いつもありがとうございます。

ミッション発掘カウンセラーの鼎ナオ(かなえなお)です。

今回も錬金術師の足跡を巡る旅の失敗やレアな体験記等を書いていきます。
 

この地下空間が発見されたのは、
2002年の大洪水がきっかけでした。

地下が水没し、
その後の調査で、
封鎖されていた空間とトンネルが見つかったのです。

そして、2010年になって、
ようやく一般公開。

偶然と時間が重なって、
この場所に立つことができたのです。

展示の最後に、
一つの小さな瓶を手に取りました。

孔雀のモチーフが描かれた、
エリクサーと呼ばれるものです。

このエリクサーは、
77種類のハーブをアルコールで抽出したもの。

いわゆる薬草酒に近いものですが、
作り方には、当時の錬金術の思想がそのまま残されています。

満月の夜に調合され、
教会という、秩序と祈りの場で作られる。

それは「魔法の儀式」というより、
自然のリズムと人間の営みを
できるだけ揃えようとした、
とても実直な姿勢のように感じました。

資料には、
「不老不死を保証するものではない」
とはっきり書かれています。

それでも、このエリクサーは
「万薬(パナケイア)」と呼ばれています。

「生命とは何か」

「人はどう変わっていくのか」


そうした問いに向き合い続けた
錬金術師たちの思想そのものを象徴する存在。

特に印象的だったのが、
孔雀のモチーフ。

錬金術では、
孔雀は「完成」を意味しません。

むしろ、
変容のプロセスが進み、
多くの色が現れ始めた
“完成直前”の段階を象徴します。

つまりこのエリクサーは、
「もう完璧になった人」のためのものではなく、
変わり続けている途中の人が携えるもの。

それは、変化し続けること。

錬金術とは、結局のところ、
その覚悟を持つことだったのかもしれません。

本当にこの旅の中でも、
特別で最高な体験になりました。

そして・・・

 

 

[←前のお話し] [錬金術師の足跡を巡る旅] [次回に続く…]

 

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