1979年最初の強敵はボブループ。
ボブループって強いのか?というのがこの時
の感想。
同年3月ゴング誌の「A猪木との対決の
可能性を持つフレッシュな10人の強豪」
という特集があってですね、
当時はNWA加入の条件で馬場と喧嘩するな
という勧告があり、いわゆる馬場組の選手は
新日本に遠征できなかったわけです。
既に新日本創世記を支えたシンもマンネリと
映り、ゴング誌が「猪木のビッグマッチを
見たい!」という趣旨で新日本ではまだ見ぬ
強豪!この選手なら新日本に呼べるだろう、
という選抜選手が以下。
❶ジャックブリスコ
❷ダスティローデス
③バッドバッドレロイブラウン
④リッキースティムボード
⑤ウィルバースナイダー
⑥バーンガニア
⑦ジプシージョー
⑧ディックザブルーザー
⑨レイスチーブンス
⑩ロッキージョンソン
黒字はこの年実際に新日本に参加している方。
AWA圏のレスラーが多いですな。
しかし黒字以外の面々はなんだかなーと
過去のレスラーばかりで③も新日本に参加
するもショボかったです。
この前後の専門誌には実はスタンハンセンの
文字はなく、ボブループも評価が全く
見当たらない。新日本参加除くの条件が
ついているため上記にリストアップもされて
いない。
そんな猪木のNWF選手権19度目の防衛戦に
あてがわれたボブループ。
最初から猪木を攻めまくる。
それも結構関節技で締め付ける。
こんな攻め方をされる猪木は見たことがない。
ビルロビンソンにもここまで極められていないのでは
バンバン攻められてこれでは埒があかん、と
喧嘩ファイトに持ち込もうとするもするりと
空かされる。
さらにロビンソン同様猪木からの技はほとんど
受けない。
三浦アナは何度も日本ではお目にかかれない関節技と説明
ロープに飛ぶのも拒絶するループにボックに
叩きこんだ制裁ヘッドバットでお仕置きするも
なかなかペースを戻せない猪木は苛立つ。
猪木の久々の足四の字。おそらくは必要以上に力を入れている。
猪木はプロレスしようぜというメッセージを発してだったと
思うが、その後もループはセメントに徹する。
試合は20分を経過。いくらなんでもそろそろ
大技で後半に繋げていくだろうと思うがループ
は猪木のアリキックを受けた後も関節技に
終始する。しかし
押しまくっていたループは最後セコンドの
グレートマレンコの介入で反則負けとなる。
テレビ放送を見てたんですが、この行為は全く
理解できず、レフェリーのミスター高橋も
ジョー(樋口)さんばりのわざとらしい配置で
マレンコから押し倒され猪木のコブラツイスト
を邪魔し(ここの猪木の動きもシナリオどおり
の動きに見える)、最後はグダグダとなる。
どういうアングルを当初考えていたのか
長い新日本の歴史でも?が最大限につく試合。
マレンコのちょっかいで、おそらく最終戦
あたりで決着のNWF再戦、というのが
シナリオだったと思うが
猪木としてもこれだけ技を受けない相手だと
「社長、最終戦もループを予定していますが」
「はぁ再戦?ふざけんな!あんな奴はもう
呼ぶな!」と怒り心頭だったか。
同じシリーズに呼んだジョニーパワーズも
居たんですが、これは坂口にシングルタイトル
(NWF北米ヘビー級選手権)をお譲りする
ために呼んだわけで、猪木は折角の最終戦は
タッグマッチでお茶を濁す。
猪木はこの次のビッグマッチも酷評される
なかなかの1979年の出だしでありました。
唯一沸いたのがマレンコへのブレーンバスターてのもねえ。
グランドレスリングばかり見せられカタルシスの欠片もない
一戦はファンにも不評(だったと思う)



