昼食を終えると、少し休んで、森の散策に出掛ける。都会暮らしで滅多に入ったことはない。いかにも森という感じの森だ。部屋の人たちと集合場所のグラウンドへ。靴箱で履き替えて向かう。生徒が集中していて、靴箱は大混雑。履き替えるのは苦労した。何度か、足を踏まれた。靴下に黒く上履きの後が残った。
森への道はグラウンドのすぐ脇。若い学校の職員が先導する。ちなみに今日のマサミの格好は、長袖の有名ブランドのTシャツにウインドブレーカー、ジーパンに白いくるぶしソックス、瞬足のスニーカー。森を歩くので、それに見合う格好。中にはミニスカートにハイソックスという女の子もいるが、いいのかな…。マサミが歩き出すと、担任の先生に呼び止められた。
「あ、マサミ、ちょっと。」
先生は生徒を下の名前を呼び捨てで呼ぶ。その方が、生徒からしてもなじみ安い。
「あ、はい!どうですか?」
「貸してくれるって。いっぱいあるから、どんどん使っていいそうだ。」
森への道はグラウンドのすぐ脇。若い学校の職員が先導する。ちなみに今日のマサミの格好は、長袖の有名ブランドのTシャツにウインドブレーカー、ジーパンに白いくるぶしソックス、瞬足のスニーカー。森を歩くので、それに見合う格好。中にはミニスカートにハイソックスという女の子もいるが、いいのかな…。マサミが歩き出すと、担任の先生に呼び止められた。
「あ、マサミ、ちょっと。」
先生は生徒を下の名前を呼び捨てで呼ぶ。その方が、生徒からしてもなじみ安い。
「あ、はい!どうですか?」
「貸してくれるって。いっぱいあるから、どんどん使っていいそうだ。」
「ああ、よかった。」
「靴箱のとこにおいてあるそうだから、探してみて。」
「はい。ありがとうございました。」
「いいえ。じゃあ、頑張れ。もうあんな遠くに。」
「あ!じゃあ、失礼します!」
ほっとした。ああ、ほっとした。靴下で過ごさなくて済む。
森はグラウンドにいるときより寒く、空気はいつも吸っているのよりずっと澄んでいた。マイナスイオンが出ている感じがした。よくわからないけど。森の中はしっかり整備されていた。途中には小川もあり、ひんやりしていた。半分ほど歩いたところで少し休憩をする。開けた場所だ。その一角にある、岩に座っていたマサミは、後ろで何かがさがさという音を聞いた。びくっとして、振り向く。何かいる。緑の木々、草花の中に、何か白いものが動いている。何だろう・・・?目をこらしても、相当遠くにいるようで、実態は分からなかった。結局、見失ってしまった。でも、人のような形をしていた。まあ、見間違いだろう。
つづく