ついに日本でも感染症による緊急事態宣言が出され、東京近辺などの7都府県での適用が始まる。
交通機関などはそのまま動き、完全な外出禁止とは違うという意味では、スイスの施策と似ている気がする。
(どうやら日本もスイスも、外出禁止という強権発動は制度的に不可能らしい)
ただし、大きく異なる点が1つある。
それは、日本ではレストランやカフェの営業を禁止しないという点だ。
スイスでは、スーパーと薬局、テイクアウェイ以外の店舗は全て休業だ。
先週末、マクドナルドのドライブスルーなら開いてるだろうと思って行ってみたところ、閉まっていたので驚いた。
他のファストフードやチェーン店(KFC、バーガーキング、サブウェイ)なども軒並み閉店していたのは予想外だった。
マクドナルドには張り紙がしてあり、「家にいて下さい、それを助けるために閉店します」というような文句が。
・・・確かに、この時期あけていたら、子連れ家族のたまり場になるのは目に見えているので、賢明といえば賢明な措置である。
さて、話はずれたが、ともあれレストランの営業だ。
私がここで強調したいのはその是非ではなく、両国の姿勢の違いだ。
(外食が多いうちとしては、あいていてくれた方がむしろありがたいのだが、それはさておき)
スイスでは外出禁止とまではならなかったものの、自宅を出て良いのは必要最低限の買い物と散歩、と明確な姿勢が打ち出されている。その点は日本でも同様である。
スイス人は、レストランなど開いていると(席を離したとしても)絶対にたまり場になるとわかっている。
日曜日のお散歩道沿いのレストランの賑わいぶりを想像すれば答えは明らかだ。
天気の良いこの時期のこと、テラス席に2mおきに人が並ぶにちがいない。
だから休業のお達しが出たのだ。
反対に日本では、なるべく家からは出るな、でも飲食店(とたぶん普通の店舗も?)は営業ときた。
しかも、席の間をあけるけど、なるべく開店して下さいという論調で。
なんとも中途半端な姿勢だ。
経済への打撃を抑えたいのかもしれないが、これで本当にみんな家にいてくれるだろうか?
案外、忖度好きな国民性のおかげで、もしかしたらこれで上手くいくのかもしれないが、どうなることか。