マリックというメーカー製の昔の出力トランスが手に入りました。
国産の結構グレードの高いものなので、これに見合った球をということでKT66で鳴らすことに決めました。
自分では使わないので、最初からオークションに出品するつもりでした。
そうなると、見た目にこだわる必要が生じます。
バイアス監視のメーターも付けて、弦楽器の滑らかさ、伸びを期待して整流管を2本使いました。
デザインを決めるときはシャーシ上にトランスや球を置いて、いつも2週間はああでもない、こうでもないと悩みます。最後は5ミリ単位で球の位置を調整します。ひょっとして数十年使い続けるアンプのデザインを1日で決めるのは納得できません。
いよいよデザインが決定すると、シャーシの加工から始めて、塗装、レタリング入れ、パーツ取付け、配線と続きます。
写真を続けてご覧ください。
実態配線図はポンチ絵程度ですが、いつも描いています。
MODEL5903とあります。59歳で作った3台目ということになります。
回路はウィリアムソンです。
このアンプを落札していただいた方には、申し訳ないことをしました。
歪率測定中に、アンプに60Wを投入しても歪が1%を超えないので、さらに大きな信号を入れました。
アンプが到着して、連絡があり、KT66が4本とも昇天しているとのことで真っ青になりました。中古でしたが、強いだろうと思っていたのです。結局手持ちに新品が4本あるから大丈夫とのことでした。優しい方で助かりました。
以降、KT66を使うのをやめています。好きな球はEL34、6L6GC、KT88なのです。
音は、日本製のトランスの音がしますよと、伝えておいたら、その通りですね、とのことでした。