目標とは最終的に作るアンプのこと。
自分の自作生活で、このアンプだけは作っておこうと考えていたアンプです。
作りたいけど、忙しさにかまけて気が付けばもうすぐ80才で無理、とならないように元気なうちに作っておきたいと考えていたアンプです。
現在の生活を考えれば、このままではそうなってしまいそうなので、今のうちにとりあえず作っておこうと最近になって考え始めました。これも終活の前段かもしれません。
作ってしまえばあとは楽です。あとのアンプは何をどう作ろうが目的は果たしているので、気持ちは開放されています。
そして今日、デザインを考えていました。基本構成としてモノラル2台です。なので小型にしようと。
世の中に売っている標準的な30×20センチのアルミ板の上に組んでしまおうと考えました。
電源トランスはタムラPC‐3004。出力トランスはパートリッジTK7443(5KΩPP)、チョークコイルはタムラA-4004です。
実はパートリッジの品番はいい加減です。TKで始まるのですが、一貫性がなくどれも適当な番号が付いています。なので品番よりも「シングル5KΩ10W」 とかで読んだ方が分かりやすいと思います。
さてアルミ板の上に、並べてああでもない、こうでもないとレイアウトしてみました。少し中途半端なところにスペースができるので、旧式のオイルコンを置いてみることに。
今まで作ってきたPPモノラルは大抵このレイアウトです。なんとかアルミ板の上に収まりました。
出力管はDA30。整流管は未定。とりあえず5V管でも4V管でもいいということで。大きさはなるべくDA30に負けないくらいのものを考えています。5AR4は優秀なのですが、並べるとアンバランスです。
前段はMT管2本で、ウィリアムソン回路にします。数ある真空管の種類のなかで、やはりMT管はノイズが極めて少なく、使いやすく頼りになります。
旧のオイルコンを探し出してきました。国産の1966年製。「NII CHIKU」と表示があります。「日本何とか蓄電器」の略なのでしょうか。あるいは「仁井 蓄電器」などの略なのでしょうか。
6μF 1000Vという仕様がちょうど古い整流管に合います。
レイアウトが決まった時点で、シャーシ内の部品配置も頭の中で決まってきます。スイッチ、ボリューム、入力端子、SP端子はどこにつけましょうか。普段使うときは、上のレイアウトの状態か、90度回転させて側面を前に向けるか、それによっても変わってきます。
パーツ類は目標アンプのために、ずっと前からコツコツ集めていました。スイッチ、フューズホルダ、パイロットランプ。バイアス抵抗、コンデンサにハムバランサ、ソケット類。
コンデンサはTRWの赤いものか、スプラグビタミンQを使います。
そして、出てくる音も漠然とですが予想できています。このパートリッジのトランスはP&Cの倉島さんから、まだ水道橋にお店があったころに譲ってもらったものです。
このトランスは世間では高値がついています。もう入手不可能だと思います。
私のこのトランスの音の印象は地味だというもの。全然きらびやかではありません。逆に高域が早くから落ちているような感じ。なので当初使ってみたけど、その後外して、しまっていました。
英国つながりでDA30用に使ってみようと考えました。20年ぶりでしょうか。実はOPTにはアクロサウンド製のTO-300を使おうとも思ったのですがやめました。ここで使わないともうパートリッジトランスの出番がないと思ったからです。
これでほぼデザインは終わり。いつもならいくつかパターンを考えるのですが、ほぼこれで決まりです。
OPTが真ん中にきて、チョークコイルが左端の前段管の後ろに来ています。やっぱりOPTは出力管の後ろに、どっしり構えないと決まりません。このレイアウトは浅野勇さんの300BPPを参考にさせてもらいました。
このあと機構パーツ類の位置を決めて、加工に入ります。
明日の日曜日から千葉県に仕事で出かけます。水曜日に帰ってきますのでそれからになります。
シリーズスタートになりますが、シリーズの名前はどうしましょうか。目標アンプ。あるいは終着アンプとか。