こんにちは。脳神経外科の片桐です。

今日は良いお天気でしたので、千葉に借りている農園に行ってきました。

近くの田んぼでは稲穂が実り、収穫の時を待っていました。

この時期は台風のたまごがたくさん発生して頭痛の方にとってはつらい季節です。

外来にも多くの新患の患者さまがいらっしゃいます。

 

今回は片頭痛についてです。

「へんずつう」を変換しようとすると2つの漢字が出てきます。

さて、どちらの字が正しいのでしょうか。

答えは医学用語としては『片頭痛』が正しいです。

ぜひ片桐の「片」と覚えてください。

しかし、実はここで矛盾が生じているのです。片頭痛は「片側に起きる頭痛とは限らない」のです。

典型的な片頭痛は片側に拍動するような頭痛だと言われていますが、実は両側に起きる頭痛の中にも片頭痛が多いのですそのせいで、長らく自分の頭痛は緊張型頭痛だと勘違いしている方もたくさんいらっしゃいます。緊張型頭痛はお風呂にゆっくりと入ったり、肩こり体操をすることによって和らぐのに対し、片頭痛は温めたり、運動することでかえって頭痛が悪くなってしまうのです。良かれと思って全く逆の対策をしてしまう方がいらっしゃるのです!

今まで緊張型頭痛と考えられていた方の中にも片頭痛だったり、緊張型頭痛と片頭痛の合併という方が多くいらっしゃいます。片頭痛はしっかりと予防内服をすることで発症を抑えられたり、急性期にはトリプタン製剤という特効薬があります。また、近年、片頭痛の予防の注射が保険適応となり、1ヶ月に1度の注射でなんと頭痛が抑えられてしまう方が多くいらっしゃるのです。

診断が大切になりますので、自分で思い込まずに、頭痛外来を受診してみてくださいね。