新しい予防薬、コンフォティス | 関内どうぶつクリニックブログ

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横浜吉田町にある関内どうぶつクリニック院長の毎日の出来事を綴ります。


今年はさまざまな会社からとてもいい予防薬が発売されています。ノミ、ダニの予防薬、コンフォティス。今までは、背中に垂らすスポットタイプの薬が主流でしたが、新しいコンフォティスは、飲むタイプのおくすりです。この薬を4月から当院でも取り扱いはじめ一ヶ月。使用した飼い主さんから感想が届きはじめました。最も多いのは、スポットタイプの薬はつけた部分がべちゃべちゃして犬が嫌がっていたがコンフォティスはそれがなくて、犬も人間も快適。スポットタイプはつけた直後に犬がブルブルして薬が飛んでいってしまいちゃんと聞いているか不安だったがコンフォティスは確実に食べた事が確認できるので安心、ポーク味がついているフレーバータイプなので犬があっという間に食べてしまった。と非常に好評でした。皆さんご存知の通りノミは刺されるととてもかゆい。ただもっと恐ろしいのはダニの寄生です。犬ではダニが寄生して24時間程度で吸血をしてその際にバベシアというもっと恐ろしい、血液の中にすむ虫が寄生してしまうことがあります。人間ではマラリアがこれに近い病気です。これは比較的暖かい地域でみられることが多く関東地域ではあまりみられないとされていましたが、今は東京でも見られる病気になっています。実際私が勤めていた都内の病院でも10頭この病気にかかっているわんちゃんがいましたし、この中の一頭が出産した際に、私が研究を行い親犬から生まれた子犬にもそのまま移ってしまう病気だということを初めて証明し、動物の原虫病学会誌で論文として発表しただけに、何としてもこの病気を防がないといけないとおもっています。私は大学が宮崎でしたからこの病気を見る機会もしばしばあったのですが、勤務医の先生たちに聞くと一度もみたことがないという人もいます。関東地域ではもしかすると、診断も正確にできていない可能性もあり、わんちゃんたちをこの病気から守るには予防が非常に重要になります。因みに、この病気は一度感染するとキャリアとなり完治は見込めない上、急性期を乗り切るためのお薬も今や国内では発売中止になっており代替薬しかありません。
本当に予防が重要です。今までは、スポットタイプの外用薬が中心でその中でもフロントラインというお薬が最もメジャーでいいお薬でしたが、発売から年月も経ちフロントラインに耐性を持って効かなくなったノミが出て来ています。またインターネットなどで売っているものの中には、メーカーが保証をできない製品が多数出て来てトラブルも急増しています。薬ですから、安全なルートで購入することも重要です。コンフォティス安全なお薬でとてもオススメですが時々アレルギーなどでこの薬を飲めないわんちゃんもいます。お気軽に獣医師にご相談ください。

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