2022年12月15日 13:00

 

キックオフ。

 

vs京都パープルサンガ

 

高校生最後の公式戦。Jユースカップ1回戦。

 

2-2でPK戦までもつれ込み、1本目。

 

白山貴俊はPKを外し、ヴェルディの選手として、最後の試合となってしまいました。

 

 

 

 


白山貴俊コーチ自己紹介②で書きました通り、ヴェルディユースに入団することが出来ました。

 

「上手くて、強くて、かっこいい」

 

私にとって憧れのヴェルディでした。

 

TOPチームには現在テレビで活躍中の前薗さん、元日本代表中澤さん、レジェンド北沢さんなど、錚々たるメンバーでした。

 

そんなクラブに入れたことで今考えると満足してしまっていたかもしれません。

 

入団するとまず先輩から

 

「横河!中入れよ」 ※横河=中学生で所属していたチーム名

 

これはサッカーの練習ではよくやる「ボール回し」でのことです。

 

中に入るとは「鬼」になるということです。

 

最初、まず名前で呼んでもらえないんだ。そう思いました。

 

そして監督には

 

「君、やってることが違うよ。一回外で見てなさい」

 

練習メニューを監督は

 

「次〇〇」

 

というだけで、特に説明はありませんでした。

 

元々いる選手は、淡々とこなしていました。

 

何が何だかわからない私はとりあえずやってみるものの、やり方や、すべきプレーが違うので、また

 

「君、やってることが違うよ。一回外で見てなさい」

 

と、何度も言われました。

 

しかし、自然と見て学ぶ事ができるようなったのかもしれません。

 

1年生の頃は練習後に監督に呼び出され

 

「君に緑は似合わない。君のような選手が来るところじゃない」

 

と、何度も言われました。

 

しかし、その度に

 

「絶対に見返してやる」

 

という思いを胸に毎日居残り練習に励んでいました。

 

そんなある日、私が体調を崩し練習を休んだ時がありました。

 

後日、当時チームメイトで現在北海道コンサドーレ札幌で活躍中の菅野孝憲に教えてもらったのですが

 

「監督がお前のこと褒めてたぞ。毎日練習してる成果で成長してるって」

 

心の底から嬉しかった事を今でもよく覚えています。

 

やはり、小学生から努力を重ね

 

「練習は嘘をつかない」

 

そう確信しました。

 

その日以降、少し自信をつけ、チームの練習にも少しずつ慣れてきました。

 

1年生ながら、クラブユースのメンバーにも入ることができ、全国大会に帯同することも出来ました。

 

しかし、試合に出場したのは、決勝トーナメント出場が確定した後のグループリーグの最終戦の後半ラスト10分。要は消化試合のみでした。

 

同学年の前述した菅野孝憲、元横浜FCで活躍した根占真伍、元ヴェルディで現在サッカー解説者の田村直也などは1年生ながら中心選手として試合に出場していました。

 

私は何もなしとげていません。

 

しかし、その集団の中で一緒にプレーできるだけでどこか満足していたのかもしれません。当時は気付きませんでした。

 

学年が3年生になりました。

 

監督は現在JFLのブリオベッカ浦安で監督の都並敏史さんです。

 

まさかの事態でした。背番号の発表の際に「10番」を渡されたのです。

 

当時の私にとっては衝撃でした。たかが背番号ですが、歴代のヴェルディユースの10番はまさにチームの中心選手。憧れの存在の人ばかりでした。そんな背番号を自分がつける。正直、後輩たちの憧れの存在になれる自信はなかったですが、またどこかで「満足」していたように思います。

 

結局トップチームへの昇格は出来ませんでした。

 

当時の3年生は9名。そのうち「5名」がプロサッカー選手として活躍しました。

 

今考えると、彼らと私の大きな違いは

 

「必ずプロ選手になり活躍する」という野心だったように思います。

 

プロで活躍した彼らはいつもトップチームでプレーすることをイメージし、ピッチで内容と結果にこだわりを持ち続けプレーしていました。時には仲間に厳しい要求もしますし、トップチームの練習に入っても怯むことはありませんでした。

 

ところが私は貴重なチャンスであるトップチームの練習や試合に帯同したときに、「失敗したらどうしよう」「足を引っ張ったらどうしよう」などと、弱気な気持ちでいました。

 

目の前に活躍したらトップチームへ昇格が決まるかもしれないチャンスが転がっているにも関わらず、それを自ら手放すような取り組みだったわけです。

 

そんな選手にお金を出して契約してくれるチームなんてあるはずがないのです。

 

当時はそんな自分を冷静に分析できず、どこか、ヴェルディユースで10番をつけてることに満足し、トップチームに帯同した際はビビってプレーしてるのにも関わらずトップチームに帯同できてる自分に満足していたかもしれません。

 

 

そして今、指導者になり、同じような取り組みをしてる子ども達をみてもどかしい気持ちになることがあります。

 

「もっと野心をもってプレーすればより速く成長できるし、トップチームに近づける」

 

子どもたちのプレーを見ながらそう思うことが多いです。

 

今はどうやって子ども達の心に火をつけられるか、

 

「いつ」「どんな言葉」が子ども達にささるか、いつも考えています。

 

 

ツエーゲン金沢サッカースクールに通っている子どもたちも、アカデミーチームに通ってる子ども達も自分次第で、U-15やU-18に昇格、そしてトップチーム昇格できるチャンスが目の前に転がっています。

 

そのチャンスを逃さないよう、サポートしたいと思います。

 

現状に満足しては成長速度は遅くなります。世界にはプロサッカー選手になることを明確にイメージして日々過ごしてる選手がたくさんいます。

 

常に、貪欲に成長出来るよう野心を持って過ごして欲しいです。

 

私自身も、同じ過ちをしないよう、指導者として野心を持って日々過ごしていきます。

 

最後まで長文を読んでいただき、ありがとうございます。

 

ここで白山貴俊コーチ自己紹介シリーズは一旦終了となります。

 

今後はスクールや、U-12の様子はもちろんですが、タイ情報も発信しようかと思っております。

 

もしタイ情報を知りたい方がいらっしゃいましたらいいねお願いします。

 

5いいねでタイ情報ブログ書きたいと思います。

 

また明日から子ども達の成長のため、指導にあたります。

 

引き続き宜しくお願い致します。

 

 

 

 

白山 貴俊