冬でも着れる暖かい羽織が欲しくなって作り方を調べていたのですが、とにかく作ってみなければ作り方も分からないと思い、

中古で千円ほどで入手した藍色の紬のアンサンブルの羽織を解いて

中にわたというか、ポリエステル毛布を入れて分厚くて暖かい羽織を作ってみました

 

羽裏と肩滑りをつなげて白いポリエステル100%の毛布と合体させて裏地を作りあげてから表地と合わせました

 

羽織紐はリサイクルショップで新品のものを500円で買ってきました

 

中に毛布を入れた分がちょっと分厚くなってもっさりした感じに見えます

 

紐をつける乳の部分がちょっと長くなってしまいました

 

羽裏は提灯とひょうたんと月の図柄ですかね?

 

綿入りの羽織ということで綿入りはんてんと何が違うかというと、えりの付け方なんでしょうね

羽織はえりを折り返して着ますが、はんてんはえりを折り返した状態でえりを身頃に縫い付けてしまうということなのでしょう。

えりを折り返せるように羽織のえりの内部は折り紙のように折り目の山と山を突き合わせてそこから折り癖がつくような構造になっています

 

正絹とはいえ紬ですので礼服にはならずにあくまで普段着という位置付けらしいです

 

綿入れ羽織を縫うのは手間がかかってめんどくさいということで、昔は流行ったけど今ではあまり見かけないもののようです

縫い方は「やさしい和裁―単衣作り方から着方、帯結びまで   清水 とき 」を図書館で借りてきて参考にしましたが

この手のテキスト的な本によくありがちな話ですが・・・作り方を一通り知ってる人じゃないと書いてる内容が説明なしでは最初はよくわからない・・・

途中で「○○ページ参照」って書いてあるわけですが、その飛ぶページの数字が明らかに間違ってるので結局全部説明を探しながら読まないといけなくなってしまって解読に時間がかかりました

アンサンブルを縫うというテキストなので長着と羽織は同時進行でまとめて書いてあったり

今回のように羽織だけ縫いたいという場合はなんだかよくわからないので

とりあえず本を見ながら説明の通りに作ってみると説明が理解できるようになりました

説明図は分かってる人向けに途中を省いて簡略化してあるので、文字で書いてある手順を頼りにそのままやるのが正解でした

本の指定はもちろん手縫いなんですが、出来るだけミシンを使うようにはしたかったのですが、ミシンで縫える部分はあまりなかったですね・・・

 

えりの構造上、折り返しのくせをつけるために内側のえりの長さを0.4cmほどひかえて(短くして)いますので

ミシンは使えずひたすら手縫いでまつるしかありません

祖母が茶の間で着物を縫っていたしぐさを思い出して、あの袖に手を通して持ち上げる動作とかまつっていく運針はこういう意味だったのかと今さらながら合点がいきました

 

根を詰めての手縫いがめんどくさいので、途中で綿入れ半纏をお直ししたりで足踏みしてて、

なかなか手をつけるのが億劫となってて、冬になってやり始めて、年を越して春一番が吹いて暖かくなってきてようやく完成しました

 

普段着とはいっても、これをシャツの上にはおって近所のスーパーへ買い物とかは行けないかな・・・なにしろポケットが無いし

せいぜい近所の公園を散歩するくらいでしょうか

 

洋服に例えると着物は・・・羽織コート、長着ワンピースジャケット、長襦袢アンダーウエア、ハカマスカートというポジションなんでしょうね