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サンフランシスコ平和条約で日本は千島列島とポーツマス条約の結果獲得した南樺太の利権を放棄するとしている。ここで問題となるのが北方領土は千島列島に含まれるのかということです。これまでの条約を整理すると

 

日露和親条約

得撫島以北はロシア領であり、択捉島以南は日本領と定められた。(樺太は雑居)

 

千島樺太交換条約

得撫以北が日本領に、樺太は完全にロシア領になった。

⇒択捉以南はすでに日本領だったから、少なくともこの条約で指す千島列島とは得撫以北の島を指す。

⇒択捉以南は千島列島に含まれない。

 

ポーツマス条約

 樺太南部を獲得⇒でもポーツマス条約で得たやつは放棄するとなっているから放棄する。

だから、普通に考えると、日本は北方領土に関しては条約上法規はしていないのであって、ロシアによる占領は不当なもので、返還されるべき領土であると考える。

 

ただ、ソ連は条約調印をしていないので、北方領土に主権を認め、千島のみを放棄するというこの条約は認めていない。あくまで、ポツダム宣言時点での「日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国並びにわれらの決定する諸小島に限らなければならない」という取り決めこそ有効とする。…という立場をとることも可能です。

だから、「われらが決する諸島」に北方領土が含まれていると考えることもできるのです。

 

じゃあ、ちょっと待て、ロシア条約に調印していないから樺太南部も日本領じゃね?と考える人もいるでしょう。実際地図によっては白色で紛争地扱いにされているものもあります。でも、これは誤りで、例えロシアが参加していなくても、日本は国際的に「放棄しましたよ!」と宣言しているわけですので、領有権を主張すると条約締結国との約束を破ることになるのでそれはできません。だから、ロシアが「放棄したんだから返してもらおう」と言っても何も得てないわけです。だから、樺太はすべてロシア領。でも、北方領土はポツダム宣言でも、サンフランシスコ平和条約でも明確に放棄を宣言していません。後者ではむしろ領有権が認められた形になっています。ロシアがサンフランシスコ平和条約の内容を認めず、ポツダム宣言の結果で領有権を主張し、日本は旧西側陣営とはいえ一応多数の国が領有権を認めてくれたと主張するのでかみ合わないのです。