Of Montreal(オブ・モントリオール)の07年の新譜! | あれこれ何とか好奇心

Of Montreal(オブ・モントリオール)の07年の新譜!

これも待っていた一枚です。US、アセンス出身の5人組の10年選手、Polyvinylレーベルの良心、Of Montreal(オブ・モントリオール)の新譜「Hissing Fauna, Are You the Destroyer ?」です。先月末にUS盤が出たばかりです。


前作「The Sunlandic Twins」(こちらに感想 )はちなみに05年の私の年間のベスト10枚に選びました。この時は日本盤も出て、来日もしてライブも楽しませてもらいました(こちらにレポ )。


今回は日本盤が出ないかもですね。うーん、今回も良い出来なのに。。Of Montrealについては実は05年に聴いて以来、ちょっとずつ遡って聴こうとしている最中ですが、ここ近年のエレポップ色の強い作品群は非常に高水準の出来のアルバムが続いています。


ジャケをクリックで試聴可です!

Of Montreal
Hissing Fauna, Are You the Destroyer?

Myspaceからも、「Suffer For Fashion」、「Heimdalsgate Like A Promethean Curse」などが聴けます!

http://www.myspace.com/ofmontreal



(曲目)

1. Suffer For Fashion
2. Sink The Seine
3. Cato As A Pun
4. Heimdalsgate Like A Promethean Curse
5. Gronlandic Edit
6. A Sentence Of Sorts In Kongsvinger
7. The Past Is A Grotesque Animal
8. Bunny Ain't No Kind Of Rider
9. Faberge Falls For Shuggie
10. Labyrinthian Pomp
11. She's A Rejecter
12. We Were Born The Mutants Again With Leafling



今回のOf Montrealの新譜もやはり、良いです。いつもながら、曲中にキャッチーでポップなメロディーを詰め込んでいて、とても聞き心地が良い状態を保ちつつ、エレクトロ風のバックの音も凝っていますし、ひねりが入った構成の曲や転調の多い曲で、高揚感を生むアルバムとなっています。ちょっとハイテンション過ぎ?っと感じるコーラスも聴けば聴くほどクセになります。


弾けるようなポップチューンの「 Suffer For Fashion」、ちょっと重い落ち着いた曲調でエコーのかかったボーカルが少し怪しげな雰囲気を醸し出している「 Cato As A Pun」、前奏がとても爽快でボーカルの表情がとても豊かで軽快な「Heimdalsgate Like A Promethean Curse」など、曲のバリエーションも本当に豊富で、飽きません。

Gronlandic Edit」はなかなかしっとりとしたポップソングですけど、やはりハイトーンのボーカルは尋常ではないです(笑。後半部分のフレーズは印象的。「A Sentence Of Sorts In Kongsvinger」は本当にポップな音の塊が耳に入ってくるときの快感度がかなり高い曲です。この曲も淡々とコードが進みつつも「曲者ポップ」です。

The Past Is A Grotesque Animal」は11分半強の大作。SF調な曲ですね。異次元に飛ばされたような感じがするような曲です。彼ら独特の「ウーウウッ」というコーラスが良いアクセントになっています。長さなんて気になりません。もっと聴きたいぐらい。


Bunny Ain't No Kind Of Rider」はすごいですよ。1曲にアイデアが詰め込みすぎって感じのサービス感溢れる楽曲。曲の転調もひときわ激しい曲だけど、静と動のトーンの使い分けが秀逸。それでいて「ポップでキャッチー」な曲だから堪りません。


Faberge Falls For Shuggie」はちょっと彼らにしてはユルイ曲かなって出だしは思っていたのですけど、中盤からやっぱりテンションが上がってくる所がやっぱり彼らしいです。この曲もコーラスの多様がキモの秀作。


Labyrinthian Pomp」はファルセットボイス風なボーカルがとても印象的。全然定型にハマっていない感じがしてとっ散らかった感じがするんだけど、どうしてこんなにポップ感に満ちているんだろうって思わせる不思議な曲。


去年のシングルだった「She's A Rejecter」も、中盤のバックとボーカルの弾け具合が最高。対象的にバックが意外と落ち着いた感じも意表をついて面白いです。


最後の「We Were Born The Mutants Again With Leafling」(タイトル長い。。)は全部サビのような曲。終盤のいきなり訪れる間も得意の高音のコーラスも一層冴えている良い曲です。


全般的に、ちょっと音の重厚さが前作より増したような気もします。そのかわり、相変わらずポップな曲群が並んでいて、良い意味で非常にバランスの取れた作品になっていると思います。


ちょっと初めて聴くと奇天烈な感じもしないわけではないコーラスワークは、きっと一度聴くとクセになるはずです。パワポ好きなヒトや、普通にポップな曲が好きなヒトにも普遍的に受け入れてもらえる素敵な作品だと思います。是非、聴いて欲しいです!