劇団四季の新作ミュージカル

「ゴースト&レディ」

 

これは何度も見たくなる作品

いろんなキャストで見てみたい。

 

原作や公演内容など予備知識なしで見たのですが、存分に楽しめて、最後まで釘付けの時間となりました。

 

シアターゴーストのグレイとフロー(フローレンス・ナイチンゲール)が織りなす運命の物語。

デオン・ド・ボーモンなど個性的な登場人物を絡めて、壮大なストーリーが躍動し音楽と歌唱力に彩られた圧倒的世界が待っている。

爆発力のある作品だった。

 

5月23日

フリー:谷原志音

グレイ:萩原隆匡

 

 

 

 

6月30日

フリー:谷原志音

グレイ:萩原隆匡

 

 
例えるならば、「エリザベート」のシシィとトート閣下や「オペラ座の怪人」のクリスティーヌとファントムのような、究極の関係性が真ん中を担う、運命共同体ミュージカルの要素を巧みに取り入れつつも、"絶望"というキーワードを掲げて物語の行方に誘い魅了されていく構成。
その一方で、劇団四季のメッセージ
「人生は素晴らしい、生きるに値する」も込められているように感じられ、しっかり作り込まれたオリジナルの作品だと思える。
老若男女・誰でもドラマティックに楽しめるのが良いです。
 
”まだ、私を愛してはいないー”って、グレイがフローを拒絶するんじゃないかと、他作品の要素が私の頭の中を かすめたりもしたけど、そういうことではなくて、この作品は立ち向かうし健全なんです。絶望を甘くみるなって、叱咤されるような。
いろんな局面を迎えながらも、決して離れない。2人の絆の強さや、我を忘れて怒りに震える姿、本当の絶望を迎えたときの絶叫が凄まじくて、喜怒哀楽・全部が詰め込まれている。なんともいえぬ爽快感があった。
 
 
作品の内容と全然関係ないけど
 
初めて見た時は、クリミアの野戦病院の場面で、亡くなりいく兵士の魂が肉体から抜けでていくのと それを必死に呼び止めるフローの姿を見た瞬間、なんとなく、母が亡くなった時のこと思い出し、ぎょっとした。30年近く前のことなのに、もし あの時に必死に叫んだら戻ってきてくれたのかなぁと、ふと思い、胸の奥が ぎゅん としました。そういう、普段は忘れているようなことを思い起こさせられたり。

 

劇場を居場所とするシアターゴーストの存在や、窓を開けて換気を促す フローの溌剌としたリーダーシップとか。


初回は いろいろ、自分の中で受け取って印象に残る余韻がしばらくあったし、2回目に観た時は作品そのものを楽しめた。

 

なんとなく、

ミュージカル「夢から醒めた夢」のなかで、夢の配達人が物語へと誘う言葉を思い出しました。

 

「人生を生きるには夢が必要だ。

 

苦しいとき、哀しいときは

ここへいらっしゃい。

さみしいとき、嬉しいときも是非。

 

劇場は夢を創りだし、

人生を映し出す大きな鏡です」

 

 

キャストの皆さんが魅力的で

素晴らしかった。

 

次回は真瀬はるかさんがフロー役でキャスティングされる日に行ってみたい。休みの日があえば、追加したいです。

 

駅までの帰り道の余韻。

 

遊歩道から東京タワーを眺めたり。

 
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新幹線と東京タワーとヒルズ

 

 

 

 

 

11月11日まで。