マスク問題 温度差 | 生物学者ママの実験的スイス生活

生物学者ママの実験的スイス生活

スイスドイツ語圏最大の都市で、仕事と子育てに奮闘中の研究者ワーママ。人生の3分の1以上をすでにスイスで過ごし、すっかり現地に同化中。
夫ともはやチビではない息子たちとの家族4人の日々の生活を、生物学者としての視点で(独断と偏見も交えつつ)考察します。

先週からコロナ規制の多くが引き上げとなり、街の中ではマスクをしていない人が大半となったスイス。

公共交通機関は依然としてマスク着用義務なので、その延長的に外さずに外を歩いている人も多いのかもしれない。

街の中の混んでいるお店などでは、体感として2割程度が着用している感じか。

日本的常識からすると少ないだろうが、ヨーロッパの国としては、案外と、というか、心配していたよりは慎重な人が多い印象だ。

 

しかし大学構内では少し事情が違う。

政府発表の後、早々に講義室(学生の講義)でのマスク着用は引き続き義務というお達しが出た。

何十人何百人も学生が入っている講義室は、公共交通機関とさして変わらない状況なので、もっともな決定だ。

 

一方、研究室内など、公共部とはみなされない場所での着用義務は解かれた。

しかし、今日になって届いた学部長からの呼びかけでは、数名が仕事している場所ではなるべく着用するよう促されてもいた。

 

ただ実際には、学内の廊下など公共部を歩いている人たちも、9割方がマスクをしている。

学生向けの講義ではない、研究活動の一環であるセミナーなどでは義務ではないが、それもスピーカー以外はほとんど全員着用している。

 

うちのラボでも、研究室の中にいるときには外している人もちらほらいるが、フロア外に出ていくときには着用して出ていく。

目安として、日常的に接触する人たち(近しい同僚)の間では場合によっては不要、その他大勢多数と接するときには着用、という基準が自然とできてきている感じだ。

同僚なら万が一感染したとわかったら教えてもらえるが、その他大勢では知りようもないので、リーズナブルな線引と思う。

 

このマスク着用は、やめ時が難しい。

マスクしていたおかげで、この二年はコロナ以外の風邪にもかからずという恩恵もあった。

花粉も飛んでいることだし、とりあえず暖かくなって常に窓を開ける頃までは、着用し続けることになりそうだ。