今朝から気をよくして試聴を開始。
常用システムはマルチアンプシステムなので、このアンプ単体の音は確認できません。よって自作の20cmフルレンジ用のボックスを持ってきて接続。
クラシックのアダージョのオムニバスを聴いた後、トニ・ブラクストンのお色気ムンムンのアルバムを聴いていたところでおかしな現象が発生。
右チャンネルから小さくポーッとかボーッとかいう音が聞こえます。少し待てば消えるのですが、しばらくすると再発。
アンプの内部で問題が発生していますね。NFB回路がおかしいのかなと想像しました。ひょっとして正帰還になってる?
こういう時は波形を見るに限ります。
左はきれいな正弦波。右は3重にダブついた波形です。しかも揺れながら、上の方に移動して画面から消えて、また降りてきます。
ああ、このときにポーが聴こえるんだな。右チャンのポーが聴こえる。
これは正常なきれいな左側の波形。
こちらは右側のささくれた波形。
シャーシ裏をひっくり返して底板を開けます。こんなときのために、出来たてのアンプの底板は4個のネジだけで止めるようにしています。
開けて、NF用の抵抗を外しても波形は大きさこそ変化しますが、ダブつきと移動は変わりません。
配線や部品のレイアウト自体は、問題が起きないように考慮していますから、それが根本原因ではないと思うのです。
ここで仮説を立てました。アース母線への半田付け不良。テスタを用意して右チャンネルのアース母線とリード線との接触抵抗を順に確認していきました。どれを見てもしっかり付いているように見えます。
おお、これかな。位相反転段のデカップリング用の小型電解コンデンサ。このリードとアース母線間はテスタを当てた瞬間無限大の表示。ぐっとリードを押し当てると小さくなります。
下の矢印部分です。 コンデンサに挟まれたところで、コテが入りにくかったのでしょう。
ここを再度たっぷり熱を加えて半田付けしました。そのままの状態で波形を入れると、今度は正常な左の波形と同じになりました。
事前にこの部分は大事だからと、丁寧に半田付けしたつもりですが、この有様です。
これでトラブル対応は終了。もうポーは聞こえません。このあと色んな6L6系の球を差し替えてみます。