みなさま、おはようございまーーーす。
この「DRACULAレポ」も連載7回目。
やっと最終回です。
今日は前置きなしで早速本題に入っていきますね。
まず、これまでの連載(1)~(6)は、こちらのリンクにまとめてあります。
初めてお越しの方は、併せて読んでいただけたら嬉しく思います。
チケット、グッズ、会場の様子など「DRACULA」鑑賞に関わる様々な情報は、連載(1)~(2)に書きました。
「DRACULA」を鑑賞した感想は、連載(3)~(7)に書きました。
最終回となる今回は、いつもの1・5倍の長さになっております。
どうぞご注意ください(←)
<今回の内容>
Ⅱ、開演
6、心に残る場面 二幕
6-2、「The Longer I Live」
6-3、「At Last」
7、カーテンコール
Ⅲ、おわりに
6-2、「The Longer I Live」
この歌は、XIAキュラが舞台の上にたった一人で歌います。
まずは、歌詞をどうぞ♡(ⅰ)
「The Longer I Live」
多くの日々が過ぎた私の人生
この世の全てをわかってると思っていたのに
どうして今になって方向を失ったのか、あなたの痛みにすべてが揺らいで
どうして今になって疑うようになるんだろう、なにが正しい道なのか
私の愛の選択、あなたの為だったのか、どうして今になって自信がないのか
真実が何なのかわからなくなり あなたの光に私の闇が消えて行くのか
永遠の命がたった一人ならば意味があるのか
心での答えははっきりしてるのに
どうして今になってわかるようになったのか
あなたのいない永遠は空しい
あなたのいない私の世界は止まってしまう
あなたがいなければ私の世界は動かない
あなたがいなければ私の心臓は止まる
ミナを想うXIAキュラの深い愛と迷い、葛藤が伝わってくる歌詞です。
ホール全体に響きわたるXIAキュラの歌声。
ジュンスが得意なビブラートを効かせた歌唱が、より深く切なさを感じさせます。
XIAキュラが切々と歌い上げるその姿から、一瞬も目が離せませんでした。
瞬きをするのも忘れたと思います。
まさに、聴き惚れた1曲でした。
6-3、「At Last」
ミュージカルの最後の場面で歌われる曲です。
XIAキュラが最期を迎える場所は、自分の居城です。
そこには、男性が女性を抱きしめている姿の銅像がいくつも置かれています。
XIAキュラがミナを抱きしめる場面を、そのまま銅像にしたかのようでした。
これらの銅像を見て、XIAキュラが400年もの間たった一人で生き、求めてきたものが何だったのかが分かるような気がしました。
そしてこの作品では、「抱きしめる」という行為を、XIAキュラの愛の象徴として描いているのだと感じました。
私は前回の記事で、
>「DRACULA」では、XIAキュラがミナを抱きしめる場面が多いのです。
と書きました。
その理由がここにあると、今自分なりに納得しました。
(↑ 自己完結)
「At Last」
ミナ
今は霧が晴れて。 心の中疑問消えるよ。
胸はすでに知っていた持ち出していくべきである最後の道
もう悟りました。 心の声ははっきりとしています。
運命を避けてなぜ戦ったのか
私は今あなたのそばにいます。
私の心の光 太陽でなくあなたの眼差しその愛だけが私の心を明るくして
シャラキュラ:本当にずっと今日を待ってきました。
ミナ:今はわかる気がします。
シャラキュラ:本当に私と共に行きますか?
ミナ:元に戻ることはできない選択 地獄に向かった第一歩
魂を売ってあなたのそばで永遠に 身体と気持ちを任せます。
私の愛のためにみな捨てることができて。
私の遅くなってしまった確信に 今幸せで
シャラキュラ&ミナ:
永遠にあなたと死のない人生。 死ぬことがない愛.
別れがのない愛. 永遠の一夜.
ミナ:話をしなくてもあなたが聞こえる。
シャラキュラ:眠りについたあなたの夢。 私の目の前に鮮明だよ。
シャラキュラ& (ミナ) :
(眠りについた私の夢の中にあなたの息遣い感じられて)
あなたを初めて見た瞬間すべてが変わった、何かに惹かれたように
心臓を突き抜けるようにあなただけが私の夢
あなただけが私の救い 私のものにできる唯一の人
ミナ:あなたを初めて見た瞬間拒否したかった。
あまりにも強く惹かれて恐ろしくて背を向けたけれど
私の運命はあなた もう光をあきらめる。
あなたの闇へと向かう
シャラキュラ:
あなたを眺めるほどますます胸が痛くて。 あなたの光を殺してあなたの魂奪い。
永遠に闇に私のような闇に閉じ込めることはできない。
ミナ:これは私の選択です。 私はあなたを望みます。
シャラキュラ:
私は400年を越えてあなたを愛した。
あなたは私を生かしてくれた唯一の光でしょう。
しかし、私の愛が、あなたの姿を破壊するようで恐ろしいです。
私がそのように望んで愛したあなたをまた再び失うことができない。
ミナ:何の話ですか?
シャラキュラ:私を救うことができる人は、ただあなただけです。
ミナ:いや! ダメだ! できない、嫌よ!
愛しています。 あなた愛するために、私が生きていることを知りました。
シャラキュラ:
愛だけのために、生きてきた私のために、あなたの光に向かって戻ります。
ミナ:私はあなたを送ることができません。
スレイブ(キャアアア)
シャラキュラ:あなたの人生が、あのように終わることを私が耐えろと?
ミナ:どうか私はあなたを望んでるの!
シャラキュラ:
私の絶望の中にあなたを閉じ込めることはできない。
血と苦痛の世界から離れさせてください
暗黒の中に呪われた私の人生. 他人の血をむさぼって陰の中の魂.
このような人生このような命 死より苦しくて。
私を愛するならば自由をください
ミナ:やっと見つけた私の愛なのに
シャラキュラ:お願いしますどうか、夜を許してください。 永遠の安息が訪れますように
シャラキュラ&ミナ
愛してますあなた あなたを愛します。
愛してるのから あなたのために私が離れていきます.
XIAキュラと共に生きると決意したミナ。
しかし、ミナを愛するからこそ、その想いを拒否するXIAキュラ。
すれ違う二人の想いが歌われていきます。
400年の時を超えた運命の愛。
それを本当ならば手放したくはない。
ミナと共に永遠の時を生きていきたい。
けれど、「私の絶望の中にあなたを閉じ込めることはできない」
「The Longer I Live」を歌いながら迷っていたXIAキュラの心。
それがこの「At Last」では、決意へと変わったことが分かります。
それは、自らの死と引き換えにミナを光あるところへ戻すことです。
一旦吸血鬼になってしまったミナは、XIAキュラが死ねば、人間に戻ることができるのです。
震える声で、ミナに想いを訴えるように歌うXIAキュラ。
彼の決意が強い説得力を持って響いてきます。
その想いに共鳴して、私はまた泣いていました。
XIAキュラの心が、見えない赤い血をドクドクと流しているように感じました。
それは、これまで彼が吸血鬼になってから吸ってきた動物や人間たちの血なのかもしれません。
そしてこうして血を流すことで、XIAキュラは人間らしさを取り戻しているのだろうか・・とも思いました。
ラストシーン。
棺桶の中に自ら入ったXIAキュラは、剣をミナに持たせ、自分を刺し殺すように示します。
けれど、ミナは刺すことができません。
できるわけがないのです。
XIAキュラを愛し、共に暗闇の中を生きていくと決意したのですから。
愛しています。
そう言いながら、XIAキュラとミナは最後の口づけを交わします。
とても情熱的な・・・・
けれど哀しい口づけでした。
そして。
XIAキュラは剣を握ったミナの手を取り。
己の胸に剣を突き刺すのです。
最期の瞬間、XIAキュラの顔は穏やかでした。
・・・私の心が「穏やかであってほしい」と願ったから、そう見えたのかもしれません。
XIAキュラが入った棺桶の蓋が、静かに閉まります。
ミュージカル「DRACULA」が終わりました。
さて昨日、この記事を書くために改めて小説版ドラキュラの最期の場面を読み返してみました。
すると、こう書いてありました。
(ドラキュラが)崩れ去るその瞬間、思いもよらなかった安らぎの表情が伯爵の顔をよぎったのを、私(ミナ)は生涯忘れることなく、よき想い出とするでしょう。(ⅱ)
私は、このレポの中で「小説版のDRACULAとミュージカルDRACULAは作品を貫くテーマが異なる」と書きました。
けれど、この一文を読んで、ドラキュラの死についての解釈は同じだったのかなと感じました。
「ドラキュラはラストシーンで死ぬ。」
私はミュージカル鑑賞前にストーリーを予習していったので、このことを知っていました。
けれど、予習に使った小説版、映画版、日本版の「DRACULA」は、それぞれ死に方が異なるのです。
だから、韓国版ではXIAキュラはどんな最期を迎えるのか。
その後にミナはどんな行動をとるのか。
どちらも、今回の公演を観るまで知りませんでした。
韓国版のラストシーンは、私としては納得のいくものでした。
哀しすぎる最期です。
けれど、これでよかったと思えたのです。
舞台の上では、ミナが激しく泣き崩れています。
それを舞台の下から観ている私は、涙を流しながら安堵していました。
400年もの間、暗闇の中で死んだまま「偽りの生」を生きてきたXIAキュラが、ようやく「真実の死」を迎えることができたのです。
それも、心から愛する人のために。
XIAキュラの想いが遂げられた最期だったと思います。
7、カーテンコール
ラストシーンの余韻に浸る暇もなく、すぐにカーテンコールとなりました。
あっという間に観客全員がスタンディングオベーションです!!
[140727 낮] 관에서 일어나는 남자:(昼の部:マチネ)
(budding XIAさま お借りしています)
140727 pm7 뮤지컬 드라큘라 커튼콜 - 김준수:(夜の部:ソワレ)
(chinchin415xia さま お借りいています)
ジュンスが登場するやいなや、まあ~~~凄い声援でした♡
とにかく、観客のジュンスヘの愛が熱いのですーーーー!!
全員が、拍手だけでなく、「Whew~~~~~!!」「 Wow!!~~~~~!!」
と歓声を上げて、出演者たちを賞賛していました。
私も、精一杯の拍手を送ります。
ジュンス、素晴らしかったよ!
ジュンス、最高だったよ!
ジュンス、こんなにも大きな感動を味わわせてくれてありがとう。
ジュンスは私にとって世界で一番の歌手で、ミュージカル俳優だよ!!
ジュンスのことを、これからもずううっと応援するよ!!
大好きだよ!!じゅんすうううーーーーーーーーーーー♡♡
・・・と、拍手しながらジュンスへの愛を再確認する私でした 笑
それにしてもカーテンコールのジュンスったら!
つい数分前に壮絶な最期を遂げたXIAキュラが、「キム・ジュンス」に戻っているんですよ♡
最初に棺桶の中から登場するときは、おすましジュンスです♡
真面目な顔をして、観客たちに挨拶します。
でっ♡
棺桶の中に戻っていって♡
蓋が閉まる寸前♡♡
なに?!この罪作りな可愛さはあああああーーーーーーーーーーー♡
あああああああーーーーーーー・・・・・・♡♡
もうもうもうもうカワイくって愛らしくってキュートで愛おしくってたまりません♡
ジュンスが大好き♡
Ⅲ、おわりに
今、カーテンコールの動画を見ながら、私自身もやっとこの長いレポが「終わった」ことを実感しています。
私が「DRACULA」を見て感じた感動や、ミュージカル俳優としてのジュンスの魅力を読んでくださる方に伝えたい。
その一心でここまで書いてきました。
けれどライブのようにファンカム動画があるわけではありません。
プレスコールやMVの動画があるものの、私が鑑賞したその日の映像ではないのです。
ですから、ミュージカルの魅力のすべてを文章で伝えていかなければならないことに大きな難しさを感じました。
一体、どんな風に書いたらこの熱い想いが伝わるのだろう?と、毎日迷いながら書き進めたレポでした。
さて、「DRACULA」の登場人物はXIAキュラとミナの他にも大勢います。
それぞれが個性的なキャラクターで、ミュージカルの中では見せ場もたくさんありました。
けれど、このレポではあくまでXIAキュラ(=ジュンスが演じるドラキュラ)に焦点を当てて書いてきました。
なぜなら、私はずっとXIAキュラの気持ちに寄り添いながらミュージカルを鑑賞してきたからです。
ですから、これまで7回にわたって連載してきた記事は、「DRACULA」の鑑賞レポというよりも、厳密には「DRACULA」に主演しているキム・ジュンスの鑑賞レポ」(←)になっています。
総文字数およそ30,000字、原稿用紙に換算すると75枚分。
この、超長文のDRACULA鑑賞レポにこれまでお付き合いくださいまして、本当にありがとうございました。
皆様から頂ける「いいね」や、コメント、ランキングの応援ぽちが励みになって最後まで書き終えることができました。
心より感謝申し上げます。
今後とも当ブログとずんだをどうぞよろしくお願いします。
最後に一言♡
ミュージカル俳優:キム・ジュンスを永遠に愛すーーーーーー♡
<2014/8/15 以下追記>
私が「DRACULA」を鑑賞した7月27日夜(正確には28日未明)に、ジュンスが以下のとおりTweetしてくれましたっ♡
@1215thexiahtic 드라큘라는 400년이란 세월동안 어떻게 왜 사랑만을 쫒았을까?영원한 삶을 사는동안 왜 굳이 떠난 사랑만을 그리워하고 기다렸을까?의외로 답은 간단했다.영원한 삶속에서 돈이나 건강이나 직업이나 취미나 그외에 모든것들은 노력하면 가능한것들이지만
日本語訳:@ma6oo2さま
ドラキュラは400年という歳月の間、どうやって愛だけを追ってたのか?
永遠に人生を生きる間、何故わざわざ離れた愛を懐かしがって待ったのだろうか。
答えは意外と簡単だった。
永遠の人生の中でお金や健康、職業や趣味その他全てのものは努力すれば可能なものだが
@1215thexiahtic
사랑.오직 사랑만은 노력해서 가능한것이 아니기때문은 아닐까?라고..일반적인 100년이란 삶과 시간이었다면 오히려 잊을수도있던 사랑을..영원한 삶이기에..드라큘라는 유일하게 사랑을 더 쫒고 그리워했을것같다는 생각이들었다.노력한다고 갖을수있는게 아니니까
日本語訳:@ma6oo2さま
愛。愛だけは努力によって可能になることはないのでは?
一般的に100年の人生だったら、むしろ忘れることが出来る愛を…永遠の人生に…ドラキュラは愛を沢山追って懐かしがっていたような気がした。
努力すると待てるということではないから
ジュンスは、舞台の上でXIAキュラとして生きながら、その想いを理解しようと考え続けているんだな、と感じました。
それだけではありません。
まっすぐに役と向き合おうとする誠実さ。
演技することへの真摯な姿勢。
「DRACULA」という作品に対する愛情。
このTweetから、ジュンスのそんな想いが伝わってきました♡
ジュンスは、ミュージカル俳優として真にプロフェッショナルなんだなと感じました。
ああああああもう、ジュンスって、なんて素敵なミュージカル俳優なんだろう♡
そんなジュンスがだあい好きーーーー♡
(↑ 何度でも叫びたい♡)
ところで私は、このTweetを、私が鑑賞した27日のまさにその夜にしてくれたことが、嬉しくてたまりませんでしたーーー!!
あの舞台を通して、ジュンスはこの「気づき」を得たのかな?と思えるからです。
私が見た「DRACULA」は、ジュンスが「悟りを開く」(←)きっかけになった公演なのね♡♡
もう、勝手にそう思い込む(←)ことにしました。
最後に、私が書いた他のジュンス主演ミュージカルのレポを紹介します♪
「エリザベート」(初演:2012)
「エリザベート」(再演:2013)
「DECEMBER」(2013)
これらのレポを、こちらのリンクにまとめています。
よろしければお読みくださいませ♡
<追記終わり♡>
(ⅰ)歌詞引用元:http://usappi1215.blog.fc2.com/blog-entry-1103.html
(ⅱ)ブラム・ストーカー 田内志文 訳(2014)『吸血鬼ドラキュラ』角川文庫 p.659