フライト14時間、やっとスイスのおうちに帰ってきた | 生物学者ママの実験的スイス生活

生物学者ママの実験的スイス生活

スイスドイツ語圏最大の都市で、仕事と子育てに奮闘中の研究者ワーママ。人生の3分の1以上をすでにスイスで過ごし、すっかり現地に同化中。
夫ともはやチビではない息子たちとの家族4人の日々の生活を、生物学者としての視点で(独断と偏見も交えつつ)考察します。

3月下旬からほぼ3ヶ月日本に一時帰国してきた我々だが、ついにスイスに帰ってきた!

日本であちこち旅行に行ったり実家に帰ったり(義実家は別!)、友達に会いに行ったりするのは楽しい。

盛りだくさんの日本滞在だったが、やっぱり自分のお家が一番いい。

窓の外の緑が目に染みる。

スイスは今、暑すぎず寒すぎずちょうどいい季節だ。

 

帰りの便は、スイス航空のチューリッヒ直行便が週2便まで減らされた影響でキャンセルされたので、当初の予定より3日早く帰ることになったが、3ヶ月もいたので誤差範囲だ。

往路のフランクフルト発関空行きの航路は南回り、黒海ギリギリを抜けてカザフスタン、モンゴル上空、朝鮮半島の38度線ギリギリを飛んだ。

てっきり復路もそうかとおもったら、復路の成田−チューリッヒ直行便は北回りだった。

成田を出た後日本列島に沿って北上し、カムチャッカ半島の東側を更に北上、アリューシャン列島を超えてアラスカ上空から北極海に出てしばらく航行、グリーンランドを横断してアイスランドとスカンジナビア半島の間を抜けてドイツに入った。

 

普段の航路でもシベリアを上空から見るのが面白く結構楽しみにしていたのだが、この航路もなかなか新鮮だった。

グリーンランドを上から見ていると、こんな季節だというのにほとんど地面が雪に覆われており、真っ白だった。

しかも、たまたま見えたところだけだったかもしれないが、山が多くて平らな場所はあまり見当たらなかった。

これでは人は住めないねーと、機体最後方の同じ窓から外を見ていた人と言い合った。

 

スイスの便が減った影響か、ほかの欧州便も続々キャンセルされている影響か、このフライトの95%以上の座席は埋まっていたと思う。

普段混む時期ではないから、あわよく空いていれば横になれるかもというのは幻想だった(笑)

 

普段のフライトではあまり乗り合わせた乗客と話したりすることは無いのだが、今回は何人かと話をした。

こんなご時世に同じ飛行機に乗り合わせるのもなにかの縁、しかもフライトがいつもより長くてみんな退屈していたのだろう、トイレの前やパントリーのあたりでところどころ人が溜まっていた。

様々な理由でこの時期に日本−欧州を行き来している人たちであるため、いろいろな事情が聞けて面白かった。

ある人の話によると、今の欧州便はほとんどどの会社も日本行きは南回り、欧州行きはアラスカ回りになっているらしい。

何か理由があるのかもしれない。(気流の向きとか?)

 

飛行時間14時間にして、チューリッヒ空港に到着したのは日本時間の夜2時、チューリッヒ時間は19時、まだ外はかなり明るかった。

が、我々の体内時計は完全に夜中の気分で、特にぶぶちゃんが降りた途端にお腹が痛い気分が悪いと言い出したために、歩みはノロノロ、ベンチで休んでいたためEターミナルからの空港メトロも数本見送り、パスポートコントロールも一番最後。

しかも今回は検疫に出す研究用の植物も持っていたため、税関でも少し手続きに時間がかかった。

 

おかげで、タクシーでようやく家に帰り着いたのは着陸してから1時間半後。

今回は日本でいろいろ買い物してしまったのと、終活なるものを始めた母に実家においてあった自分のものを持ち帰るよう促されたせいで、合計200キロ超えという異常な量の大荷物を抱えていたのだが、それらもすべて無事に家まで持ってかえることができた。

税関でも運良くひっかからなかった。

(6年前の日本長期一時滞在帰りにも荷物の多さのために呼び止められたが、子供のものでいっぱいだと言い張ったおかげで荷物を開けて調べられはしなかった)

ともあれ、今回も日本のクロネコさん(空港便)とチューリッヒ空港の気のいいタクシー運転手さんに大感謝である。