24時間テレビの「感動」と「疑問」
24時間テレビのマラソンは感動的でしたね、夜中にウルウルしながら見ていましたよ。
彼女たちのチームワークには勇気をもらいましたし、嵐の頑張りも素晴らしかったです。
ところが、出演者は頑張っているのに、相変わらず24時間テレビには「疑問」を感じました。
もう、このような番組作りは時代錯誤なんじゃないかとも思いました。
これからも、24時間テレビを続けるのであれば、時代に合った精神的な福祉を学ぶところから始めてもらったほうが良いのではないかと個人的に思いました。
マラソンは感動的でした
今回、ぽっちゃり4人組(水卜、いとうあさこ、春菜、よしこ)によるマラソンリレーはとっても感動的でした。自分のためだけではなく、むしろ後から走るメンバーのために頑張る姿が胸を打ちました。
チームワークが素晴らしかった
4人は、たすきにこのように書いていました。
皆がついてる!! よしこ
笑顔でゴール!! 水卜
できる4人だ!! はるな
4人でゴール!! あさこ
4人だから頑張れたのですね~
イメージアップでもいいじゃないか!
ただ、この人選が日テレとその番組「イッテQ」(あさこ、よしこ)や「スッキリ!」(水卜、春菜)のイメージアップ人選と言われているのがちょっと残念!
でも、たとえ意図がある人選だとしても、私は素敵だと思いましたよ
気になったのは、翌日のスッキリ!はお休みできるかどうか?ということでした。
大役を果たした彼女たちが、ゆっくり休養できるといいなと思いました。
8/26 08:00 スッキリ!に2人とも出演しました(;^_^A 大丈夫なの?
なんかおかしいぞ!
24時間テレビ全体を捉えると、なんかおかしいぞ!?と感じてしまうのは否めませんでした。
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障がい者という捉え方に疑問
私は昭和の人間だから、今の24時間テレビの視点に違和感があるのかもしれないです。
その昔、夏祭りの時期になると見世物小屋がやってきて、障がいや奇形の特徴を持つ人がその姿や芸を披露して商売をしていました。その時は珍しいもの見たさで人は集まるのですが、そこに平等の精神はありませんでした。悲しいかな観客は完全に出演者を見下していました。
自分たちは、健康で五体満足で良かったねと、あの人たちと自分たち健常者は違うのだと。
これは、上から目線の歪んだ優越感でしかありません。だから、一度見た後は、その違和感から見世物小屋には近づけませんでした。
今の24時間テレビにも、少し同じものを感じてしまいます。
福祉の精神の話(重要)
例えば、どんなに素晴らしい企画でも、タイトルに福祉の精神が感じられないとガッカリします。本当に企画は最高だったんですよ、でもタイトルが良くなかった!!
「大野智と義足の少女」や「両腕の無い少年が泳ぐ」などの大見出しに違和感があります。
これは、こうしたらどうかな?
「大野智がミラクルダンスをサポート!」とか、「目指せパラリンピック!」じゃダメなのかな?
後者の方が、よほど福祉の精神が感じられるタイトルだと思うのです。
「義足」や「両腕が無い」などのワードで視聴者の注意を引こうとしているのは感じ悪いです。
昭和の見世物小屋の精神を引きずっているような気がして、スッキリしません。
福祉やチャリティーを前面に押し出すなら、制作スタッフはもっと精神的なところから学び直して欲しいと思いました。せっかくバリアフリー企画も持ち出しているのに、制作側に福祉の精神が感じられないです。
時代は、昭和→平成→令和となったのだから、福祉に対する考え方も進化させて欲しいです。
ノーマライゼーション→バリアフリー→ユニバーサルデザインの精神を勉強して欲しいです。
※福祉用語の意味と歴史
■ノーマライゼーション (1960年代~)
障害者も、健常者と同様の生活が出来る様に支援するべき、という考え方。
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■バリアフリー (1970年~)
(障害者・高齢者などに配慮された考え方)
障害のある人が社会生活をしていくため障壁(バリア)を除去していこうとする考え方。
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■ユニバーサルデザイン (1980年代~)
(全ての人が対象の考え方)※障害を持つ人だけ特別に配慮するのではなく全員に配慮する
全ての人が対象のデザインを意味します。
「ユニバーサルデザイン」が対象とするのは、「施設」や「道路」、「もの」など形のあるハード面だけに限らず、「情報」や「サービス」、「思いやりの心」など形がないソフト面まで含みます。
24時間テレビは、ノーマライゼーション→バリアフリーまで追いついているのかどうか?
制作スタッフがユニバーサルデザインの考えにたどり着けば、もっと「思いやりの心」が感じられる番組になると思います。
具体的には、障害を持つ子供のスポコン的特集を組むのではなく。スポコン特集をしたら、その中に障害を持つ子もいたという視点が大事です。注目すべきは障害を持つ子供ではなく、一体となったチームの素晴らしさです。それが福祉の精神の歴史と合致した視点だと思います。そこが日テレの24時間テレビは、昭和のまま時代遅れになっていると思います。
だから、今回、大野智くんが「ミラクルダンスチーム全体の素晴らしさ」を強調しましたが
それは、「ユニバーサルデザイン的」一歩進んだ考え方で良かったと思います。
さすがだね!!\(^o^)/
良いところもありました
白血病を克服した双子の実話は良かったです。さらにドナー登録の紹介まであれば、実際に闘病中の方のお役に立てますね。
バリアフリーの情報収集の企画も良かったです。TVの情報伝達効果は素晴らしいので、必要な方に、有益な情報がたくさん届くといいなと思いました。
チャリティーなのに不透明
チャリティーなのに、お金の流れが不透明に思います。
番組途中で、募金総額が3億円→6億円と発表されましたが、これはアバウト過ぎますね。
チャリTシャツの売り上げ枚数の発表も無く、この数字がチャリティーグッズ込みの数字なのか?募金のみの数字なのかもわかりません。
24時間テレビは、チャリティー活動として、店頭や日テレ関連施設で募金を受け付けており、また、インターネットやYoutubeからもも募金を呼び掛けています。
総額の発表はもちろんですが、どこへ何をどのように還元できたのか報告があってもおかしくないと思います。2018年は約9億の募金があったのですが、自然災害に使われたのは1億4千万円でした。それ以外の金額は公開されていないようです。
募金やチャリティーグッズの収益金の行先は、極めて不透明に感じます。
私が知らないだけで、実は毎年一般公開されているのでしょうか?
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24時間テレビの視聴率は、ジャニーズに頼り切っている状態にも見えます。
募金も然りです。
時代は変わっているのに、放送内容に進化を感じません
視聴率UP狙いの企画ばかりを考えるから、バリアフリーの精神に欠けるのかな?
いろいろ、問題点ばかり気が付いてしまいましたが、そろそろ24時間テレビにも、その在り方を考える時が来たのかなと思いました。