なんというか、慶応大学の誇る伝説の打者で、男前で、弁舌も爽やか。

別にプロ野球選手なんかにならなくても、三菱商事とかに入っておけばよかったのに、なまじっか野球がプロ並みにうまかったのでドラフト1位で阪神に来てしまって、あげくコロナで人生が狂ってしまったかもしれない男。それが伊藤隼太だ。

一方で、これだけの人材というのは、なかなかいない。なんといっても小林至には偏差値なんぼか負けているが、阪神にはなかなかいない頭脳派だ。もうちょっと野球がうまかったら、監督の目も合ったと思う。

 

そんな隼太だが、縁あって四国リーグの愛媛にコーチとして加入。阪神のスタッフからの紹介があったらしい。

理想のコーチに今岡の名前をあげている。なぜ今岡か。その理由を考えると、

・隼太は近い将来阪神に戻る フロントかスカウトかデータ解析スタッフかはわからん

・その時は今岡も監督として阪神に戻る

ということがあるからだろう。

 

まあ、どうしても阪神ファンの隼太に対する視線は厳しいので、ほとぼりが冷めるまで四国リーグに身をおいて知見を高めてくるのがいいかもしれない。心配なのは、愛媛には道後温泉という歓楽街があることだな。そこは監督の河原がきっちり抑えてくれることだろう。

いずれタイガースに戻ってきて、広報とか情報解析とかで活躍する日もあるんじゃなかろうか。

これだけ伊藤隼太の記事が多いのも、そこを見越してのことだと思う。

いやね、キャッチャーの岡崎のような真面目な苦労人がスカウトで、チャラい隼太がフロントで広報とかって、それはどうなの、と阪神ファン目線では思うのだが、やはり慶応出て男前で弁舌さわやかで、となれば広報とかで活躍してくれる方がいいでしょう。適材適所は経済学の基本です。

では、誰が隼太に四国リーグを進めたのかだが、やっぱり四国リーグといやあ球児でしょう。

阪神電車は阪急電車にのっとられてしまい、阪神として残るのは阪神タイガースだけになる。だから、せめて、阪神タイガースは阪神タイガースの出身者だけで固めてしまおう、という考えがあるのではなかろうか。

この動画での球児、経営者目線で語っている。そもそも藤川は、商業高校出身なので、BS、PLは読めるだろう。また、四国リーグに行ったことで、客がどれだけ入って、選手にどれだけ給料払って、というのを見てきている。

今の阪神では、和田TAは実質GMで、藤川SAは実質GM補佐なんだろうが、技術指導までしているからね。それを矢野監督はじめコーチ陣が歓迎しているわけだ。GMやGM補佐と監督の関係なんて、ピリピリしてそうなもんなんだけど、そんなもの全く感じない。こういう関係を見せられている阪神ファンは非常に幸せなわけだ。まあ、これで監督が金本だったらこうはいかんかったかも。「自主性が大事やというけどね、やらされる練習、てのも大事なんや」いやいや、やらされる練習は努力じゃないと茂野吾郎も言っている。

 

で、何が言いたいかというと、伊藤隼太は残念ながらプロ野球では結果を残せなかった。しかし、将来の阪神球団のフロント・事務方を支えていくための人材だと思われている。愛媛で泥と泡にまみれて、そしていつかタイガースに戻ってきて活躍してほしい、ということです。