ウィリアムソン、過去はすんなり完成できたこともあるのですが、やはり位相が3回にわたり回転する回路ですし不安定でもあり、気を緩めてかかるとダメなようです。この回路、高NFBと、初段の次の位相反転後、更にもう一段、反転したままで増幅されるので結構、歪が低くなります。
さてリーク・ムラード型です。パッパッと部品を外しました。せっかく一つずつ丁寧に配線したのですが、ここは気持ちの切り換えです。下の状態まで部品を取っ払いました。ここからまた配線。パーツはシャーシ内に見えています。
手早く回路図を描きました。慣れた回路です。
配線終了。今回は3時間で変更完了です。部品が少ないでしょう。
下はウィリアムソンの時の配線の様子。
何度も、半田付け箇所を外したり、付けたりしているとフラックスがシャーシ内に溜まります。
最近は綿棒をやめて、絵具の筆で掃除してます。狭いところまで掃除できます。
さて、完成しました。
実は変更に当たり、不安要素があったのです。不具合の原因が増幅回路でなく、電源部だったらどうしよう。あるいはノイズの原因がロクタル管7AF7 の個体であればどうしようか。改善されなければ、せっかくの変更に意味がない。
そんな不安にかられながら、電源を入れました。すばやく電圧を測りました。まずまずでしたが、7AF7の位相反転段はプレート電流が2mAと少ないですね。ここの抵抗33KΩでの電圧降下は66Vしかありません。プレート電圧が295Vと高くなっていましたが、時間が経つとじわじわと下がりました。7AF7は中μ=20増幅管で12AU7などと同等なのですが、12AU7 は3mAから3.5mA流れます。
気になるダミー抵抗のノイズを確認しました。NO/NFBで3.5mV (左右共に)、NFBを掛けて底板を取り付けると1.0mV程度になりました。一安心です。
やっぱりリーク・ムラード回路は優秀ですね。部品が少なく、歪も少なく音もいい。アマチュアには助かる回路です。
ひっくり返して床に降ろしました。あとは鳴らすだけです。メーターも動いてくれます。バイアスがダイレクトに監視できるのは便利です。
さてさて。