世の中どうも飽きられやすい機械があるようだ。
他人から譲ってもらったもの。自分で作ったもの。
前者は特に、「もういいかな、これ以上気に入った音で鳴らないだろうな」と考え始めると処分が早い。
後者は、苦労したこともあり、もう少し時間経過による変化をみてみよう、と期待するのだが、やがて手放してしまう。
どんな音が飽きられるのか。考えてみると、すごい音がするという、評判が高いものほどその傾向があるのではないか。
「半端ない臨場感」
こんな音は、毎日聞かされると疲れる。
また、美しくない音も飽きてしまう。飽きてしまうというより、手元に置きたくなくなるのだ。
個性の強い音もそうだ。時々ならいいけど毎日付き合うのはどうも。人間とおなじだ。
長続きするのは半端ない音ではなく、ごく普通で、使っていてああいい音がしてるなという音。過去から評価され使われている回路と、実績のあるパーツがそろえば、この音が実現できる。
気に入った音色の実現も自作なら比較的実現しやすい。
この最近、若い方はスマホ、ゲームというパターンから乖離し始めているらしい。オーディオの自作をすればよいのにと、思う。