この地に嫁いで初めての3月3日にちらし寿司を作ったら、「この辺はひと月遅れで祝うのよ」と義母に言われて、それ以来3月3日と4月3日の2回作るようになった。


昔々まだ幼かった頃、ひな祭りの時期になると母の友達のおばさんが持ってきてくれたちらし寿司が、とても美味しくて忘れられず、いつの頃からか、大人になったら自分も作りたいと思っていた。


珍しいものではなく昔ながらのちらし寿司。

干瓢を茹で戻し、筍、人参、竹輪、干し椎茸を甘じょっぱく煮て、酢飯に混ぜ、酢蓮根、絹さや、錦糸卵をのせ茹で海老とイクラ、刻み海苔を散らして出来上がり。


あの頃のちらし寿司の味は美味しかったことしか覚えていないけれど、毎年ちらし寿司を食べる度に、あの頃の母とおばさんの話している姿を思い出す。

食べる物には思い出が甦える、そんな力もあるのかも。


そして今は、これが我が家の「ハレ」の日の味になった。


後何年くらい作れるだろうか。


面倒くさくならない限り、作り方を忘れてしまわない限り作ってみようかな。



今年は久しぶりにイチゴのヨーグルトムース(イチゴソースかけ)も作ってみた。

結構覚えてるもんだなぁ〜