気が付けば、トランス球のないシャーシとチョークコイルとウッドケースの中古を、ヤフオクで落札してしまいました。

 

 

以前レストモッドで出力管を6L6GTに変更し、首尾よく鳴り始めた経験があります。

TENの6L6GTは現在も入手可能でしょう。このアンプは今も関東で動いていると思います。

 

ラックスSQ38FDは良くできたアンプだと前回も言いました。

 

残念ながら標準の出力管50CA10がもう製造されていません。使用中のプッシュプル4本のうち1本がだめになってもアンプは動作しません。ヤフオクなどで探し回ればまだ中古は手に入ると思いますが、やはり中古です。

 ひと頃は中国でも生産されましたが、品質が悪くとても使えたものではありませんでした。

 50CA10は多極管を内部で三接にして30Wを出している球です。一般的な多極管で三接にして30W取れる球はそうそうありません。KT88に485Vかけて1本に100mA流してPPで30Wです。

 してみれば50CA10は相当無理な設計をしていることが分かります。10年連続使用できた個体はおそらくなかったのではと思います。現在なら保証期間は1年でしょう。

 

私の率直な気持ちは、世の中のたくさんある、あるいはすでに死蔵されているSQ38FDたちが使われなくなり、消えて行くのが忍びないのです。トランスに問題がなければ、出力管さえ何とかなれば活躍できます。

 

 そこで以前のレストモッドとは違うバージョンで、出力管を6L6GCに変更して30Wを出してみようと考えています。

 

もちろん固定バイアスです。但し問題があります。そう電源トランスです。

ヒーター巻線が新たに6L6GC用に必要になります。オリジナルの8A70Bはヒーター巻き線がありません。

 前回のレストモッドでは丁度穴間のピッチが同じ、パイオニア製のレシーバに使われていたものが手許にありました。出力を30Wまで欲張らずに自己バイアスで組んだのでこのパイオニア製でうまく行ったのです。

 

しかしながら偶々手元にあった1個を使ったまでです。もう見つからないでしょう。

 

そこでトランスの特注です。トランスメーカーに相談して、いいものができあがりました。

 

この電源トランスさえあれば、6L6GC化は可能です。いえば未来永劫38FDは出力管を差し換えながら使用できることになります。

 

近年のラックスマンのLX380という管球プリメイン。出力管は6L6GCです。但しプリアンプ部は半導体を使っています。もちろんプリント基板がプリ部もパワー部も使用されています。

 

新レストモッド38FDは、考えようによっては、ワイヤー端子配線で、LX380と同じ内容をプリアンプの半導体回路を覗き、実現できていると考えていいと思います。

 

これがうまく行ったら、SQ38FDの愛好家に6L6GC化を実現してあげることができます。

これも社会貢献かもしれません。素晴らしいことです。いや、そうでもないかも。

 

その前に目標アンプです。スランプになると横道に反れることが多くなります。

 

目標アンプの次に、プリ、次にA1020のレストア。その次に新レストモッド38FDでしょうか。4台は今年から来年にかけて、取組たいと思っています。マランツ#7の改造もありました。忘れてました。ああ大変だ。