月組「応天の門」新人公演 感想メモ その1 | エイシャントドリーム 宝塚つれづれ

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観劇の記録をつけたいと思いはじめました。
全組観劇派。(月組・星組強め)

趣味は観劇、読書、お酒を飲むこと。

今更ながら……


月組

「応天の門 

-若き日の菅原道真の事-」

新人公演 

感想メモ

その1








立派な出来の新人公演だった。



ここ最近、

月組で日本物の上演が

あったことも手伝い、

しっかりとした舞台だった。


本公演の別バージョンとしての

出来栄えもありつつ、

瑞々しさも感じる新公。




主演は、

これが初となる

きど君(七城雅さん)。


ヒロインも初の

みかこちゃん(羽音みかさん)



ちなみに、

きど君は105期で、

みかこちゃんは103期。



主人公の年齢と、

きど君の若さや少年性が

上手くマッチしていたのも

手伝っていた。




では、

それぞれの感想を鉛筆



イエローハート菅原道真役:

きど君(七城雅さん)


最近では

「今夜、ロマンス劇場で」新公の

大蛇丸役、

「グレート・ギャツビー」新公の

トム役など、

着実に真ん中に来ていて、

しかも期待に応えてきた。


今回も役の設定が

上手く合っていたのもあり、

拗ねているけれど、

世の中が見渡せていない青さが

出ていてとても良かった。


業平のことも

認めつつ、

色恋に走るのを

冷ややかに見て、

事件の首謀者を知った際には、

保身の為にうやむやにするのを

憤る若さ、青さ。


昭姫の言うことに、

理解は示しつつも、

素直じゃ無いのも

なんだか可愛さが出ていた。


兄の吉祥丸のことで

父親を不甲斐なく思う気持ちや、

まだ何も出来ない自分の幼さを

わかっているのだな、と。


子供と大人の狭間にいる道真が、

今だけのきど君の魅力とも

重なって見えた。


「グレート・ギャツビー」新公の時も

本役よりも、

若さでピンチを招くような

危うさが良かったし、

面白い魅力がある。


目の表情が良くて、

ちょっと悪めの

役柄が似合う。


スタイルも良く、

本公演や、ショーでも

どこにいても目立つ。


昭姫との絡みも

上手く、

みかこちゃんとの

学年差が活きて

生意気な少年像が際立った。


歌唱力は、

上手い、と言うほどではないが、

歌えているし、

台詞も明瞭で心地よい。


このまま、真っ直ぐ育ってほしい。





イエローハート昭姫役:

みかこちゃん(羽音みかさん)


今まで、

「ブエノスアイレスの風」の

エバ役が

ベストだと思っていたが、

今回の新公も

とても良かった。


月組の娘役らしく、

身長も高いので

硬質な役が似合う。


ただ、

もう少し柔らかさも

身につけたら

もっと良くなりそう。


昭姫の姉御肌で

面倒見の良い部分が

とてもよく感じられたし、

道真に振り回されながらも、

可愛く思う気持ちが

表現出来ていて良かった。


道真、業平の

どちらの気持ちや立場を

わかっていて、

気を遣いながら、

事件の真理に迫りたい、という

好奇心旺盛な面も

出ていた。


個性的で魅力的な

娘役がひしめく

月組若手娘役の中で、

どう確立していくのか楽しみ。




……続く