えんぴつ

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なんだこいつ…と何度か思った。書店員ミチル。

無責任で自分勝手で嘘を重ねて。

しかし途中から、彼女は彼女なりに懸命に生きてるのかもと。

人が死んでるのに、清潔感があるからかも知れない。

語り手である「私」は誰か、という謎は最後に。

良い小説を読むと深呼吸のように息を吐く。

深くすぅーっと、満ち足りた読後感とともに。まぎれもなく傑作。

それにしても『永遠の1/2』以来の佐藤正午、永遠の1/2面白かったのになんで読んでこなかったんだろう。

これから挽回ですね。

 

 

身の上話 新装版 - 光文社

下記ポスト後、本棚に『無常という力 「方丈記」に学ぶ心の在り方』を見つけた。

 

―『方丈記』だなあって思いながら聴きました。ー行く川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたかは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。(連想も時代も飛びすぎ ) 260629ー

 

読んだのは10年ぐらい前。

これも何かの引き合わせ、再読した。

内容うろ覚えの「方丈記」、実はこれより前に青空文庫で探して読んだ。

そうしたらこちらにちゃんと収められていた 玄侑さんの現代語版付きで。

書かれたのは2011年秋 震災、とくに福島の原発事故と、方丈記に綴られている自然災害を照合しながら「無常」とは何かを解いていく。

火事地震津波洪水竜巻、日本はむかしから幾度も自然災害に見舞われ、つど営みを更新してきた。

無常、むべなるかなである。

思わぬきっかけだが再読の機会を得られて良かった。

 

 

こちらが新潮文庫の案内ページ

『無常という力―「方丈記」に学ぶ心の在り方―』 玄侑宗久 | 新潮社

 

◆『水』北村薫(新潮文庫)

本の名探偵は「中野のお父さん」シリーズもそうで、図書館のレファレンスサービスに携わるひとは親近感を抱きそう

◆『猫と罰』宇津木健太郎(新潮文庫)

猫好きに薦めたくなる一冊。ところで猫はほんとに「九世を生きる」のだろうか

◆『倫敦スコーンの謎』米澤穂信(創元推理文庫)

米澤穂信の青春ものはほのぼのしてる中に苦・哀・毒がひっそりと紛れ込んでいて、気付けばはまっている。この小市民シリーズもそう。おススメ

◆『役者廃業・三婆』有吉佐和子(新潮文庫)

ふるあめりかに袖はぬらさじ。「亀遊の死」がいっとう良かった

◆『777』伊坂幸太郎(角川文庫)

2階レストランの客がどう係わるのかずっと謎だったが、最後にそうだったのか!が来ます

◆『星の教室』高田郁(角川春樹文庫)

夜間中学の生徒たちは境遇も学ぶ動機もさまざま。高田郁の時代小説が好きで読んでみた。この作品も良きひと良き出会いを得ている。それがいい

◆『心眼』相場英雄(実業之日本社文庫)

見当たり捜査班の若い刑事・片桐。なかなか成果を上げられず…。親目線で読んでしまう。片桐がんばれ

◆『カモナマイハウス』重松清(中公文庫)

空き家には家族の歴史が詰まっている。主人公一家の再生の物語でもある

◆『鷹の惑い』堂場瞬一(講談社文庫)

過激派公安海外逃亡…リアリティを感じる昨今、捜査を進めていくうちに明らかになったのは

◆『ヨモツイクサ』知念実希人(双葉文庫)

まさかこんな結末が待っているとは…。知念先生、登場人物に背負わせるものが重すぎます