言っていることがまともであると本人が言っているつもりでも、その言葉だけでなく、語っている人のやっているところまで視界を広げれば、本当に言いたいことは違うのではないかと、気が付くこともある。そのギャップに驚くこともあるだろう。(宇崎ちゃんは遊びたい!)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f19e623137d4c35fb672e0ca72c07ea6e82e9559
ファッションブランド“ユニクロ”の親会社“ファーストリテイリング”の柳井正会長は、言うことを言えない日本社会の雰囲気を強く非難した
(中略)
つづけて「上部の顔色ばかりをうかがい、自ら動く“忖度”官僚だけを重用するシステムが問題だ」と皮肉った。
山口県が発祥のファーストリテイリングは日本における従業員貧困ビジネスの代表的なものとなっている。グローバルなビジネスをしていて、国際競争力をつけると称して、賃金の安い発展途上国のレベルに賃金を低い方に合わせるという鬼畜なやり方をしている。カネの価値などは、カネがその国の国民の生活レベルに連動しているというカネの仕組みを考えればわかるように、国の自助用ごとに変わるものである。それを無視した賃金制度は基本的には賃金抑制の詭弁にしか過ぎない。従業員を安く使いながら、先進国で高い値段で売ることによって、その上前を経営者がはねていくというやり方をとっているだけのことである。
この男は、従業員の働きから儲けているカネのうち、相当な部分の上前で法外な収入を得ているのである。このような従業員を植民地の労働者のような扱いにより各地の従業員の貧困化を進めていることが実態であるのに、日本の労働行政などで労働の規制があることをことさら目の敵にして語っている姿は、もはや、国家破壊の身勝手な資本家のそれでしかない。
そしてその皮肉として言っていることは、「上部の顔色ばかり」をうかがうような官僚がダメだとか言っているが、そのことはともかくとして、自社の中の状況についてはどう思っているのかを気にするべきだろう。上に上がれば収入が激増するような仕組みを作り上げてはいるが、上の方に入る人間の数が極端に少ない構造は、ほとんどねずみ講と同じような構造であろう。その上下関係は、圧倒的な権力の差に基づいて、相当忖度を働かせる関係になっているのではないか、とか、そういう反面教師としての認識があればまだ説得力もあるが、まるでその感覚がない状況では、やはり、社会を吸いつくす質の悪い寄生虫でしかないと断じるほかない。