耳小骨奇形における過去の診療メモ
第15回目アップします。
 

(コメント) 

この診察までに、オペ動画を詳細に見た。

オペ動画では、中耳内の骨(鼻の上の骨)を削った時の出血が、

中耳腔内に飛び散っているのが映っていた。

 

生まれた疑問は、

再手術で、形成ツチ骨を外に取り出す際、

形成ツチ骨と鼓索神経の間に、こびりついている血が固まり癒着していて、

それを剥がす動作で

鼓索神経を損傷してしまわないか、という事だった。

 

味覚を失ってしまうことに、

かなりナーバスになっていました。

 

色々な質問を投げかけた結果、

下記、◆抜粋①の回答を聞いて、かなり落ち着きを取り戻しました。

 

◆抜粋①

・鼓索神経切れた人の中で、その後「味覚が落ちた」と言っている人の割合は?

A、術後、一過性では50%位。ちなみに、切ってなくても味覚障害訴える人もいる。

味覚の神経は、他にも色々あるので補われる。

一過性ではなく、1年後では、ほどんどの人が気にならないと言っている。

学会で見た話で、ある病院では、真珠種性中耳炎で鼓索神経を両耳切ってしまって、1年後に味覚障害を訴える人は、「寿司職人だけだった」との事。

先生も感覚だが、同じくらいの統計との事

従って、片耳の鼓索神経切れるだけだったら、もっと味覚変化は気にならないということになる。

鼓索神経は、非常に鈍感な神経。

 

 この頃の再手術流れの認識は、

原因が分からなければ撤退する、

異常があった場合は、形成ツチ骨を地上に出して、再形成して、戻す、

というものだった。

 

まだ、人工骨の話は出ていなかった。

 

その他、オペ動画の手順を確認しました。

 

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(診療メモ) ここからは、コピペします

2020/9/15

(今後の流れ)

オペ

 

(言った事)

・撮ったCT3D処理してください

 

(先生が言ってたこと)

・聴力変化は無い(検査上は、5dbだけ良くなっている)

・鼓索神経は、大きな問題にはならないので、あまり医師は、重要視していない。

(顔面神経を切ったら、問題になるから慎重になる)

・再手術なので、鼓索神経と骨が癒着していたりする。それを鋭利なナイフ等で引き裂く作業が必要。

鼓索神経が切れそうなら、撤退してというのは、無理。

鼓索神経は、勝手にちぎれているから。

中耳炎真珠腫とかでも、鼓索神経は良く切れる。

・鼓索神経は、医師が患者に話す時に、重要な所なのでは?

A、鼓索神経は、ナーバスにならないところ。ルーチンワークとして、さっと割いたりする。

無意識にやっている。

・他の病院でも、鼓索神経に関しては、触っていても触っていないと言っているのでは?

A、全く触っていないと言っていると思います。そんなに先生は意識していないと思う。

・鼓索神経は、手術中に、ちぎれちゃうことも良くある。

真珠種中耳炎とかのオペでは、切れることある。

・再手術の方向性は、間違ってはいない。

先生も気になるとのこと。

 

・手術動画を(見せたくない部分があって)編集してますか?

A、あとで編集するのが大変だから、内視鏡で録画するときは、ボタンを押しながら途中途中消している。

ポイントポイントだけ録画している。

手術記録は(嘘を書こうと思えば書けるものだが)、嘘はついていない。

鼓索神経をべりッと剥がす工程が、実はあったのでは無いかと疑ったが、

「覚えていない、やってたとしてもルーチンワークだから無意識にやっている」とのこと。

 

・術前検査とコロナPCRを受けるように言われた

 ・鼓索神経は、顔面神経の枝。顔面神経以外からも味覚の神経(舌咽神経、迷走神経)が走っている(枝の元が違う)。他にも知られていない枝もあるかもしれない。

 どれも最終的に、舌にアクセスしている。

 


 

(質問)

オペをする事について、先生はどう思いますか?

A、やっぱ、まだちょっと難聴残ってますからね。間違えてないと思う。

アブミ骨手術はやらない。明らかに原因がはっきり分からなかったら、撤退する。原因が分からないのに無理矢理作り変えると今より悪くなるリスクもあるから。

そもそも、「目視では異常が無さそうな気がするという前提でのリオペ」なので、形成ツチ骨(代理キヌタ骨)取って(地上に出す)、再形成して、再度、くっ付けるのをやってくれるのですよね?

A、はいそうです。大きく作り変える事はしない。

 

(オペ動画を見ながら)、アブミ骨と形成ツチ骨(代理キヌタ骨)の接点は、だいたいの感じで、くっつける感じですか?

A、横からのアングルは無いわけだから、そうです。押した時の、手ごたえでやっている。

 

・「自家骨(自分の耳小骨)」「軟骨(自分の軟骨)」「人工物」は、どれがいいのかは先生によって異なるが、あまり聴力改善度は、変わらないという報告もある。自分の耳小骨が良いという先生もいるが、現在、自分の耳小骨を使って、聴力回復がいまいちなので、別の方法である軟骨にしようと思っている。

下記の提案を受けた。

    形成ツチ骨を除去して、軟骨にする

    形成ツチ骨はそのままで、軟骨をスペーサーでかます(高さを出して距離を縮める為)

 

溝からずれているのか

耳の軟骨を形成アブミ骨の変わりに使うか、耳の軟骨をスペーサーの様に、鼓膜とツチ骨の間にかませて高さを出すか ●その際、ツチ骨を鼓膜からはがさなければならない。

 

後、以前話していた、鼓膜の外耳側に突き出る何かを施すのはなんだっけ?r

 

この辺のやり方に関しては、年末の画像見てからで良い。

 

・オペ中の出血が、骨や鼓索神経に癒着しているので、骨と鼓索神経を剥がす時に、べりッとならならいか?

A、なる。時間が経った方が、癒着強くなる。

オペ後すぐだと、癒着も弱いが、オペしてから時間が経つほど、癒着が多い。

何人もそういう方を手術してるので、慣れている。ただ、一般的には、1回目より2回目の方が、神経を残す難易度は上がる。

無理矢理剥がすと、切れてしまうので、メス/はさみ等を使ってスーッと割く。(中耳炎とかでもよくある操作)

私は、鼓索神経はくっついて無かった

私の時に、鼓索神経をどうしたかは、覚えていない、とのこと。

ただ、私が疑いすぎていただけで、後にr聞いたら、縦に割くように切っていないという内容だった。

年寄りや、男性で料理をしない人は、鼓索神経切れても、気付かない場合が多い。

だから、先生も患者もナーバスにならない。

※鼓索神経を縦に切り裂いたりしたこと等を隠しているのではないかと、疑いながら質問していた

 

・鼓索神経が切れそうなら、オペを撤退してもらえますか?

A、手術動作中に勝手に切れてしまうから、それは出来ない他の病院でも同じだと思う

 

・耳硬化症や耳小骨奇形で、オペ中に鼓索神経がちぎれちゃう人の割りあいは?

A、10%未満くらいですかね (笑いながら)。病気の種類によるし、耳の形、鼓索神経の走行パターンなどによるから、一概には言えない。

 

 ・鼓索神経切れた人の中で、その後「味覚が落ちた」と言っている人の割合は?

A、術後、一過性では50%位。ちなみに、切ってなくても味覚障害訴える人もいる。

味覚の神経は、他にも色々あるので補われる。

一過性ではなく、1年後では、ほどんどの人が気にならないと言っている。

学会で見た話では、ある病院で、真珠種性中耳炎で鼓索神経を両耳切ってしまって、1年後に味覚障害を訴える人は、「寿司職人だけだった」との事。

先生も感覚だが、同じくらいの統計との事

従って、片耳の鼓索神経切れるだけだったら、もっと味覚変化は気にならないということになる。

鼓索神経は、非常に鈍感な神経。

 

・真珠種性中耳炎で、神経のまわりが腫瘍に囲まれていたりすると、かなりの確率で鼓索神経切ってしまう

それでも、味覚が失われたことに気づかない人もいる。

 

・鼓索神経がくっついてしまっている状態はどんな感じ?(動画ベース)

・先生が言ってた、鼓膜に棒を入れる手術は?

・そもそも、オペ動画は、カルテ開示義務はあるのか?

7/28の質問を動画見た上で、再度する

オペ動画が中心の話になる。

 

・オペ動画の認識が合っているか確認したい

A、下記のカルテの絵の通りだが、ツチ骨は、鼓膜にくっ付けたまま、途中から切断。

キヌタ骨は除去。

現存している構造物の順番は、内耳側から、アブミ骨―形成ツチ骨(代理キヌタ骨)―ツチ骨(鼓膜についてた

まま)となる。

キヌタ骨とアブミ骨の接点を切断したのは、切断せずにオペ動画に有る様に骨を削ると、振動が神経に言ってしまうから。

だから、キヌタ骨を取った。(●後日、キヌタ骨とツチ骨の接点を取っても、振動は神経に行かないのでは?と思った)

カメラは、内視鏡の先端についている。助手(看護師さん)が、ボタンを押すことで録画を開始したり、終了したりしている

 

【オペ詳細説明】 

 

 

3秒目・・アブミ骨が固着していない事を確認(押すと揺れる)

13秒目・・キヌタ骨が固着していない事を確認(押すと揺れる)

27秒目・・ツチ骨が固着している事を確認(ガチガチに固い)

39秒目・・キヌタ骨を取り出す為、アブミ骨とキヌタ骨の間を切る

1分3秒・・削っているのは側頭骨(上の鼻?の骨)

1分15秒まで・・キヌタ骨を取り出す作業

1分21秒~1分37秒・・ツチ骨を取り出す作業

1分38秒・・鼓索神経(味覚)が映っている

1分43秒・・再度、アブミ骨が固着していない事を確認

1分48秒・・形成したボンドの付いたツチ骨を入れていく、アブミ骨との接点は術者には見えない、右上の残していた鼓膜側のツチ骨ともボンドでくっ付けている

2分7秒・・鼓膜を元に戻していく

 

動画の中で、残っているツチ骨も見えている

 

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