「介護士」と「看護助手」は、どちらも人の身体や生活を支える大切な専門職です。
しかし、両者が向き合う主なケア対象は、置かれている環境や目的、状態によって明確に異なります。
介護士の主なケア対象は、加齢や病気、障害、認知症などの影響によって、自立した日常の生活を営むことが困難になった方々です。
特別養護老人ホームをはじめとする介護施設や、住み慣れた自宅で暮らす高齢者や障害者が中心となります。
こうしたケア対象者は、短期的な疾病回復を目指すというよりは、長期的な生活の維持や生活の質(QOL)の向上、そして自分らしい尊厳ある暮らしの継続を必要としている状態にあります。
身体的な課題だけでなく、精神的な安心感や生きがい、心の豊かさを求めている方も多く含まれます。
一方、看護助手の主なケア対象は、病院や診療所などの医療機関に入院・通院し、医師や看護師による専門的な治療を受けている患者です。
病気や怪我の急性期から回復期、慢性期において、医療的な観察や適切な療養環境を必要としている方々が該当します。
ケア対象者の年齢層は高齢者に限らず、小児から若年層、現役世代まで幅広く、一時的な体調不良や手術直後の方から長期療養中の方まで様々です。
医療の場において、病気の治療や身体の回復過程にある人々が主な対象となります。
このように、介護士は「生活の場において継続的な自立支援や自分らしい暮らしを求める方」、看護助手は「医療の場において治療や回復の過程にある患者様」が主なケア対象となります。
業務内容に似た部分がある「介護士」と「看護助手」の大きな違いは、サポートを行う目的と範囲にあるといわれています。
まず、介護士は介護を必要とする高齢者の生活支援を目的としており、個人ごとに立てられたケアプランに沿って仕事を行います。
一方、看護助手は、医療機関で定められた範囲内で、患者の世話や看護師のサポートを行い、医療提供をスムーズにすることが目的になっています。
また、看護助手がサポートを行う対象者は、ケガや病気になっている患者ですが、介護士は介護を必要とする利用者が対象になる点も違いの一つです。
それから、仕事内容を比較してみると、介護士は食事や入浴など、要介護者の身体介助や生活援助、レクリエーションの実施などがあげられます。
老人ホームや利用者の自宅、医療機関など、活躍できる場所は幅広く、無資格でも始められますが、資格を取得していけば、キャリアアップも可能です。
そのため、手に職をつけたい人にも向いているでしょう。
ちなみに、看護助手の仕事内容は、食事や入浴の介助など、患者の身の回りのお世話に加えて、書類作成や看護師のサポート、医療器具の洗浄や清掃などの環境整備もあげられます。
患者のお世話を行う部分では、介護士と看護助手の仕事内容は共通していますが、カルテや医療器具の準備などは看護助手ならではの仕事だといえるでしょう。
それに、看護助手は資格がなくても行えますが、介護士のようにキャリアアップをしていくためには、難易度の高い看護師の資格を目指す必要があり、ここも大きな違いだと言えます。
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