出来てすぐに、波形がきれいだと書きました。しかしながら前回の記事で波形が三重になっていると書きました。
この変化には理由があって、できてすぐには入力端子とアース回路がしっかり接続できていたのですが、計測のために入力端子部にRCAピンコネクトを何度か差し込んでいるうちに、端子のマイナス部とアース回路が剥離してしまったのです。
ピンを差し込んだときにマイナス側の端子にも力が加わり、アース母線の錫メッキ線と半田が剥離してしまいました。上の写真はもうこの端子板を取り外しているものです。ここも以前の出力端子のように、ガラエポ黒を使って自作しました。
これらにより、ライン段入口からトーンコントロールを通って出力端子までは、くっきりした波形になりました。
そして今日午後の段階では、イコライザー回路の出力段にノイズが出ておりそれが5mV程度であるということ。イコライザーの出力波形もくっきりしています。
面白いもので、入力セレクターをイコライザーにしても、プリアンプの出力端子ではノイズは1.0mV前後なのです。実用上このままノイズなしでレコードは聴けると思います。
よりよい性能を目指して、新しい球をイコライザーに挿してみようと思います。
さて今の状態で言えることは。
1.イコライザーブもラインアンプ部も密集配線をしましたが、問題は起きていないということです。
今回の配線方法も実績の一つになりました。
2.トーンコントロールも正常に動作するようになりました。
3. まだ対応未着手の部分があります。 トーンバイパス回路です。このプリはNF型のトーンコントロール回路ですが、実は今までNF型でトーンバイパス機能を持たせた管球プリアンプは過去にありません。メーカー製もアマチュア自作品も。厄介でリスクがあるのです。
CR型なら最終段を独立させやすいので事例はあります。前回私もサイテーションⅣでやってみました。
そのNF型でそれを私がやろうとしています。考えられるリスクは、切り替え時の大きなクリックノイズです。バチッとか、ボッという音。この対策はグリッドに大きな抵抗(4MΩ程度)をつけること。
もう一つのリスクはバイパスのON,OFFで大きく音量が変化してしまうこと。このためにレベル調整用のボリュームも取りつけています。
何となく上手く行きそうな気もしているのです。根拠はありませんが、おおらかな真空管アンプなら心配無用でできてしまいそうな予感がします。
これが成功すれば、このアンプは完成です。
ジャンクの状態から中身を全部出して、一部の部品を使いながら、リメイクに成功ということになります。
ああ疲れました。トーンバイパスがダメだったら、この機能は無しで行きます。
実はもう一台。別でジャンクプリを入手しています。小形できちっとしたケースに入っています。
これには4球でCR型イコライザー内蔵で組み替えようと思っています。
実は最終プリアンプの構想もあります。デザイン見た目は木製ケースに入れる。イコライザとトーンコントロールはいずれもCR型でサイテーションⅣを踏襲します。最終段はカソードフォロアー。全6球。
背面から球の頭出し構造。実装はガラエポ黒の基板を使います。これを作ったらもうプリは依頼がない限りこれで終わらせたいと考えています。

