いてます。私は、まだ白いハイソックス。タイツの方が良かったかな?ちょっと足が寒いかも・・・。でもマフラーしてるから、体は温かいです。
「切符買えた?リナ。」
「うん。これでいいんだよね?」
「そうそう。って、なんで子ども用買ってるの?」
「え?だって私たちまだ子どもだよ?」
「ああ、うん、だけどね、電車では、中学生は大人なの。」
「うそお!マジ!?どうしよう・・・。」
「駅員さんに言って、買えてもらお。」
「うん。そうする。・・・ゴメンね、ユメ。」
「いいって。私がちゃんと言わなかったのも悪いし。」
「ありがとお。時間、大丈夫?」
「うん、まだ20分あるよ。前のに乗れるかも。」
「そっか!」
ちょっとしたハプニングはありましたが、なんとか切符は買えました。駅員さんは優しかったです。それに、若くてかっこよかったかも?
つづく