はじめに

 

3月もいよいよ最終日。家電量販店には、最新機能や「新生活応援」の文字が華やかに躍っていますね。 

新しい暮らしにワクワクする一方で、ずらりと並んだ家電を前に「どれを選べば失敗しないんだろう……」と、少し不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

「せっかく買うなら、一番いいものを」 「みんなが選んでいるブランドなら、間違いないはず」

 

そうやって、誰かが決めた「正解」を探そうとすると、家電選びは途端に苦しい作業になってしまいます。

なぜなら、家電は本来、皆さんの暮らしを身軽にし、笑顔を増やしてくれる「相棒」であるはずだからです。

 

広告の言葉ではなく、ご自身の「現場」に聞く

 

実は私、以前1年ほど家電量販店で調理家電の販売を担当していたことがあります。 

元々料理が好きだったので、それぞれの家電が持つ個性を比較するのは、本当にワクワクする作業でした。

そんな私が、自宅のオーブンを買い替えたときのお話です。

 

「オーブンなら、あのメーカーの『業界一の高火力』モデルが一番」 

 

お菓子作りやパン作りを趣味にされている方の多くは、迷わずそうおっしゃいます。

確かに、高火力はとても魅力的なスペックです。

 

でも、私の「判断の基準」を分解してみると、少し違う答えが見えてきました。

私が欲しかったのは、高火力よりも

  • 「一度にたくさんの肉まんを、ふっくら蒸し上げられる機能」(肉まんの中は加熱していない餡)

  • 「パンやお菓子を焼く途中で、手動でスチームを入れられる機能」 この二つでした。

「業界一」のスペックよりも、私の大好きな「肉まん作り」と「パン/お菓子作り」という日常に、どちらが機能してくれるか。 その二択を繰り返した結果、たどり着いたのは、世間一般の「定番」とは別のモデルでした。

 

「どうせどれも一緒」を捨てると、暮らしが楽しくなる

 

炊飯器ひとつ選ぶときも同じです。

朝晩の分をまとめて炊いて、保温しても美味しい状態を重視したいのか。 

それとも、食べたいときにその都度、早炊きでもふっくら炊き上げたいのか。

 

「どうせどれも一緒」と投げやりに選んでしまうと、道具への愛着は持てず、メンテナンスもつい後回しになってしまいます。

それは、日々の小さなストレスの種を植えているようなものかもしれません。

 

逆に、ご自身の生活という「現場」を深く見極めて選び抜いた一台は、使うたびに「これを選んでよかった」という安心感を与えてくれます。 

その納得感こそが、忙しい毎日をスマートに、そして少しでも楽しさを見出してくれる最高の特効薬になります。

 

おわりに

 

家電選びも、人生の整理整頓と同じです。

 広告の大きな声に耳を貸す前に、まずは「私はどんな風にこの道具を使いたいかな?」「暮らしをスマートにするために必要な機能はどれだろう?」と、ご自身の心に何度も問いかけてみてください。

 

勇気を振り絞る必要はありません。「0%の勇気」で、ご自身の好奇心が動く方、生活に馴染む方を淡々と選ぶだけです。

 

そうして迎え入れた「相棒」と共に、皆さんの新しい生活が、よりスマートに、潤いのあるものになることを心から願っています。

 

 


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