私はFR社のアナログ関連の製品が好きだ。
しっかりした音、明瞭な音だからだ。
カートリッジはMC型のFR1MARK2を2台、とFR1MARK3を1台持っている。
高音域は妥協せずにしっかり鳴る。
それからレコード用のアームはFR64Sを使っている。これもメカニックでアームレストが滑りやすい以外はほぼ満足している。
先日カートリッジのFR1MRK3をオークションで入手した。
MARK2よりもさらに進化していると聞いて、欲しくなったのだ。
アームにセットして鳴らしてみたら不具合が発生。
右の音が小さいのだ。他のカートリッジに取り換えたら正常。
ああ不良品を掴まされたかなと一瞬暗い気持ちになったのです。待てよまだ何かしら手があるかもしれない。
よしとばかりに、写真に写っているピンコードにつながる金属金具。これを引き抜いてカートリッジのピン端子とヘッドシェルのピン金具、それからピンコードの挿し込み金具。ありとあらゆる金色に光る部分をアルコール洗浄しました。
元通りにセットしてレコードをかけてみると、無事に左右同じレベルの音になりました。
恐らく接触抵抗が少し高くなっていたようです。
この抵抗が1Ω~2Ωあっても、カートリッジのインピーダンスは低いものは3Ω、高いものは40Ωまでいろいろです。
接触抵抗とは言え、微小でも出力インピーダンスに影響をもたらせてしまうこともあるようです。
もう以前のFR社はなく、これらのカートリッジはみな中古品。であれば何としても生かしてやりたいと思うのです。
今現在、製作依頼が3件続いています。その後にまたプリアンプを作ろうと考えています。サイテーションなどのいにしえのイコライザで聴くレコードの音も、また興味深いものです。
カートリッジやレコードを聴き続けたいと考えているのです。